すこし太った と
しわだらけのあなたが言う

たしかに 
しわの数はへっていないけれど
わずかに 浅くはなっている
一年ぶりに 団地にUターンしたのが良かったのか
また 
独居 ....
壁に吊されて
忘れたいことなどありはしない
色とりどりの画鋲が
それぞれの過去を留める

僕は整理できない
だから
貼っておきたいんだ
伝言板のように
メモみたいな思い出から
 ....
ふと気が付いたんだ
最近の病院は病院のにおいがしないって
薬やエタノールの混ざった独特のにおい
目を瞑っていても何処にいるのかわかるにおい

長い間生活した入院病棟の個室や大部屋
白い天井 ....
声を
大きな声を
声なき声を

やめてよと泣いて縋れば

あのものたちは帰ってくるのか

{引用=
それは違うね
あの頃の私たちは
酷く子供で
大人になって
そのことが解った ....
日傘を差した女の影が


歩道の凹凸を滑って行く



            踵を返す青い熱帯魚
            フルートの鋭い閃光
            アイスピックを ....
「バナナツリー」

少しでも腐らないように
バナナツリー
立ちっぱなしが
程好く深呼吸

いつも立ち止まり
溜め息混じりで深呼吸
腐らないよう心がけしてみるが
格好悪さは相変わらずの僕

遠く南国か ....
軌跡描いて駆け抜ける青
鼓膜に響く歌声


揺さ振られて
膨張する熱は
見えない鎖を熔かしていく


震えて
怖がって
瞳閉じて

誰かが背中押すのを待っていた


恋 ....
褪めた月で明日を占いながら

ひび割れたスピーカーの帰り道で独り

ラプソディーが夜の虹を創っている
 
朝を夜を繋いで

声の届かない日々を埋め

立ち尽くす浜辺で

涙が海に溶けるまで

心が波に溶けるまで

朝を夜を繋いで
 
友よ
あなたがこれまで流した涙の量を
知る由もないのだが
これからは僕の頬を使えばいい

友よ
あなたがこれまで吐き出した怒りを
どこで燃やしてきたのか
これからは僕の手を焦がせば ....
ニーラは{ルビ主人=マリック}の為に
四種のカリーを毎日作る
チキンのカリー 豆のカリー
マトンかさかな 野菜カリー
グジャラートは三人の女中に
朝昼晩を割り当てている
そうしてその日一等 ....
かたつむりがね
いないとさみしいよね
木の葉の影の雨宿り
でもね
木のてっぺんにもいるんだよ
きっとね
だって だって
ひなたぼっこしたいから


アリさんがね
いないとさみしい ....
割れたコップの破片
触って流れた赤い淋しさも
拭き取る温もりあれば
やがて
指切りげんまん
約束は絶対だからね
なんて
笑って薬指
淋しがりやさんが
零したお水
拭いておくね
 ....
「さよなら翠星石」

ああ、この気持ちはあれだ
尊大で高圧的な父が
ある日とつぜん無職になったような

そんで、やっとこさ再就職しても
テレビに出てる生活が苦しい人よりも
高卒のヤンキ ....
 初夏

少年の頃
お話の木の絵を見た

広葉樹の木陰で
子供達が
眼を輝かせ
耳を傾けている
お婆さんのことば
森や草原を漂い
風に運ばれて
村や町や港や
海や諸国を巡り
 ....
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま

それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみた

やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった


 ....
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま

それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみたけど

やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった

 ....
君は右手の人差し指を空に挿し
微笑みながら僕を睨む
一行の眼差し

二行目の僕は
圧倒されて黙り込んでしまった

覚えてないの
私のこと
怒りの女神は叫ぶ
私の名を思い出しなさ ....
野良猫が生垣から顔を出して
じっとこっちを見ている

  /かけとび
  あやとび/
  /ステップとび

去年はできなくて癇癪を起していた
ふふふ、まあ頑張れよコワッパ と思った ....
「愛してる」

簡単じゃないはずなのに
誰もが街なかでささやきあっている

君だけを
このひろい世界を




勘違いしてしまうのかな

束縛されたく無いはずなのに
相手 ....
自然に広がる青が好きだ

空に広がる明るくて薄い
無限の青が好きだ

海に広がる深々と水を湛えている
無限の青が好きだ

どちらも大好きだ
どちらも無限に広がって果てしなく
そこに ....
曇天から垂れ下がる梯子
見つめる君がいて(天使だった)
問いかける

帰還はいつのこと

・・・・・・

土は汚れ
川の水は濁り
かなしみの花が咲く

無口な冬の日溜まり
 ....
{画像=120420133733.jpg}
                    2012/04/19 撮影


 【 窓辺 】

窓辺に観葉植物を並べたら
小さなジャングルができた
 ....
題 桜吹雪
    トロピカル・ウェイブ作

夜まで
桜の木の下で
お花見をしている

とても
大きな
桜の木

風も少し吹いている
夜空に舞う
桜吹雪
四月病ってあるらしい
さりとて年度替りの初々しい賑わいとは
とうに縁遠くなっているのだから

花散らしの雨もあがり葉桜と化した桜並木を
これでよいのだと独りごちながら歩む




 ....
 「二月」

貪欲がこの街の草を食み
鳩は広場の雪に足跡を付ける
紺碧には忘却のゴンドラ





 「三月」

悲しみを折り畳んで春の子守唄
緩やかなカーブを横切って
風 ....
北風と紡いだ一月の空
背中越しから僕の肩を叩くと
うつ向いていた体内の蛹が割れて
一匹の蝶々が飛んでいった

海を渡り
消えていく

夏の蜜のある処へ
人と動物は
同じ自然を過ごしてはいれど
同じ世界には住んではいない


例えば今から
ここから一番近い
公園や広場にいったとする
そこに鳩の群れがあるとする

あなたを美しい女性と ....
昔、屠殺場に送られる牛を
トラックに積む前の牛舎で眺めていたとき

その牛は
あと何時間後かに死に
バラバラにされて
肉塊を急速冷凍され
お店に並び
食卓に並ぶというのに

交尾を ....
男であること
なよなよした言葉で
変装してみせる
中性の安全地帯がビーカーの液で黄色に変わり
青いリトマス紙に
夜な夜な試験にかけられる
女であったなら
明日の仕事勤めなんか考える必 ....
空丸ゆらぎさんのおすすめリスト(1604)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
M_2012- たま自由詩35*12-6-25
伝言板- 乱太郎自由詩20*12-6-22
におい- 無限上昇 ...自由詩812-6-20
助名願い- 三上あず自由詩512-6-20
白昼夢- ただのみ ...自由詩25+*12-6-19
バナナツリー- 乱太郎携帯写真+ ...16*12-6-14
twinkle- 涼深自由詩512-6-8
ラプソディー- 徘徊メガ ...自由詩512-6-8
この手は放さない- 徘徊メガ ...自由詩212-6-8
友よ- 乱太郎自由詩16*12-6-7
クリニズム- salco自由詩16*12-6-5
きっとね_2011- たま自由詩26*12-6-2
淋しん坊- 乱太郎自由詩18*12-5-28
スーパーエンドルフィン翠星石- 一 二自由詩1112-5-17
初夏- 壮佑自由詩26*12-5-12
もうちょっとなひと(みんなありがとう!)- 恋月 ぴ ...自由詩3812-5-9
葉陰のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21*12-5-7
タイトルと名前で何行?- 乱太郎自由詩22*12-5-6
なわ跳び- 壮佑自由詩28+*12-5-3
Raindrops(ちぎるひと)- 恋月 ぴ ...自由詩28*12-4-30
- 一 二自由詩912-4-23
問い- 乱太郎自由詩16*12-4-23
Twitter_poem_【_窓辺_】_他二篇- 泡沫恋歌自由詩10*12-4-20
トロピカル・ウェイブ様の作品_チョコドー企画テーマ詩「桜」- ペポパン ...自由詩3*12-4-18
口ずさむひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*12-4-16
二月- 乱太郎自由詩14*12-4-13
一月- 乱太郎携帯写真+ ...1312-4-3
自然と世界- 一 二自由詩612-4-1
頂きます- 一 二自由詩1012-3-26
女装- 乱太郎自由詩1512-3-25

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