片方の手のひとさし指に
目に見えない傷がついて
治っても治っても治らない日々にも
わたしは言葉を書きつづけている



くりかえす傷と傷のなかで
わたしは傷つけ傷ついてゆく
 ....
イエーイ! 家 
俺らのため息というため息 体毛という体毛 のすべて
には窓が取り付けられている 家
窓という窓には俺らの手形
という手形にも窓
ところどころは出窓として取り繕っておりま ....
約束されたことは、なかった
ただ一度も、なかった
噛み合わない歯車が磨耗を呼び
嬉々として
それを食い潰した
約束されたことは、なかった

約束されたことは、なかった
なだ ....
それはもうやわらかさの
空気の眠い部屋が体積を主張し
捏造した自信がゆるりと溶解する夢の直前に
膨大に散乱するやわらかい洋服の
それはもうやわらかさの
叫べど数学的に整頓される時間で
おも ....
今すぐお前はひざまずいて許しを乞え
そう言いたげな世の中である

巨大でどう猛な牛が血を飛び散らせ
倒れる姿が見たい
そいつは知力と情報を角に蓄えて
ひたすら暴れ駆け回る
俺を目ざとく見 ....
水族館の水槽の
分厚いガラスのような
向こう側で十一月は
無色に捕らえられていた


人々は皆
無色のパントマイムで
街を往く


色という色は
呼び寄せられた十二月のマンホー ....
両手でそっと包んだ鳩が冷たく固くなっていくということ
小さな部屋でひとり眠る夢のこと
最後の言葉を告げるためにやってくる
自転車のこと
同じくらい愛し合っていると思える人と出会い
二人でしっ ....
歩むもののまわりを
木がまわり
林がまわり
色になり
光になり
やがて塔になったとき
音ははじめて姿をひらき
共に歩むものとなる



抱かれたままでいる
何かに ず ....
ほら
いつまでも進まないから
そろそろ代わろうか

静かにうなずいたのかどうか
オールを離した君は

君の目は膝に落とされ
僕の目は池のまん中に向けられ
あの浄化用のエアーポンプのと ....
バス 食いてえ
ツートン・カラーとか たっぷりの水分を含んだ 薄皮に包まれて
タイヤは曲がったゴムの匂い うは やっぱり
バス 食いてえ 
運転手が禁忌する交差点の手旗信号
それ ....
衣食住は「どうでもいい」話ではない。いま新潟の被災者のみなさんは、切実にそれを感じているだろう。阪神大地震の経験者も、身をもって衣食住の大切さを知っているだろう。しかし、衣食住という人間の最低の基本が .... 私が新しく作り替えられても
朝はいつでも同じ時間だ
野原の奥がくすぶっている

伸びる
伸ばされる
空になって、消える

遠くでサイレンの音
迎え入れる朝は窓
コーヒーの黒
空 ....
どうでもいい話について考える前に、何が「どうでもよくないか」を考えなくてはならないのかもしれない。なんとめんどくさいことをはじめてしまったのだろうかと橋本治的に嘆きたくもなるのだが、私はオサムくんより .... ぽすっ・・・ぼすっ・・・
   ぽすっ・・・ぼすっ・・・









ぼす・・・










   ぽ ....
朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯 .... 少なくある
真剣なまなざしに
ゆるやかに
目を向けたい

何か距離をとって

ぼくらのやさしさが
いかに否定的なものであるか

何か距離をとって

夜の光をみる
堤の上で風を ....
背中に入り込んだ紐が
誰かに引かれて灯る羽
骨のあたりでちらちらとする



虫のあつまり
綿のあつまりのような光が
鉄の柱とともにつづいてゆく
追う音の少なく
見 ....
ピアノの上に跨って横から弾いてごらん
そう横から縦にショパンのエチュードを弾くの
指の動き早い早い早い
ねえどうやって弾いてるのねえちょっと見せて見せて
すごいよまるで曲芸だね
ねえわたしも ....
真っ暗な中に
いたら
わたしも
真っ暗になれるかな
わたしは真っ暗が見たい
わたしは真っ暗になりたい
番号で
管理されても
輝くものは
輝いている
俺は時計を持たない営業部員でつまり仕事ができない
もらい物の手帳に不明瞭な単語だけ書きつらねて
昼間を秋葉原で過ごし歌舞伎町に立ち寄ってとにかく帰ってくる
今日は何本のエロビデオを店に突っ込んだ ....
桝目をひとつひとつ埋めていく
あなたはまだ
自分が花びらであることに気づいていない
窓の外は想像を絶する想像に包まれ
僕はそれを夕焼けと呼ぶこともできる
かつて靴下をはかない男の子がいた ....
あれだ
あのー
いや
だからあれだ
さまざまだ
それぞれの。
それぞれがさまざまに
そもそものことを。

僕たちはいつも
そんなふうに

ま       ざ

ま      ....
ストーブが話す、「赤はすべて夕焼けなんだ」と。世界がドーナツのようでぼくは嘘をついた。「きみは笑っているようにみえるよ」。ストーブの彼、嬉しそうだ。雨の音、の、記憶。たとえば階段をのぼればきみがいない .... 古いエレベーターの揺れの中で
僕の細胞は{ルビ篩=ふるい}にかけられた


だけど残った物はどれもこれも
ロクでもない代物に見える


チンと扉が開いて
気は進まないが後ろから
押 ....
リリ
リリリ

右か 左か
はたまた
過去か

オカエリナサイ と
君が鳴く

膝を抱えた
あの夜を

忘れたとは言わせない

のぼりの傾斜
つづく

遠くで
  ....
私がその 何でも生み出せるような手に焦がれて

それなのに何を悩むことがあるのかと思うように

また君にも手に入れたい指先があるのだろう

君がその指を

いまいましげに潰してしま ....
  



あなたはどうして 
あなたの存在を否定しているのですか



宇宙人、幽霊、前世来世、宇宙の果て、

なんかはともかくとして

熱水鉱床に巣くう細菌塊
深海で共 ....
久しぶりにチョコベビーを買った
ちいさな、円筒形のチョコレートだ

どうやら仕掛けがあるらしい
あのちいさな断面に
スマイルマークとか 星マークとか
付いてるものがあるらしい

「見つ ....
僕の猫しりませんか
行方不明です
指名手配にします
探してください
どこへいったのでしょう
わかりません
どうしていなくなったのでしょう
わかりません
僕が何かをしっていそうです
そ ....
木葉 揺さんのおすすめリスト(1400)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(傷粉)- 木立 悟未詩・独白304-11-10
- たもつ自由詩13*04-11-10
霜降る月の霜。踏み拉かれる前の、あなたへ- いとう未詩・独白1204-11-10
秋冬- nm6自由詩12*04-11-8
闘牛- 紀ノ川つ ...自由詩504-11-8
無色(十一月)- 松本 涼自由詩5*04-11-8
なにもない- チアーヌ自由詩1204-11-8
残像- 木立 悟自由詩304-11-8
十一月ふたりのボートが、宝ヶ池をなぞってゆく日- AB(な ...自由詩404-11-7
バス食いてえ- たもつ自由詩1404-11-7
また_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...604-11-6
空、雲、空、光- 霜天自由詩504-11-6
さらに_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...204-11-5
泥饅頭- 自由詩11*04-11-5
どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...904-11-5
春めいた日ではない- 石川和広自由詩6*04-11-5
夜言花- 木立 悟自由詩504-11-4
甘いスープ- チアーヌ自由詩804-11-4
真っ暗- チアーヌ自由詩204-11-4
ナンバリング- いとう未詩・独白504-11-4
(自己紹介のかわりに)- 古溝真一 ...未詩・独白3504-11-4
花が降ってきた- たもつ自由詩1304-11-3
あなたまで- 捨て彦自由詩504-11-2
アンプリファー/ジャンプアップ- nm6自由詩804-11-2
エレベーター- 松本 涼自由詩4*04-11-2
こおろぎ坂- umineko自由詩204-11-1
可能性- 小宮自由詩504-11-1
ネガチヴ≠孤高の学者- AB(な ...未詩・独白204-10-31
チョコベビー・スマイル- umineko自由詩804-10-31
僕の猫- あとら自由詩15*04-10-31

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