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両腕でバランスをとりながら黒鍵を渡る。ちろちろとつま先から炎、揺らめくモディリアニ。白鍵
は床上浸水していて、溶けてしたたるたびにじゅう、って、しずくの結晶なんだ。映る、壁に体と
もうひと ....
酔いにまかせて産み落とされたたまごたちが
そこかしこでひしゃげて身をよじっている
主人の子宮に戻れるわけもない
ばつの悪さと気恥ずかしさと
タクシーの排気ガスで満ちる街に陽が昇るころ
ぬ ....
冬は太陽が低くて
オープンキッチンのカウンターは
暖まっていて
太陽から連なる
六角の連凧が
ブラインド越しに差し込んでいて
左目を射抜かれてしまう
カップの中のアー ....
ほれ、みえこみてみ、ちっこくてめんこいおててだ
祖母は私を母の名で呼んだ
どんなに人を忘れても
季節の意味は憶えている
拾いあげようとするその手も
祖母も
小さくて可愛い
紅葉で ....
矢野顕子を口ずさみながら
ヒールのコツコツの月を
連れて帰る
つらい分だけ吐き出した
あなたは楽になっただろうか
つらい分だけ黙り込んだ
私はどこへゆくのだろうか
もう二度と ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指
満たさ ....
先週の午後
雨と一緒に
隣の男が降った
最上階に住んでいるとそれだけで
いつでも飛び下りなさい、と
手招きされているような気がするので
荷物が重たくなった時などは
ベランダに近づ ....
地下鉄の風に胸の内なぶられて
食物連鎖 取り残され 独り夕食
どこも痛まずに爪が伸びてゆく
今月も産まれない卵を産み落として
部屋 ....
世界は
もっと不思議なままでよかったのに
虹の七色
逃げ水
姿見
知ってしまった全てが
恨めしい
君よ
その背中を覆う漆黒は
僕の夜だ
初めに与えたのは君のほう ....
乱視の交差点が光にまみれている
穴に落ちてしまわぬよう
慎重に渡る
いつか
二人で広げた新しい傘の下
けれど赤と青は紫にはならず
個体であることのかなしみを知った
ほ ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた
あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
決まって
微熱がでるのは
実らなかった果実を葬る準備の
涙の熱さ
下腹部の奥深く
あなたのオスは死んでいて
私のメスの両腕が
それでも離すまいと
必死に掴む時の
痛み
....
望んでいたのか仕組んでいたのか遊ばれていたのかは知る由もない
よ。だいいち問題はそんなことじゃないんだ。滝川幼稚園すみれ組のタケシ
君は私の初恋の人。ませた私は教室でいつもタケシ君 ....
地元の人間にさえほとんど知られていない裏路地の
石畳の階段を降りきったところに
さびれた骨董屋があって
そこでは【地下鉄の黒鏡】やら
【合わせ鏡の13番目】やら
【白紙五線譜のオルゴール】や ....
らんららん 出張中の男の洗濯をしようと乙女心を持参しアパートへ向かったら
まさに今 女にまたがろうとしている男と遭遇
鍵をかけていても私は合鍵を持っているのだから男の防衛策意味なし
セコムしてな ....
木葉 揺さんの石畑由紀子さんおすすめリスト
(16)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ぽたぽた
-
石畑由紀 ...
自由詩
15
04-11-17
たまご
-
石畑由紀 ...
自由詩
5
04-10-27
日曜朝、七色カフェにて
-
石畑由紀 ...
自由詩
8*
04-10-6
染まる祖母
-
石畑由紀 ...
携帯写真+ ...
11
04-10-1
うさぎラーメン
-
石畑由紀 ...
未詩・独白
14
04-9-24
美しき日々
-
石畑由紀 ...
自由詩
32
04-8-12
朝のこない団地
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
04-8-1
一行詩抄・鬱々
-
石畑由紀 ...
自由詩
7
04-7-25
夜
-
石畑由紀 ...
自由詩
18
04-6-10
雨細工の町
-
石畑由紀 ...
自由詩
8*
04-5-27
足
-
石畑由紀 ...
自由詩
23
04-5-12
上海された
-
石畑由紀 ...
自由詩
57*
04-5-3
ヒメギミ
-
石畑由紀 ...
自由詩
9
04-5-1
私生児
-
石畑由紀 ...
自由詩
10
04-2-17
【ハーメルンの笛】
-
石畑由紀 ...
自由詩
2
04-2-12
正三角形
-
石畑由紀 ...
自由詩
24*
04-1-29
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