のびやかな風の指先が
大地のたてがみを
慈しむように撫でつけると

さわさわと歓声をあげて
きんいろのうねりが
遥かな山の麓まで駈けていく

約束は果たされた

澱みない自然の ....
{引用=
産院で生まれた赤ん坊の毛はやわらかいです
その傍らでは、生まれない子を待つ若い夫婦がいて
さらに外では破産した親たちが立ちすくんでいます
銀のスプーンをくわえた少女の色褪せたリボンを ....
 

過去の自分に 縛られて

身動き出来ない 時もある


過去の自分を 消したくて

嘘を重ねた 時もある


過去の自分が 虚しくて

殻に籠った 時もある



そんな過去でも 僕 ....
8時35分の朝
○年○組はいつものように
入口も出口もなくなって
わたしたちは起立したまま
おそらく昨日分のあいさつを忘却している

いくつかの数式を
ため息の代わりに吐き出していたので ....
{引用=人類は、まだ生まれたばかり}


時の口がガラスの乳房にぶら下がり
刻々と私の砂丘は完成されてゆく
埋もれゆくさなぎは薔薇の衣を纏って眠る
彼が(もしくは彼女が)飛び立つのを目にす ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
賛美歌の流れる中
娘の手をとりて
神の御前に歩み出ん

バージンロード

長き人生の
時の流れのように
一歩いっぽと歩まん

希望と不安を胸に

娘は 我腕に縋りて
神父と若 ....
 流れにあらがい
     生きていた頃が、ありました
       いつもいつまでも
    淀み 聞かされた
 乳房の谷に湧き出る 
哀瀬の流れの
   さだまらなかった

  ....
地下鉄は地上よりは涼しかった

青信号を手を挙げて渡る小学生を見て

まだまだ捨てたもんじゃないと一人で頷いた

混ざらない綺麗な夢を見たいな

明らかに時間切れだけど

必死でし ....
いずれ修復されるだろうと
私はただ見つめていた
やがてそれすらも忘れてしまい
背景の一つとして色を変えた

置き去りにされたもの
斜陽がそっと撫でてゆく


価値がないから捨てられるのか
捨てられて価 ....
融け合わない哀しみは

幸せを幻のように遠ざける

歩道にこぼれている優しい光に

薄い肉のような影が散っている

あなたからのメールに

意地になって返信している

僕のわが ....
魔や天の血統濃くなるこの夕べ


良書悪書あってそれでも地球は回っている


意味の子を産む子宮脳髄の良好


パソコンの扉・家の扉には鍵かける


意味の扉の前に立つ私兵
 ....
眼の前にやるべきことを作る、

面倒でも作って、それをこなす。

ま、言ってみれば毎朝のラジオ体操のようなものだ。

乗り越えるというほど大げさなものでなく、

身の丈よりやや大きめの ....
伝えたくて
伝え切れないもの

捨てたくて
捨て切れないもの

慌てふためいて
掴み損ねたもの

握り締め過ぎて
壊してしまったもの

煩わしいものたちを
もう一度抱き寄 ....
草の根元
ひとつかみの声
闇を分ける
指先の青


饐えた氷のにおいがする
ほころび 川岸
小さな小さな穴のむこうに
穴と同じ世界がまたたく


したた ....
臨界点に到達する前に
呼吸を荒げた影が囲う
優しい箱庭に
わたし 今日もだまされながら
小銭を投げ入れ続けている

あまりに夜の香りがするの
目をつむりながらログオフする
そのシャツの ....
記憶に新しいのは 笑って過ごした日々
私はあなたが好きでした
それだけでよかったのです

あなたと私のあいだは
隙間のような からっぽの距離がありました

無防備な あなたの左手を見つめ ....
弄び過ぎたライターの火は
煙草を近づけると消え
明日は
昨日の中に終わっていた

何か伝えなくては と思いながら
言葉が壊れていくのを見つめ
会話はいつも
始める前に途切れていた

 ....
 
 
この季節になると思い出します
行きも帰りもバスでした
山奥の芋煮会場に着くと
澄んだ風が吹いていました
肌が乾いてなつかしい気がしました
網目になった体を
すうすう吹き抜けてい ....
「ここに、500円の道具があります。
これを使うとあなたは幸せになれます」

とあったときに、

「ただし、少しの代償を伴います」

として、

「ここに、1000円の道具もあります ....
テレパシーが使えるなら誰も苦労しない、だなんて
痛烈な意見にお腹が痛くなっても
やり場のなさはだいぶ楽になった
初めは鑑賞で良かったのになと
泡がどんどん膨れ上がっていく様を自嘲する


 ....
ハロー。ハロー。現在は午前0時。製氷器の夜の始まり。僕の心の灰色に濁る部分が、とろとろと、どろどろと、流れ出していきます。うつぶせ。あおむけ。寝がえり。どうしたって零れていきます。ハロー。ハロ .... その路地ふと折れると銀河


上向いて銀河の下で眠る


銀河三丁目十一の四 我が家あり


目瞑れば銀河の中で暮らしていて


銀河の土地を踏みしめている


レモン絞 ....
典麗の色香は、純白の
輪舞する翅が揺れている
{ルビ無言=しじま}なひろがる花弁にぽつねん
ショー・ウィンドーの森の囲いにたちんぼが、

哂い声をあげた夢は、
苔むした褥を足にして
胡蝶 ....
孤独でもないのに

孤独のふりをして

俺いまカフェで暖められています


○○さん、裏切られましたね、あいつら○○さんに、感謝ってないんですかね、

そんなんないやろ、でも、裏切ら ....
陶器製のビアタンブラー
の中でコークの泡が弾けている

チリリリリ
チリリリリリ

なんて機械的な
なんて人工的な

音だろう

飲み干しながら
いつもより覚醒を
強く感じて ....
無人の霊園に吹き抜ける
夕暮れの風を頬に受けて  
墓石の下に隠れた祖母に 
両手を、合わせる。  

背後を振り返り 
見渡す故郷の山々に 
あの頃よりも増えた家々は埋もれ ....
夕立/突然の豪雨と雷鳴が轟いた
それは子宮の中で聴いた母の心音のような気がした
時折、去来する淋しさは冥府からの呼び声に思え
無言で空を見上げると、大きな穴が開いていた

依りかかって生きて ....
広葉樹に秋陽 輝き濡れている


世 離れて 遠くから持って帰る


空想に空想 重ねる秋日和


富士山の裾 色めき撫で肩だ


富士おんな山なれば火口に欲情す


己 ....
道の端(はし)にいる僕の上を
季節が素通りし、
時間が頭上を通り過ぎる

そんな僕が立ち止まると
道の反対側には君がいる。
こちら側には僕がいて
反対側には君がいる。

僕の代りに反 ....
夏嶋 真子さんのおすすめリスト(2197)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
実り- nonya自由詩6*09-9-23
白と黒_そのあいだにある色彩- リーフレ ...自由詩209-9-23
‐夜明け‐- ‐弘‐携帯写真+ ...1109-9-23
めだかのがっこう- 夕凪ここ ...自由詩1009-9-23
薔薇の衣を纏って眠るさなぎ達のための詩- 瑠王自由詩5*09-9-23
気付かされたひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-9-22
バージンロード- 青い風自由詩2*09-9-22
「珊瑚」- 月乃助自由詩7*09-9-22
サグラダファミリアにぶつかって- こめ自由詩14+09-9-21
忘却の青い時間- 中原 那 ...携帯写真+ ...8*09-9-21
太陽の予告- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-21
雄鶏博士- アハウ俳句4*09-9-21
ターン・タタ・タタターン- パンタタ自由詩509-9-21
もうひとつの理由- nonya自由詩18*09-9-21
輪の波- 木立 悟自由詩509-9-20
融和する嘘- ゆるこ自由詩609-9-19
秘め事- 百瀬朝子自由詩9*09-9-19
昨日の中に- 西天 龍自由詩7*09-9-19
いきかえり- 小川 葉自由詩1109-9-19
次のステップの条件- 邦秋自由詩2*09-9-19
いっつ・あ・すもーるわーるど- 中原 那 ...自由詩8*09-9-18
製氷器。午前0時。- あぐり自由詩3*09-9-18
銀河5句- アハウ俳句3*09-9-18
あさい眠りの/orchid- 月乃助自由詩6*09-9-18
孤独のカフェ- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-17
金属質の泡- kauz ...自由詩6*09-9-17
夕闇の暮れる、その前に_ー祖母の墓前にてー_- 服部 剛自由詩6*09-9-17
あいまいな秋の地平線- within自由詩11*09-9-17
雑詠8句- アハウ俳句3*09-9-17
道の端- ……とあ ...自由詩11*09-9-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74