眼球 取り出して陽に当てたし


日暮れてブルース流れている 部屋


松の幹 たなびく白い布の主張
さやかで悲しい朝なのに

夏の匂いをかぎました

感謝でむせぶ朝なのに

黒いこころもありました


ひとのこころはどうも遠くて

応酬ばかりのありさまでした


さやかで ....
ぼくはあなたで

あなたはぼくで

そっくりそのまま

コピーしている

貼りつけている


ぼくの未来にあなたはなる

あなたの未来にぼくはなる


ぼくはあなたで
 ....
目を瞑れば世界 あれが地球


心像を凝視して 風景が見える


内向するベクトルが外界を貫く
あなたによく似たひとだった

人違いと戸惑うわたしの顔を覗き込み
どうかしたのと気遣ってくれた

これを落としたひとをずっと探しているのと
あなたの落しものを目の前に差し出した

その ....
                090915



5のつぎは6
指が足りない
いっぽんかしてくださいねと
お祖父さん
お墓の中で指を折る
ガラガラと
意志が崩れて
明日は休む
 ....
偶然見付けた奇跡を

大事にとっておいたけれど

奇跡は重ねれば薄くなるもの

そうして消えるのにはたいして

時間はかからなかった

森羅万象とは全てのことを言うらしい

理 ....
「予」


予め渡されたまっさらな空に

どんな雲を描いたって勝手だけど

思い込みの風力のぶんだけ

天気予報ってはずれるんだよね




「定」


定まった行先 ....
「林檎ってちょっと女に似てるから歯を立てるときぞくっとするね。」

夕暮れに秋刀魚さばいてみるのですふと血が見たくなりましたので

夜遅い夫の帰りを待ちながら深く深く爪を切るわたし

 ....
愛がやるせないときは
夢を見ればいい
夢がやりきれないときは
音楽を聴けばいい
音楽に疲れてしまったら
女の子に
カワイイ女の子に電話してみようか
愛がやるせないときは
 ....
『顔を売れ』というアドバイスは、セールスなら一度は耳にしたことがあるだろう
『顔を売れ』とは、『人間性を売れ』ということだともよく聞く

では、『人間性を売れ』とはどういうことなのだろう

 ....
ランボー読めば青い焦燥


空気との接触 半裸の肌


風のない日向にブンブン現れ
.
i am a girl


中途半端に背伸びを繰り返して
落っことしたものはなんだい
多分 あなたよりは美しいもの
そんなもの
いつかは忘れてしまうから

知らない間 ....
遠ざかるものよりも
進むものでありたい

あなたに向かい

深夜
雨に濡れた肩を抱く
あなたの手のぬくもりが
この背中に焼きついて離れない

赤い痛みが沁みていく

離れていて ....
光が花をまね
朝になる
一房一房が
波を追う



丘を昇る霧
向かい合う手
結晶


くちびるの色を
手鏡に塗り
歯は透る{ルビ雷=らい}
透る{ ....
おかあさんがわたしをうんだので
わたしはおねえちゃんをうんで
おねえちゃんがまっさらなわたしをうんだらいいな
単細胞生物みたいに生きられるわたしを
おねえちゃんにうんでほしいんだ

わたし ....
赤いチョーク
のようなトンボが
風をひっかきひっかき
ぼくの背たけを測っている


ぼくは大きくなっただろうか


朝ごとに
ぼくは生まれる
よろこびとかなしみの
草の中から
 ....
鳶が蒼空に浮いている
巧みに風を孕み
見えない凧糸に操られるように
蒼空に浮いている

瞬間、バランスを崩して墜落する
そして上昇気流
寸分違わず元の位置に戻り
また風を孕む

狩 ....
溶接の火花とぶほど推敲す


また一つ霧中に荼毘 灯りゆく


雲割れて百条の光 降り降る
夕暮れ、

窓から

やよいがシャボン玉を吹くと



リーマンや客引きやパチ屋が足をとめて

時々この辺をうろついているドラ猫みたいな顔した「上海ラバー」のママと

自分 ....
雨が降る

軒を打つ

窓をたたく

雨が降る

音楽が始まる

雨が降る

煙りが揺らぐ

雨が降る

長くてしなやかな

指先に恋したとしたら

蔦のはうよ ....
揺れる花は荒野に一輪だけ

その上で流れた一線の流れ星

空間は穏やかに過ごしていた

まだまだ口にだしていない言葉は

たくさんあるけれど

それもこの花が枯れる時には言えるだろ ....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
僕は青い空が好きです
雲一つ無い澄んだ空が
それは小さい頃から好きで
よく晴れた日は
いつもウキウキしていました

本当の僕は
ネクラなので
青い空を吸い込んで
真っ暗な心に
パス ....

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
昔から、白い湖にはアンボビウムが咲いていた。

空を見ると黒い雨が降り、遠くをのぞむと、赤い丘に白い雨が降っていた。そっちには行きたくなかった。
赤と白が交ざり、 ....
ひとりで立っている男の子が好きなんだ、
よりかからない 人でなくちゃ

うそをついた 街の影
きみは、その言葉を 薬のように飲み込んだ
ごめんね でも
きっと役にたつときが、やってくるはず ....
藍色の男は
熱風に散らされた
陽のオレンジを求め
砂漠の旅をする

橙色の女は
夜にただひとり
星を眺め
花言葉を紡ぐ

星を見ない男と
渇くことのない女は
鳥たちの涙を誘い
 ....
ユーフラテス川
という川の名前が
何故か印象から消えないのは
ユーラシア
ユグドラシル
など
ユから始まる名前が
好きだから
なのかもしれない
もし世界がユから始まるなら
僕はなん ....
もしもなんて
所詮どこにもない
ここに生きている事実はくつがえらない
わたしたちは観念して謳歌するしかないのです

疑いも醜い感情も溶かして
夢の軋む音に耳を澄ませて
わたし ....
夏嶋 真子さんのおすすめリスト(2197)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
松の幹- アハウ俳句3*09-9-16
秋のリビドー- 吉岡ペペ ...自由詩1209-9-16
あなたの未来にぼくはなる- 吉岡ペペ ...自由詩309-9-16
内向の果て- アハウ俳句3*09-9-15
流れるひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-9-15
ロク- あおば自由詩7*09-9-15
森羅万象- こめ自由詩1209-9-14
四行詩四態_<8>- nonya自由詩6*09-9-14
結婚してよかった、とか言ったことない- 吉田ぐん ...短歌2209-9-14
左耳- フミタケ自由詩7*09-9-14
人間性を売る- 吉岡ペペ ...散文(批評 ...309-9-13
青い焦燥- アハウ俳句109-9-13
思春期より- 笹子ゆら自由詩4*09-9-12
『背中』- あおい満 ...自由詩6*09-9-12
遠い鈴- 木立 悟自由詩509-9-11
まっさらなほどの欠如を- あぐり自由詩9*09-9-11
蜻蛉(とんぼ)- yo-yo自由詩8*09-9-11
とんび- 西天 龍自由詩4*09-9-11
101条の光- アハウ俳句5*09-9-11
夕暮れ、窓からやよいがシャボン玉を吹くと- tiki自由詩4*09-9-11
アラベスク- rabbitfighte ...自由詩1009-9-11
透明な傘- こめ自由詩1409-9-11
ただ生きているだけ- within自由詩11*09-9-10
空が好き- ミツバチ自由詩8*09-9-10
アルバイターと海- 吉田ぐん ...自由詩3009-9-10
アザレアと僕- 蓮沼 栞自由詩209-9-10
「媚薬」(こいのくすり)- 月乃助自由詩3*09-9-10
供物- zihan自由詩5*09-9-10
もし世界がユから始まるなら- 瑠王自由詩11*09-9-9
向背- 百瀬朝子自由詩5*09-9-9

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