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鳥たちが
羽ばたいて
赤子たちが
目を覚ます

鳥たちが
暮らしていたことなど
赤子たちは
知らずに育む

無邪気な勝ち誇りは
なぜだか咎に似て
無意識な寝息は
伝い聞く 幼 ....
笑顔が足らないから
適当な思想が抱きついて

どうしようかと
喉元まで逆流してきた

雲合いも無慈悲に見えて
自分を是が非でも厭ってしまう

口元を咄嗟に手で覆い
少し あかぎれた ....
華奢な小枝が
今は居ない
おばあちゃんの
背中に見える

身を反らす
一張の弓に似せて

しなやかであるが
少し触れれば
脆く砕けてしまいそうだ

それなのに
見目良く
誰 ....
まだ歌い足らなかっただろう
貴方達が手も振らず
後ろも振り向かず
前へ前へと歩いていってしまった

当たり前のように入ってきた歌を
片っ端から聴き始めている
それでもそれでもね
私は  ....
折れない筈の
芯の上に立ち
折れない筈の
心の平衡感覚を保つ
泰然自若の筈の
聴衆が

右へ左へと
弥次郎兵衛に誘われて
激しく揺れる

鳩が
似合わない声で
咽び泣く

 ....
海まで歩いて五分
日当り良好の 
離れの寝室の
大きな窓辺から
隣の国が見えてくる

そんな気がして
今日は霞がないから
風来坊になって
紙切れのように
軽く飛ばされてみた

 ....
繋がりなんて無いと思っていた
見えないものは信じないと
決め込んでいた

飛び交うのは
想像したくないものだと
決め込んでいた

見えないものは
ふれあえないものだと
勝手に案じて ....
一つ数えて 春を越え
二つ数えて 夏を越え
三つ数えて 秋を越え
四つ数えて 冬を越え

五つ数えて
軽く握る拳で
ポンと胸を叩く

吐き出した想いが
突如 目の前に現れる
誰に ....
秋の海は幻想的だから・・と
男が女に誘いをかける

秋の海は思い出が振り返す・・と
女が男を拒絶する

男と女が言い争う
互いに引く気もなく



男と女の口喧嘩が終わったみたい ....
桜守はいつも見ている
敷居の前を

週末に見慣れた木立
榎が化けた大欅が
獣たちを一瞬で覆い隠す

昔 此処が夜のしじまだったように
限りない静かがありふれていた

ダカラ思イ出ス ....
奥に仕舞い込んでいた未使用の
少し焼けてきた葉書の束

ふと 手に取り
書き始めた文字は
青臭くて齧るとまだ苦い

幾つもの文字を吊るしては
甘くなれと
この一つの息で長く吹き込んだ ....
憧れは青空高く浮かぶ雲の上
いつも そこから見上げれば
勇猛が空彼方に群立つ

届かなければ届かないほど
人は触手を伸ばしたがる
子供だって大人だって

雲に乗っかれる憧れの姿は
み ....
あの河が望んでる
一つの答えが出せなくて
ごめんね

気の利いた答えは
出払っていて
今頃は海原だろうか

あの河が清らかに見えて
その跳ねた水の飛沫に
打たれた誰も彼もが
感銘 ....
ウェルテルの背中が小さくなっていく
愛せなくなることに怯えて
幾度と無く人は追い求めて

人は空を捨てきれず
荒れ野の空を
靴も履かずに
裸足で駆け抜けて

心の空が
家族の溜息を ....
およそ七十億の人間が
仮に敵になったとしても
たった一人の君が居れば

強烈な眼光も
手に握らされた刃先も
何も痛くない

およそ七十億の人間が
仮に煽てに来たとしても
七十億の中 ....
角に追いやられた居場所を
ゆとりと無理やり読んで
朝まで遊び呆ける

大人気ない強情は
時には余力に気がついて
無駄と呼ばれる作業に勤しむ

それが一人遊びの業の楽しみ
と言えたら幸 ....
メダカは気弱な小魚だって
それが定義だと
それが憐れだと
勝手な思い込みが押し並べて

それがあまりにも{ルビ酷=むご}いと
両手で包み込もうとする
君の余計な優しさが
彼等の胸まで押 ....
青い瞳の中に
沈みかかる方舟

手を振れば
手を振り返す
遥か彼方から

震えた体を
異人の言葉が抱きしめてくる
温め合う心と心

黒い瞳の中から
ありったけのサンキューを
 ....
{ルビ汚=けが}れに{ルビ雪=そそ}ぐ
{ルビ咎=とが}に{ルビ雪=そそ}ぐ

{ルビ汚=けが}れは溶けて
{ルビ咎=とが}は溶けて
{ルビ垢=あか}は溶けて
一緒に溶けて

愛を注ぐ ....
三原色が肩を組む
交わり一つになったスクラムが
停滞した気持ちを動かす

真っ赤な嘘を
交わり一つの色が
忘却してくれる

フラットにしてくれる季節が
私達に接近してくる
春だ
 ....
あの日以来
飛ぶことが怖かった
離してくれないと
地上のせいに僕等はしていた

黄昏てばかりの僕等を
ずっと見つめていた夕陽が
かわりに沈んで

会うたびに膝を突き合わせて
会うた ....
眠りの舟は行き先を天に託す
私は知らぬ間に
川のほとりに
抜け殻を置いて

サラサラと流れる小川を
一人 小舟を漕ぎ始めた
春風に押されて

もの欲しげに
小舟を見下ろす
タンポ ....
逆立ちしてみれば
総てが180度 別世界であります

たった一人 逆さまな様は
見ず知らずの者から見れば 滑稽であります

この視線で眺めれば
ぞんざいな気の流れが
清浄な気の流れに見 ....
月曜日
突き刺す気嵐の中
若い女が ビールを振る舞う
突き刺す気嵐の中
マネキンの片手に数羽の鳥が止まる

火曜日
隕石が飛び交う真夜中
若い女が アイスを振る舞う
隕石を避けて生き ....
若葉は青臭くていいと
老いた葉が
羨ましげに
鑑賞している

尖っていた葉は
あなたを守るため
傷つけるためじゃない
でも 遠ざけたのは

青くて頼りない葉だったから

そ ....
あの{ルビ鋼=はがね}の壁を
いつしか破れると信じて
今日まで生きてきた

壁一直線に何度も叩いた拳は
赤鬼よりも おどろおどろしく
涼しげな白の壁が 次第に青くなっていく

この一振 ....
海沿いを走る列車が
波飛沫を浴び
潮風を{ルビ喰=く}らってサビまみれだ

通りすがるたびに
このリビングに{ルビ軋=きし}む音が
クロスに跳ね返ってこだました

生活の一部となった音 ....
この香りが五月でもないのに
懐かしさが全身に{ルビ迸=ほとばし}る
僕は気になる この香りが

逆らいに倒れた僕をそっと
この華奢な体が抱いてくれた

揺れまいと
木の葉が{ルビ頑=か ....
嘆きを海に投げかけてみた
試練の波が激しく返り

嗚咽をあげた私に
百雷の海鳴りが

怒涛のように
私に叱咤激励を置いていった
透き通ったグラスに
白く砕けた貝殻を入れる

カラカラと乾いた音が
私の耳を潤す

グラスに耳を当てれば
澄んだ音色が

脳天から足の爪先まで
私の体を支配する

あなたは恥ず ....
空丸ゆらぎさんのsubaru★さんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢の中で- subaru★自由詩10*13-12-24
えむ- subaru★自由詩12*13-12-20
小枝- subaru★自由詩18*13-12-11
Thank_you_for_everything- subaru★自由詩14*13-2-8
掌の上の弥次郎兵衛と壊れた鳩時計- subaru★自由詩18*13-1-29
海まで歩いて五分- subaru★自由詩21*12-12-27
無線- subaru★自由詩17*12-12-6
ワガママな季節- subaru★自由詩16*12-11-6
秋の海と男と女- subaru★自由詩14*12-11-2
あの大欅- subaru★自由詩10*12-10-29
残暑見舞い- subaru★自由詩25*12-8-31
憧れは雲の上- subaru★自由詩20*12-8-15
あの河- subaru★自由詩17*12-8-8
それでも人は空を飛びたいか- subaru★自由詩18*12-8-3
七十億分の君- subaru★自由詩10*12-8-1
余白- subaru★自由詩20*12-7-12
メダカ- subaru★自由詩18*12-4-24
サンキュー_ベリーベリーマッチ- subaru★自由詩18*12-4-17
雪ぐ- subaru★自由詩11*12-2-16
- subaru★自由詩8*12-2-15
夕鶴- subaru★自由詩17*12-1-28
午睡- subaru★自由詩27*12-1-17
十二月十二日の水- subaru★自由詩19*11-12-12
マネキンの若い女- subaru★自由詩16*11-12-1
柊と人- subaru★自由詩17*11-11-27
- subaru★自由詩16*11-11-20
廃線- subaru★自由詩24*11-11-10
あすなろ- subaru★自由詩22*11-10-31
返答- subaru★自由詩20*11-10-20
虚像- subaru★自由詩18*11-10-14

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