低い流れに目を泳がせて
わずかな光を見わたしながら
溺れぬように 眠らぬように
せめて行方を見られるように


屋根づたいに行き 海を巡る
別れ 別れ
別ればかりが ....
ガンダムってすげえよな

隣の席で男の子たちが騒いでいた

お台場に展示されている実物大のガンダムを見てきたらしく
それぞれ高揚した面持ちで身振り手振りが忙しい

ガンダムってモビルスー ....
 
 
薬が切れて震える父を
抱えてベッドに寝かせる
布団のしわなどが気に入らないと眠れないので
抱き起こし、位置を変えてまた寝かせる
そんな作業が延々と続く
父にとって毎日の睡眠とは
 ....
ベリーロールの好きな君
アメジストが君を救う
鼻歌を歌った
毎日が楽しい

君の愛を感じ
君に頼る
苦しくて苦しくて
すぐ近くに住んでいるのに

心の芯棒
どんなことも耐えられる ....
可も不可もないアンビエント

機械的な五月雨

素顔のない胸像達 アトリエ

寓話を演じるアリとキリギリス

小さな庭のペシミスト

楽観主義の{ルビ大喰らい=ガルガンチュア}
 ....
緑葉生い茂る森の奥
君を抱きしめる

   最初で最後の交わり

なだらかな曲線を描いた
背中が微かに痙攣し
時折流し目で見つめる
君の瞳が切なくて

   僕はまもなく他界
  ....
蟻が秋の日に急いでいる


木陰との透明な距離を測る


蝶は影を地に落とし明度を増す


漸近線 描くたび神に近づけり


風船を手放すたび青空は青く


色狐 寝間に ....
海月が波に流されて浜辺へ打ち寄せられた
今年も何かが終わってゆく
めぐりめぐる喪失の流れ

ぶよぶよとした透明な塊は
逢瀬と誕生の名残り

てのひらに白い貝殻をのせ
息吹の痕跡を確かめ ....
高台から海を眺めていると
海がとまっているように見えた

青い革の精緻な模様が
いっさいの動きをとめている

夏光のちからが
今日はすこし遠くに感じられた
陽射しがほどけはじめている
 ....
神妙にいたすしかない
まどろっこしい夢の淵で
足を踏み外し一路はるばると
緑のさやを開いていく

ジッパーで世界は
夢とこちらに隔てられている
片側通行でないので
夜は眠る決まりなのだ ....
夏 その影を集めて 静かに


秋の陽射し 夏 思い出のみ巡る


夏が死に絶える 秋の雲が見える
木洩れ日が肌を焦がした夏の友のように、{ルビ目映=まばゆ}くからかう

種を溢して果てる向日葵

窓から人知れず洩れた、夜の海が街をひと飲みにした

黄信号の点滅

夏の恋人のように、 ....
海辺を歩く釣り人たちと
夜明け前の風に吹かれる
理屈は波と共に流れて
水平線上のたゆたいを眺めていた


二匹の鯵が弱りゆくを
ただ見つめるばかり
鰡は嫌われてもなお
馴れ合いを求め ....
戦争について考えることは

それは有益なことなのだろうか

平和についても

それは有益なことなのだろうか

幸福について考えることこそ

有益なことなのではないだろうか

戦 ....
/7月14日

バスを待つのは孤独な作業だ
ショーウィンドウに映写したすがたは
まるで霊体みたいにみえ
もしほんとうにそうだったなら
きみにもおんなじ
感謝と崇拝と
それいがい ....
緩やかな助走から
蹴伸びする季節が
完成されたフォームで
越えてゆく
夏の高さ

背中に近いあたりの
肋骨を支えている

僅かな緑陰を選んで
少し歩いて
少しの水を飲む

* ....
晩夏 影いとおしく繋ぐ


花という花は見ていない夏深く


飽くことなく日射 街に集めて
空のどこかに 始まりと終わりがあるのか
いつまでも一日が終わらない ぼくたちの
浮遊する魂の 影を見失うころ
すべてのかげが消えて そこから
すべてのかげが あたらしく生まれる


幾夜 ....
きみにとって
あの女は
海でしたか

アラビア数字の布団のなかで
きみは
真水に少し飽きたのか
熱いからこそ{ルビ膚=はだえ}に滲みる
濃度に泳いで
それ以上に塩辛い汗をふんだんに流 ....
捻けた砂の薔薇のように
気だるくベッドに朽ちる

肉体は四角い箱の中
魂は青い円の中に灯されたのに

自由は消沈したまま
なにも言わない

砂の薔薇は形を失えば
もう、元には戻らな ....
公園の陽だまりで 
走って遊ぶ子供等の 
胸の辺りに 空 がある 

花壇から 
それを眺める花々の 
花弁の奥にも 空 がある 

無心に遊ぶ子供等の 
無垢な笑顔の瞳の奥に 
 ....
蝉 波のように満ちて冠水


炎天のアスファルトに霜など降らし


空蝉となりて謳い染める
小さな水口から
待ちかねたように水がほとばしり
山吹とコデマリの花びらを散らして
春色に染めていく

かたわらでは
田植えの準備が賑やかで
初めて田に入る子供が
父から苗をもらっている ....
閉ざされた石倉の目に咲いた花あらゆる腔が熱を吹く日に




押すと消え押すと現わる世を胸に見知らぬひとの名を呼びし闇




何もない心がひとりうたうのは ....
かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはしぬのか

かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはけっこんするのか

かみさまおねがい
おしえて
どうしてひとはこいをするのか

 ....
片隅に置かれた人形は汗をかいている
滴る雫は畳に吸い込まれる
部屋は水槽
水が満ちて、満ちて、満ちて
月影を残して
わたしの体を夜にする

性と性が繋がり生になる
欲望と ....
記憶を
残す
出来るだけ
美しい形のものを
渡す
それが
なんなのか知ったのは
ずっと
後の話





いつか
死ぬことを
知らずにうまれ
しばらくは
その ....
 ぱぱ

 ぱぱ

 大好きよ

 心の中は、あなただけ


 会いたい

 いますぐに


 あなたの声を聞きたいの

 優しい声を聞きたいの

 手 ....
手術からもどってきた母が

うわごとで寒い、寒いと言ったから

クーラーを切って窓をすこし開けていた

そとからはセミの声が入ってくる

甘い緑の匂い

夏の光が静かだった

肌が粘膜のように感じやす ....
氷の角度の緩いほうから
あけるつもりもなくあけた扉から
かわいた風が入りこみ
指のふくらみのはざまに熱い


奏でること
月から目をそらさずに
奏でること
奏でつ ....
夏嶋 真子さんのおすすめリスト(2197)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(46Y.8・17)- 木立 悟自由詩209-8-17
ガンダムなひと- 恋月 ぴ ...自由詩33*09-8-17
祈り- たもつ自由詩2109-8-17
好きな人- ペポパン ...自由詩4*09-8-17
無意味な風景- 瑠王自由詩4*09-8-17
契り- 乱太郎自由詩10*09-8-17
雑詠12句- アハウ俳句109-8-17
いつか子宮に還る日に- within自由詩24*09-8-17
夏の爆弾/秋の煙- 吉岡ペペ ...自由詩509-8-17
ジッパーで世界は隔てられている- 瀬崎 虎 ...自由詩609-8-17
夏の晩歌- アハウ俳句209-8-17
約束の紐緒- 瑠王自由詩2*09-8-16
瀬戸内海- 中原 那 ...自由詩409-8-16
時間という海- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-16
ゆうれいのダイアリー- コーリャ自由詩1009-8-16
夏ゼロ- 佐野権太自由詩6*09-8-16
晩夏- アハウ俳句4*09-8-15
星の命名- yo-yo自由詩8*09-8-15
- 伊月りさ自由詩4*09-8-15
砂の薔薇- 瑠王携帯写真+ ...1*09-8-15
花と子供_- 服部 剛自由詩509-8-14
空蝉- アハウ俳句209-8-14
水口- 西天 龍自由詩8*09-8-14
陰と振り子- 木立 悟短歌209-8-13
木星に衝突痕が現れた日に- ばんざわ ...自由詩2*09-8-13
わたしの体_-Night_or_Noon-- 百瀬朝子自由詩9*09-8-13
森は人に届く- 石田 圭 ...自由詩2409-8-13
思慕- 柊 恵自由詩909-8-12
悲しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...509-8-12
夜と風- 木立 悟自由詩409-8-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74