一休寺

小豆の海に浮かぶ雲

枯山水に広がる甘味
薄暗い蛍光灯の下
酌み交わされる連夜
求める度に沈んでいくアルミ缶の蓋の底は
小さな深い闇

時折、
淡い春風が吹いても
そこだけが時が止まっている
空の缶と空のグラス
窓越 ....
朝でも 昼でも 夜でもない

永遠に続く 冬の黄ばんだ夕暮れ

狂おしい町の風景



射光の跡を追う

強いコントラストに



明らかな形の針葉樹

見覚えのない風 ....
ほら 深呼吸するみたいに

ゆっくりと吐いて
おもいきり吸いこんで

どんなに深いところにいても
どんなに重たいものを背負っていても
水底から見上げているだけじゃ
ただ苦しいだけだって ....
なつかしい激しさをおもいだす二月
ねえ、ぼくら踊ろう、手に手をとって
行ってしまうものたちをかなしむよりも
「きちんと見送っているから」とほほえみを浮かべてあげよう
のどの渇き ....
いろんな人を
星とたとえてみれば
綺麗に生きているといえるね

そこには争うこともない
無数の星しかいないね

だれかの涙しか
空に昇らないの
終わりを夢みてる
不埒な人はだれ
 ....
ずっと抱え込んでいた
薔薇の香りの生ごみを
思い切って 捨てましょうや
上空の毛細血管が 
寒いよって 痺れてて
まだまだ痛々しいけれど


見えない未来に 泣いたっていい ....
あめはふる
行く手をさえぎる
空想とあらそい
足どりはおぼつかない
あめから目をそらす勇気はない
今はその一粒一粒を
しらみつぶしにはたくので精一杯だ
唇を重ねたように
息がつまりそうな真夜中
声を荒げて
逃げだしそうになる都会の真ん中で
小さな羽虫たちは
か細い灯りに寄り添い
汗臭い涎を垂れ流している

相槌のない会話が延々と続 ....
不在のあなたに手紙を書こう。季節はすっかり夏になったと。
あの苦し紛れの日々は終わったと。
なだらかな背に流れる
夏の日差しは
存在の側から送る今生の別れなのだよ。
不在のあなたは私を苦しめ ....
四十にして惑わず
孔子だって思うように
いかないのに
うちらにできるはずがない。

四十にして物事が分る様になった
人の心も読めるし、
物事も理解できる。
自分で考えられる。

回 ....
みんなごめんね

おれしあわせになる






春の切実

夏の切実

秋の切実

冬の切実






宇宙のものまね

なんのものまね

もの ....
在り得ぬ場所を記述するために
一本の樹木のてっぺんにのぼり
上昇するもの 落下するもの を
確認しなければならない。  
(ときに鷹は天に向かって堕ちるから)より多くの
生物の鼓動を 聞き耳 ....
いいかげん汚くなったこの部屋に
掃除機をかけたら
大切なものがひとつひとつ
すいこまれていった気がした
僕はまちがっていたのだろうか

映画のシーンのようには
僕はできなかったよ ....
自然は説明を嫌う
僕の前には答えばかり
広げて見せてくれる

季節の移り変わりや
突然の雨もそう
しわの増えた自分の
手のひらでさえも

答えばかりの答案から
問いを考えるのが人さ ....
鉦のおと 弦のおと
おらぶ声 鬨の声

「カナシイ」が寄せる度
私は頭を下げる

ひたすらに ひたすらに

「カナシイ」とは笑い話
私は涙を落とす

ひたすらに ひたすらに
あの日
涙で滲んだ携帯画面
待ちわびていた再会の日
捜し回った駅のホームで泣きじゃくった
地図上ではたった少しの距離がなぜこんなにも遠い
立ち尽くしたあの夜



あの日
震える手 ....
るん

光が
さえずってる

北風に耐える
常緑樹の
尖った指先の上で

るん

光が
うわずってる

北風を壊す
自転車の
忙しないスポークの間で

るん
 ....
らんるを
ぼろと
よぶことすら知らず
無知のままにあって
自己顕示欲はつよいという
おんなが
しきんきょりにいると
めいわく
ちきゅうかんきょうにとって
めいわく
CO2とかだすか ....
こどもたちと
お母さんは
羽を伸ばして
ゆったりと幸せな気分で
一日を過ごしている

その姿は
昨日までとは
明らかに違う一家団欒
あなたが
この指の届かないところにいるから

 ....
ここには海がないのです
人をあざける海鳥たちの鳴き声のかわりに
杉森をこごえさす雪の白さが
躊躇いもせずに町をみたしている

知らないもの同士が連れ添うような
紅茶のカップを二つ温めながら ....
設えるより
解きほぐすようにして
わたしたちの地平は瓦解する

 いたたまれない
 この指先の感触
 いまも憶いだせない

まっすぐな壁をつくり
(腕が通るほどの位置に)
すんだ窓 ....
北の国の鉛色の空に
貴方の奏でた虹色の音色が泣いている。

それは今も遥か遠い極東の空まで響いているよ。

そしてその響きは、僕の心に深く染み込んで、僕の魂を優しくさすってくれるんだ。

 ....
会社の昼休みに手短に食事を済ませ
近所のコンビニで立ち読みをする
フリータイムは必ず外に出る

バスに乗って少し離れた街に出かける
発達した交通機関と安全な空間
携帯をみたり窓の外に思いを ....
出かけようとして出かけられなかった朝に
ひとりの女性の顛末を知る

喩えようのない過去の行状
足跡の是非はともかくとして
不治の病に長らく臥していたとのこと

病棟の小窓に映す時代の移ろ ....
ユートの父親は画家です。
何百枚も絵を描いてきて
売れたのはたったの一枚。

たったの一枚売れた絵の
モデルになった人こそが
ユートの母親なのでした。

モデルになったのが縁で
二人 ....
自己分析って本当に難しい。
自分の事よくわかんないまんま生きてきたし、
つらい経験を語る言葉を持ち合わせてない。
それどころかつらい経験なんてした覚えがない。

つらい経験なんてした覚えがな ....
鈍器で殴打し続けて骨に空く孔のような
錆びた鋸で引き続けて引きちぎれながら切断された腕か脚の断面のような
嘔吐されたあと風に冷え道に汚れて黒く濁る動脈の血液のような
脳味噌は日常の ....
到達出来ない極みがある
それは遥かなる山上の氷のなかに咲く花のように
近づこうとして
近づいてはいけない

わたしは、
ビニール袋を口にあてがう過呼吸症候群患者のように
こと ....
どこまでも広がる色彩こたえなき色彩
闇さえも色彩のなかにある
彼の描く世界は、
本当はどこにあるのか
見る者はその答えを探しに
際限ない色彩の旅に出る

彼が描くすべての色彩の背中に ....
空丸ゆらぎさんのおすすめリスト(1627)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
平安ブルー_31__一休寺- 北大路京 ...短歌4*11-2-12
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針葉樹- 非在の虹自由詩411-2-12
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- 朧月自由詩111-2-11
『決別のとき』- 座一自由詩611-2-11
あめ- ここ自由詩211-2-10
息遣い- 乱太郎自由詩15*11-2-10
不在のあなたに- 非在の虹自由詩2*11-2-10
子曰く- ペポパン ...自由詩4*11-2-9
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩411-2-9
記述するための準備- 非在の虹自由詩211-2-9
スコッチ- 洋輔自由詩3*11-2-9
答案- 佐倉 潮自由詩311-2-9
ひたすらに- トキハ  ...自由詩4*11-2-8
約束- AquArium自由詩3*11-2-8
るん- nonya自由詩14*11-2-8
ラトイクアッタ_カンダメー襤褸- 6自由詩311-2-8
お父さん- 花形新次自由詩6*11-2-8
水仙の惑い- 月乃助自由詩23*11-2-8
地平にのこる感触- 乾 加津 ...自由詩17*11-2-8
孤高の人へ- ヒヤシン ...自由詩4*11-2-8
へらへらと息を継ぐ- プル式自由詩211-2-8
顛末のひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*11-2-7
画家とハンバーグ- ブルース ...自由詩4*11-2-7
曲がり道- 相羽 柚 ...自由詩1*11-2-7
生まれたての詩人たちへ- ホロウ・ ...自由詩2*11-2-7
『氷のなかに咲く花』- あおい満 ...自由詩4*11-2-6
カンディンスキーの色彩- あおい満 ...自由詩611-2-6

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