きみはキッチンに立って
フライパンで喋りはじめる
押したり引いたり
きみが規則正しく振るたびに
フライパンが言葉を紡ぎだす
それは、
「美味しいですよ」とか
「残さず食べてね」とか
そ ....
戦争映画ってやつは

こんなことと比べると

ずいぶんと甘ずっぱい天災のように思えた

しがみついていた

地上には

その果てまでゆかなくても

幸福がある

夜道には玉 ....
頭が痛かった

酒を飲んだからか

ひと駅わざとゆきすぎて

寒夜の家路をえらんだからか

たいせつな存在が嗚咽していた

ほそい声で頭が痛いと伝えていた

だからだろうか
 ....
かきよせて

こねても

もとにはもどらない

投げて

吹いて

蹴飛ばして

それよりこうしよう

みんなで結ぼう

ゆっくり結ぼう
岡ちゃんはフラれた昨日をネタにしてジョークジョークと高笑う
ねじり鉢巻キマってんのにモテねぇじゃんか
あらよっ もいっちょ
ソビエト連邦崩壊しても
コンベアの冷凍サーモン高々と積みあげ
平和 ....
対岸で春が見ている

情熱を忘れた冬芽に間違った血の寄り添う温もり
時に収まるのを拒んでいる川面の波紋はオルガニスト
名残りと熱りを追いかける
その数字の大河でさえまたオルガニスト
寄り添 ....
白く染め上げられた
気持ちの上を
時には弾むように
時には踏みしめるように
右に左に歩いてみる
たまに後ろを
振り返ってみると
そこには
ぼくが無神経に動き回った
そのことを ....
  いっせいに
  電気がきえたので
  きょうは
  星がみえた



  痛みは
  たくさんあるけれど
  間違いは
  ひとつもない
  かなしむひとには
   ....
悲しいひとがいたら

そのひとを

大切に思うまわりのひとも

きっと悲しいだろう

楽しいひとがいたら

そのひとを

大切に思うまわりのひとも

きっと楽しいだろう
 ....
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい




それって三日坊主

だよね

悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
もうすぐ桜が咲こうとしている

もうすぐ梅が散ろうとしている

木蓮が音をたてようとしている

花が街道を染めようとしている

自然は柔らかく生ききっている

希望にゆるがず生きき ....
だれのものでもない
できた橋を
わたる
生き物には足があるようだ
二本あればわたれるようだ



いままでどおりなら
唄い酒場のような居場所があり
(どこか)わたってきたところ ....
再び歩き始めるんだ
膝を抱えてうずくまった場所から
行き先なんて確かめなくていい
立ち止まった自分を責めなくていい

pauseを解除するんだ
内なる声が途切れた位置で
イン ....
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ている ....
きのう遺書を書いて警視庁に集まった僕らは

福島で集結した自衛隊の方々といまそこを出発した

現着し東電社員から教えて貰った知識と図面を目で確かめてゆく

そして爆発の影響を図面に書き込ん ....
どんなに嘆いてもかなしんでも
そのかなしみはどうやったっておいつかないさ
だって地面は割れたし津波は来て奪っていった
そのときわたしはドーナツ食べてコーヒーのんでた
わたしはそこにいなかった
 ....
カセットコンロが 家族の顔を照らす
真っ暗闇 手さぐりで 求め合ったぬくもり
ただ いっしょに
居られるってことだけで
こんなにも 幸せ 感じられるんだね


私たちの すべてを ためし ....
 うらぎりの雲がうかぶ
 青空のした
 ぼくは
 ぼくを問いただしていた
 オマエハ ナニヲ シテイルノカ
 と。

 おおきな地異が
 おおきな波が
 きみから
 大 ....
夜の次には
朝が来ますように

春風が貴方のもとに
届きますように

空が晴れていますように

温もりが涙が笑顔が
貴方と共にありますように

そして何より


どくん ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな




何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて

わたし自身でできることを考えてみる



 ....
微苦笑にはじまり
ひとりの陸橋では熱情も凍えた

たったひとつの決断に足元を掬われたまま
わたしの喉は脱落者たちの手であふれかえった
狂おしい
開放に訣別する自由を気取りはじめ ....
思い出1匙。
買う買うといって今なお買ってもらえてない約束のおもちゃ。

思い出1匙。
けれども負ぶってくれた背中はごつごつした筋肉のベッド。

思い出1匙。
毎朝のテレビ争奪戦で何度も ....
やっぱ自然には敵わないよね

今年はやたら寒いだけかと思ってたら
河津桜は紅いろの可憐なほころび揺れているし

これはとばかりにお出かけした越生の梅林
朝晩は冷え込むためなのか未だ七分咲き ....
こんにちは。詩のレビューをやっている者です。

これまでにいくつかレビューを書いてきました。それを見た人が「こんな
のでいいならおれも書けるぜ」と思い、にわかにレビューが盛り上がる!
というよ ....
どこまでも続こうとする坂道
喘ぎながら

繰り返される独り言のような呪文
聞きながら

やみくもにしがみついたあなたの背中
眠ったふりしながら

安いおしろいに混じった汗の匂い
嗅 ....
林檎の皮むきをしながら
ラジオに耳を預ける

流れるのは
老介護の身の上相談

※人が呆けるとは死の瞬間を
少しでも麻痺させてくれる。
だから、呆けることを
決して恐れることはない。 ....
深夜営業のサテン

ぼんやり夜道を見つめていた

店の明かりに照らされた冬のかっこう

面影がゆれて足早にすぎてゆく

幸福について考えていた


生きてゆく資格


そん ....
その少年が死なねばならぬ 理由はどこにも無かった
夜明けの遅い南西の島の窪み
降霜を知らぬ灰白色の谷間
その通い慣れた道を
生まれ育った町から一歩たりとも出ぬ内に
その少年が死なねばならぬ  ....
朝早く起きて背筋を伸ばし
人の嫌がる重荷を背負い
嫌味にも笑顔で応えて
困難にすら感謝して生きる

あいつはいいやつだな 
一言目には みんなの口から出る
でも ただそれだけ ....
言葉足らずの季節がやってきて
降り注ぐ涙も白い息を吐く

部屋の暖炉で暖まっていたのは
自分一人だけ

棚に飾ってある詩集が
染みで黄ばんでいくのにも気がつかず

突然起きた表層 ....
空丸ゆらぎさんのおすすめリスト(1627)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
フライパン- Tsu-Yo自由詩711-3-25
戦争と天災- 吉岡ペペ ...自由詩211-3-24
割れたっていい- 吉岡ペペ ...自由詩511-3-24
ほつれた糸- tenkai自由詩111-3-23
ボクらのバラエティーブック- 乾 加津 ...自由詩12*11-3-23
動揺_(対岸から)- 瑠王自由詩311-3-23
気持ちの上- 寒雪自由詩211-3-23
停電- 草野春心自由詩7*11-3-23
告白- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-22
がんばるもんのひと- 恋月 ぴ ...自由詩25*11-3-21
馬鹿どもにも- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-19
わたる- 乾 加津 ...自由詩10*11-3-19
再出発進行- nonya自由詩8*11-3-19
DESOLATION_ROW(廃墟の街角)- ……とあ ...自由詩8*11-3-18
1935- 吉岡ペペ ...自由詩311-3-18
460円- はるな自由詩811-3-18
『光よ届け』- 座一自由詩10*11-3-17
きみに寄り添う- 石川敬大自由詩11*11-3-17
願いゴト- 三奈自由詩1211-3-16
たいせつなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-3-14
Make_up_your_sensation- 乾 加津 ...自由詩7*11-3-9
思い出印のブレンド- 電灯虫自由詩2*11-3-8
梅見のひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*11-3-7
【批評祭参加作品】レビューを書かない7つの理由- 露崎散文(批評 ...18*11-3-6
柔らかな化石- nonya自由詩15*11-3-5
呆ける- subaru★自由詩2*11-3-5
幸福- 吉岡ペペ ...自由詩411-3-5
- salco自由詩7*11-3-4
灯火(あかり)- yumekyo自由詩511-3-3
待つ- 乱太郎自由詩1811-3-2

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