曇天が溶けたアイスのように甘い


暗闇で影踏み遊びは真の闇


日傘さす影のない日の白日夢


白日の影踏む一歩地に投げて
 
何かにすがりたいし
君に逢いに行きたい
これ以上ないくらい丸まって眠って
透き通ったものと
いい匂いのするものと
温かいものを少しずつくっつけたりして
昏鐘が呪文のように聞こ ....
彼女と手をつないで今夜
麓の街で開かれる
夜祭りを見に行く

月明かりが硬く降り注ぐ
蒼ざめた石畳の街の四隅に
かがり火が燃える

やがて大弓を載せた
台車が四隅から繰り出して
街 ....
ガレージに詰め込んだ昨日を
最果てのリサイクルセンターへ搬入する
オーライオーライ停止線ぎりぎりまで
車をバックさせて
昨日は永遠に昨日じゃないことを知るんだ
ハッチバックあけて
途方もな ....
僕らは約束をかわしていた

生まれてから今日まで一人で生きてきたつもりになって
世界なんてクソ喰らえって
地面に唾を吐いたりして
反抗心を燃やすことばかりに夢中になって
大切なも ....
息苦しい毛布に潜り
生温かな呼吸を繰り返している
朝が来れば、くれば、と
闇のない夜に


  恐れる心が奪ったから
  やさしい鳥は渡ることができない
  闇でなければ輝かない
  ....
 
 
哲学の猫が
書物に足跡を残して
そこで終わってる

残されたページには
いつもの海と
青い空
さえ何もない

私は猫を探しに行く
足跡を残して
そこへ辿り着くまで
 ....
もし99%の暗闇に 
世界が覆われていても 

たった1%の光の原石を 
この掌に握りしめ 
深夜の淵に、独り立つ 
ぼくのこころはちいさいから
ささいなことですぐにいっぱいになる

いっぱいになったこころでは
ほかのささいなことをかんじられない

だからぼくは深呼吸をする

いっぱいにすい ....
貴方が遠い昔に画布に閉じ込めた想いが、遥か時を航り
海を隔てた僕の岸辺に辿り着く

貴方が空と大地と巡る風の中に垣間見た世界が、
碧眼ではない僕のレンズを通して
色鮮やかに脳裏に広がって行く

風 ....
髪を切る音
霧に落ちる道
羽と火の音
氷の船


高く奇妙な階段の家
ある日消えたあとの空地を
ひとつふたつすぎてゆく声
影のなかをすぎる影


海に沈みか ....
演劇部の先輩のふくらはぎに
さくり、と突きたつ
矢文になりたい

長閑な朝の通学路に
あらっ?と気づかれて
さらさらほどかれたい

演目は
「草原とピアノと少女と」
そんなガラス球 ....
砂埃をかぶって
眠っていたはずの感情
ピタリと閉めたはずの蓋
カタカタと震えだす
振動で落ちた
蓋の中身が
目覚める

置き去りにしたはずの
悲しみが
鮮明によみ ....
知らないうちに
ノックされていた

ぼくが
まだ
そう 空を見ていた頃の

思い出が甦るのは

夜明けに
似ている気がする

静かで 重くて
泣いてしまいそうになる

 ....
ぼくは一人ではない

ぼくがダメなときでも

だれかが頑張っていてくれるから

ぎりぎりふりしぼって

前のめりにでも進んでいったら

またやる気出てくるのかな


西の低き ....
雨の匂いがする
埃っぽい陽射しの名残りを弔って
闇に隠れ
秘密裏に行われる洗礼は
いつしか
もっと内側まで注がれるはず、
そんなことを
どこか信じている
陰音階の音だけ降らせ
目に見 ....
♪ジョニーが来たなら伝えてよ
二時間待ってたと♪
隣の家の真行寺のおばさんにそうお願いしていたら、
ある日の夕方おばさんは血相変えて僕の家に来てこう言った。
「あんた気をつけなよ。 ....
泡ってなんで円いんだろう
月ってなんで円いんだろう
地球もなんで円いんだろう
ねじ穴だってコインだって
みんななんで円いんだろう

○は□よりつくりやすいからかな
なんでもかんでも
時 ....
天荒の息急き切った海の意志


俳句する永遠の今を留めたし


風動き我突っ立つて雨の降る
写真にうつっている僕は

満面の笑みでカメラを見つめていた

でもそれは過去の遺物

その写真にライターで火をつけて

灰皿になげすてる

今なら言えることは

昨日は言えなか ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる

いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる

アルデンテ ....
服部剛氏の第二詩集となる『Familia』を開くと、そこには温かな潮流が静かに流れていた。

服部剛という詩人は日常の何気ない風景の中から、その温かな視線で拾いあげてくるアングルが、
マザーテレ ....
{引用=
木漏れ日に息を殺した
瞬きは影の重みに堪えかねて
いつしか消えてしまっていた


どうにも白々しいあなたの
くちびるの薄さから目を逸らしてきたのは
意味もなく上がる、その口角 ....
とけた飴の中に
蟻が一匹閉じ込められていた

綺麗にそろった六本の脚は
もう動くことはない

蟻は甘い甘い飴の中
最後を迎えるにはこれ以上ない場所で
きっと苦しみ抜いたに違 ....
複眼の目持ちて写生句は


水晶を月夜に照らして呼吸さす


ちゅら島のサイロの悪魔 放擲だ!
晴れた日の自転車は
ちりちりと
陽射しが痛くて
風を切ると
明るいシャツに羽虫のシミがぽつり
白や黄色の
果実の予感を湛えた花は
土埃の上で
清しく開き
匂いを放つでもなく
た ....
気づくと
背中に窓があった
木の枠の 両開きの窓だ

閉じられているその窓を
覗き込んでいる自分がいた
中には 止まった時計と
傾いだ天秤が見えた

やがてその窓の中にも
自分があ ....
風揺れるお花畑に蜜蜂の
       羽音近づく目を閉じる


丘陵を吹き上がる風胸に受け
        我白き帆なり海原を越え


奥深い入り江に船を走らせて
          ....
耳を澄まそう
日が翳り
灰色の雲が天蓋を覆う
低く垂れ込めて
最初の一言を

ポツリ



耳を澄まそう
これは
幾千億の雨粒が語る物語
その一粒一粒が ....
真っ赤な太陽が夜をつれて

あの日の団欒今はいずこへ

涙を隠して背中を伸ばして

眩しい目位しか出来なくて


あなたを憎んでいると告げ

真っ赤な太陽は西の山の端

あし ....
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