若かったころひとりで
たいていひとりで

ひとりはひまなので
余計なことばかり気になって
寝転んで涙
耳に入ったまま起き上がって
肌がきれいな
童顔男子にひとめぼれ
それから

 ....
或るあさ、
女は目に涙をため
「わたしにできるせいいっぱいをつづけていきます」
と言った
聴衆はそれぞれ自分に都合のよい欲望を見出し
彼女に拍手喝采を送った

或るひる、
女は目に ....
自分が木螺子だと気づいたのは
空の水が全部落ちてきたような
凄まじい雷雨が通り過ぎた後だった

公園のブランコの下の水たまりに
たまたま自分の姿を映した僕は
ほんの少しだけ驚いた

で ....
空をなぞって
言葉がはじけていたのは
     少年だった頃

女の子がおはじきに
言葉を色分けして空き缶に詰めていった
          夏の海に帰る前に

すき
という二文字が ....
いろいろ伝えたいのに

この言葉しか書けない

それが悲しくて泣いた
うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った

時の感覚を失う
それがこんなにも ....
なまぬるい風に
ウエルニッケ野原はがらんどう
すずめを いちわ
ちからまかせに
にぎり もだえる
臨月まぢかの手(うで)をひろった

縄をまわし
大地に丸太をいくつもしいて
石油コン ....
十一月の凛とした

午前のひかり、風、匂いのない匂い

カーテン越しでさえ

きみの部屋を充たしている

カーペンターズが流れている


ノンビブラート

体温を超えることの ....
努力をした
歯を食いしばった
だから
生まれてこれた

努力をした
歯を食いしばった
だから
一等賞をとった

努力をした
歯を食いしばった
だから
試 ....
内臓が焼けてただれていくような無力感
なんにもしたくない気持ち
夜中になってからカラやる気にまみれるからこういう事になるのだ
暗闇でやる気になるのは良くない
一人でかーっとして、頭と目が別の生 ....
トイレットペーパーの
長く伸びて
浮いた道を

走る

角を曲がると公園
また曲がると公園

眼で水を飲む 名詞の噴水

その横で
マスクをした車と車が
お話していた
電柱 ....
あきらめることを覚えたら
なんだか世界が優しくなった

へらへら笑って受け流すことを覚えたら
怒る人もいたけど
なんだか生きるのが楽になった

だけど、たぶん

同時に何かを失った
たくさん青く
たくさんまぶしい
なのに幸せということではない
とあなたがいう

冬 なのかもしれない
風はやはり厳しく
光り満ちていても

歩く足 多く
両の腕 振られる公園で
 ....
かつて、私の泣き声の
代わりに歌ってくれた小さな川
その横を闊歩する

今の私の泣き声は
私の子宮にうずまいているから
軽やかに
川縁を散歩することが
できる
水の流れる音
さらさ ....
 
 
今日買ったばかりの枕が
突然海になる
髪が濡れて痛む
航行中の大型の帆船が
三半規管を横断する
 
交番の裏側をパトロールしている
詐欺師だった父は
水を泳ぐことができな ....
親子で罵りあいの口げんかした後は脳みそがカラのまま膨張したみたいで
このまま大見得を切って飛び出してやりたいと思うのだけれど
空を見上げれば虚しくて
大地はちっともわたしの味方をしては ....
ドモ、ロボトデス
ヒト、スキ
モノ、スキ
コトバ、スキ

キセツ、ハ、メグッテ、ハナヤグ、コロニ
トリヤ、ムシラモ、カナデル、コロニ
プレリドッグノ、デアタ、コロニー
・・・ボク、コユ ....
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
(ここもむかしはみんな桑畑じゃった‥)
年老いた父や母を車に乗せて走っていると必ずそう切り出したのが、今では自分のことのように懐かしい 。

刈り取られた田んぼ/稲架、萎れた葱/大根の葉、 ....
栗をむきました
それだけで
私の友達のもみじの木が
さらさらと笑いました
私は今、手に抱えきれない程の
難題を抱えているというのに
栗をむくのに必死だったのです


ねえ、君と私
 ....
満月の宵、何処からか琴の音のする温泉で 
畳の寝台に横たわり、いちめんの夜空を仰いでいた 

霞がかった雲の向こうに灯るいくつかの星は 
遠くから、僕に何かを{ルビ云=い}っている。 

 ....
昼下がり 鴉の群れ 憂鬱な音楽

物云わぬ黒猫

「君はどこへ行くの?」

黄色い眼球 音もなく 瞬いて

消えてしまったんだ

踏切りの喚き声

煩い警告



”僕 ....
しってた
この空気 この色
のど飴がとけてる
いつのまにか
ぼくら季節をまたいだね
あした、またあしたと
進んでいくはずなのに 後ろ歩き 逆回り
ただトランプをきるだけの簡単なお ....
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
 
 
酸性雨の結晶が
そこかしこに降り注ぎ
背負った荷をさらに重くする
だからいつしか私は
四足歩行を諦めてしまった
抑揚のない耳鳴りの中
規則正しく並ぶ高層建築物の群像
そのわず ....
額縁だった庭に景色が戻ってくる
寂しい程に整えられた装置は
演歌師が
おっぺけぺーを 
捻る、
舞台であった

もうすぐ演歌師がいつでも住まう
庭になる

説明のいらない
「ああ ....
煙草と僕のどっちとる?
って言ったら
君はマチガイなく煙草をとるだろう
寅さん
寅さんって
結局 僕のことかよ
浅草で寅さんでも
山谷じゃ 何さん?
南無さん? ....
「木星のしま模様が今年は一本なくなりました」

ちのないガスかたまりみたいなうえ

たつこともできず

なにしてるのかとおもえば

くらいくらくら

くらがりになれたせいか耳でみることができるように ....
Love & Peace
おれの腹を満たしてくれるのか?


Love & Peace
おれに仕事をくれるのか?


Love & Peace
おれを不死身にしてくれるのか? ....
君の涙は
石を穿ち
やがて
川の流れとなり
滝の瀑布となる

僕はその涙に乗って
君の失った宝を
探しに行こう

流れの先に
きっとある
遠い昔に埋もれた
君の本当の
ある ....
空丸ゆらぎさんのおすすめリスト(1628)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青空- ともちゃ ...自由詩8*10-11-12
れきし- 高梁サト ...自由詩6*10-11-12
木螺子- nonya自由詩22*10-11-12
おはじき- 乱太郎自由詩14*10-11-11
ごめんね- 吉岡ペペ ...自由詩410-11-9
安らぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-11-8
がらんどう- 乾 加津 ...自由詩10*10-11-8
十一月のカーペンターズ- 吉岡ペペ ...自由詩910-11-7
努力- yumekyo自由詩5+*10-11-7
午後無力- かとうみ ...自由詩410-11-5
電柱- いてゆう自由詩110-11-5
- ゆず自由詩1*10-11-3
公園- 朧月自由詩110-11-3
川縁にて- ナカツカ ...自由詩9*10-11-3
レシート- たもつ自由詩310-11-3
因果- アラガイ ...自由詩7*10-11-2
ロボト- 乾 加津 ...自由詩5*10-11-2
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
道____‥__序章- アラガイ ...自由詩7*10-11-1
栗をむきました- ナカツカ ...自由詩11*10-10-29
瞬く星_- 服部 剛自由詩210-10-25
白昼夢。- ミケ自由詩4*10-10-25
ぽつぽつ- ゆうと自由詩3*10-10-25
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
耳鳴り- たもつ自由詩110-10-25
おっぺけぺー- 鵜飼千代 ...自由詩15*10-10-25
病むさん- アラガイ ...自由詩3*10-10-25
うつ- 阿ト理恵自由詩8*10-10-24
Nobody_Listens- 寒雪自由詩110-10-24
きっとその日が来る- うずら豆自由詩5*10-10-24

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