ランボルギーニミウラ
ポルシェ911
マセラッティボラ
ランチャストラトス
デトマソパンテーラ
フェラーリ308GTB
こどものころ覚えた名前
色あせた駄菓子屋のスーパーカー ....
其処にあなたはいるのに
イラナイ
と云ってしまう喪失感
思い出の扉は
天瓜粉
慈愛に満ちた、そんな日々
公園でタバコをくゆらせていると
大胆不敵な白いヤツがやってくる
ニャンと甘えた声で
*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
地下鉄の窓に
乳母車の娘の顔が
蛍光灯に照らされてぼんやり映る
背景はグレーの壁で
配管が横殴りの雨のように流れる
全体が切れかかったTVのような眺めだ
帰れなくなった宇宙飛行士が
....
実家の犬はなぜかパンジーの花をたべる
母ががんばって作った庭の中から
なぜかパンジーをみつけてきては
いつも食べている
そのことを青木ちゃんに話したら
青木ちゃんは笑っていたが
彼女に ....
100503
登録された
ウミ
ウミガメが泳ぐ
鰐鮫が騒ぐ
河に戻った現象が
一本脚で突っ立っている
激しい揺らぎに削除されそうな気配
....
不在票が
届いている
裏の公園の
桜が散ったのだ
こんなにたくさん
さよならを伝えたくて
春が終わっていたのだ
私がいない時に
あこがれは。いつまでも。うたをきいている。えがかれた。おわらない。かなしみが。きえていく。くるしみのなかで。けとばした。こえ。さよならは。しずかに。すべる。せなかと。そら。ただただ。ちかくに。つきの。 ....
「すいません、住むところをさがしてるんですが」
と言って、仮面ライダーがお店にやってきた。
はいはい、いらっしゃいませ。どのような物件をお探しで?
ふんふん、バイクが停められて安めの物件。
....
体が酸素を欲している
消化器官がせわしなく働いている
その上 申し訳なさそうに今日までの出来事を語る彼は
私を夢の世界へ誘おうとしている
この時間の枕は
歴代のあらゆる出来事を行った偉人 ....
「あー」
横になっているだけで
教えてくれるTVの言葉たち
「いー」
息を大きく吸って
誉める言葉を探している
「うー」
あまりに苦しすぎて
う、う、う ....
ぼくは げんき
きげんがいい ぼく
きみは べんき
べんぴにならない べんき
ぼくは てをふって
だれかを よんでいる
きみは おしりをふいて
だーれだと よんでいる
ぼくが ....
なにも伝えられない
こんな夜は
静かにあなたの詩でも読んでいよう
なにも言えない
こんな夜は
静かにあなたの歌声でも聴いていよう
今夜だけは
あなた
ひとりでい ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
野に咲く白い花の可憐さを
優しさに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する
踏み躙られた拙い夢の儚さを
悲しみに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する
....
桃いろをうつす銀 青をうつす銀
たちどころにいりまじり 夢心地
息づく闇の何処かで
黒髪の 解かれる気配
ほのかに 立ちまようのは
知らない花の香と
やわらかな水の ....
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