信じるものがあれば情報なんてなくても生きて行ける。
多くの人は雨が降ればカサをさすだろ?
それを見て今日は雨降りなんだと思えりゃソレで十分だよ。
カサをさすかは自分で決めるけどナ ....
バーに行けば オーケストラが行き交う
饒舌なバーテンダーが指揮をとり
客は各々の楽器を手にする
銀行員の男性は総銀製のフルートを吹く
離婚歴のある女性が笑うようにピアノを叩 ....
ひ〜とりぼっちの世界には♪
悲しみもなにもないから〜
自由にこの世界を見下すことが
出来るんだ〜♪
友達いらない家族もいらない
恋人もいらない他人もいらない
何にも ....
月のひかりに近い
比重の
愁いが
瞳から溢れたとき
あなたはすでに
詩人であった
淡い湖に半身を浸して
何かを探し求め
深層に沈む
リングに手をのばす
ひと ....
叫び出そうよ 暗い暗い午前4時
眠れぬ夜は まだ続く見込み
お似合い黒の花広げ
懐かしく新しい傷を背負う
谷から這い上がった後に
さらに深みにこける
雪でできた砂時計は
落ち切る ....
書き割りの高層ビルに
もたれかかる十六夜月
積木の高速道路には
飲み下せなかった
錠剤のような車の列
韻律の坂を駆け下りて
暗喩の橋を渡れば
目の前に広がるのは
上目づかいで吐 ....
庭先に止まったアゲハチョウの羽には
感情の全てが閉じ込められている
そのざらざらとした声色が気持ちよくて
いつまでも肌をなぞっていてほしかった
淡い空にうろこ雲がほわりと浮かび
右目の向 ....
追憶が虹を
否、追憶は虹/そのものだ
/追いかけても辿りつけない
否、それは俺/そのものだ
きのう死んだ俺は
きのう生まれた
正体はどこにある
追憶が虹を
否、追憶は虹/そ ....
鳥は
空を飛べるのに
なぜ鳴いているのか
あんなに苦しそうに
だれかを追いかけていて
だれかに追われていて
鳴いているのか 鳥よ
わたしだって同じ
こんなにも求めている
それ ....
あの華に棘があるのは
私の手を赤くするため
いっそのこと、握り締めてしまえば
淡い心地を棄てられると
私に語ってくれないか
真実を述べることで報われるのは
私でないことは確かでしょ ....
君のまあるい心と
僕の角ばった心が
ぶつかった
君は少しへこんで
すぐ元にもどる
僕は角がつぶれたことを
いつまでも気にしている
君のまあるい心と
僕の角ばった心が
はず ....
皆さんは自分が生きているのは自分の意思で生きていると思っているでしょうか?
実は我々は自分の意思で生きているのではないのです。
その証拠にあなたは自分の意思で心臓を止められますか?
食物を食べた ....
ぼくは小学校にはいるまで
母の隣に寝ていた
母が小料理屋を始めて
夜遅くまで帰ってこなくなった
ぼくらの面倒をみるためにきた叔父が
押入れにあがって布団を被った
ぼくも隣にはいる
ぼくは ....
コンクリートの舗道から
唐突にはみ出してしまった
名も知らぬ草
引き千切られても
踏みにじられても
へらへらと風に揺れている
雑草になりたい
生えることだけを
考えたい
....
{ルビ若布=わかめ}の{ルビ疎=まば}らに干し上がる
六月の浜辺を振り返れば
今迄歩いて来た僕の
たどたどしい足跡が
霞がかった岬の方まで
延々と続いていた
あの岬の幻は ....
○父
窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
[女子高生]と云う
必然的なブランドを持っている わたしは
勉強 部活 テスト 友達
いろんなオマケに追われながら
毎日を貪るように 喰らい
生きているような気がする
虚 ....
君は交差点の角に座り込んだまま膝を抱えて石になる/呼吸する石の塊となる
行き交う人の波を見送りながら立ち止まらない世界を眺めている
思考だけで生きている君/無表情な哲学者
其処だけが別世界 ....
必然と人生で必要なものは
食べ物と金と空気あろう
もともと黒い烏丸には
白い空間など身に覚えのないことだろう
くじびきで決まった神などに
この先の行く末などを
指し ....
天使と菩薩の上澄みを飲む
「ユリシーズ」文芸室で白光下す
まず横に臥禅の奥儀まず横に
夕刻地平線 紙の切り傷
鼓動にあふれた静寂がふたつ
痛みをともなうのは
前世からの記憶のひとひら
秘めた焦燥は赤色に駆られて 涙をおとす
はりつく体温と
しお、鉄の味
....
うつむいた君のまなざし
梅雨空の雲より重く
今日も紫
かなしいから
空は見ないの
あの深みに沈んでいけたら と願うけれど
かしこいから
夢は見ないの
重力に逆らっても必ず落ちて ....
ぼくの存在は地球にしかない
あの青くてきれいな球体にしかない
夏の匂いのまま貼られたアフリカ大陸
ぼくの存在は
あの青くて半分影のあるあそこにしかない
月にはない
太陽にはない ....
声は聞ける
顔も見られる
だけど
声を発する
顔が見えない
条件付きの日々を
与えられた二人は
偶然の叶う夜に
同じ月を見上げることとか
....
端より 染まる
ひと刷け ひと刷け
うっすら
あかね終わるそらは るいるい
夏の夜に
開く
つくばう宵やみに
ゆかたの えりを
赤裸な
きみへの
ほてりが すべり落つ
....
僕たちは行進する
雨と雨と雨の合間を
かなしみの残る青空に
バシュポン
圧縮した空気は開放され
白い弾丸は
砲の初速を逃れた彼方で
小さな羽を広げる
あの
遥か積乱雲と日輪草の
....
もう、覚えた。
昔の自分の写真、表情が無い。固まって冷えた目をしてる。
布団だけはある部屋でこんこん眠ると色んな音や声が聞こえてくる。いつだって夢の中にいるみたい。それが当たり前になってる ....
090702
高真空を保つため
綺麗なガラスを探してる
トタン屋根の鉄を材料に
製造中の万能管ソラ
空の守りに使うんだ
ガラスのコップは溜 ....
向う岸めがけて石を投げる
不様なフォームで
何度も 何度も
自分の何処かにへばりついた
決して懐かしくない想いを
危うげな放物線に託して
思いっきり放り出す
届いたことはない ....
我が肉の南方回帰さめやらず
高天原もリーフの先に
創世の靄る熱の中浮遊する
人間の種五体固まりつつ
昏い寝間朝日射す夢まどろんで
....
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