大騒ぎしていた隣の部屋の大学生も
煙を撒き散らしていたスポーツカーも
凛と顔を上げていた向日葵も
みんなみんな、眠ってしまった

ベランダから両足を突き出して
ぶらぶらと泳がせて笑ってみる ....
帰ろうかな
そう思った
一瞬を幾度か
ちらして!

5月
空は氷を溶かした青で
お花のジェット
バウンド・フォー・トーキョー
千歳の上空から苫小牧
育った家を見下ろした

掘り ....
(結婚するなら愛してくれる人がいい
結婚するならまじめな人がいい)
結婚について考えてみると、
相手はあなたしか考えられなかった

いつも期待を裏切らないあなたの
電話を待っている
あた ....
「実はさ、」から始まる声は、
ドアノブを委ねている心
「それでね…」から始まる文は、
見せずにつないだ第三の手

宇宙よりも遥かに広い
引きだし続けて尽きることない
道が生み出す声を聞か ....
深紅のイチョウが

月夜の湖に鮮やかな

色彩を描き出す

底の見えない水溜まりに

興味本意に足を突っ込む

そのまままっさかさまに

落ちていずれ反対側にたどり着く

 ....
良く晴れた多摩川沿いに走る二車線の都道
歩行者用信号機は青へ変わっているに右見て左見て
みーちゃんの手を引きながら急いで渡る

轢けるもんなら轢いてみなよ…いつもならそんな気概なんだけど

 ....
慌ただしい朝
出勤前に身だしなみを整えていたら
妻から声がかかる

 バァチャンガナクナッタ

僕らの結婚当初からお世話になっていた
九州から出てきた妻は母親代りに慕っていた
おばあち ....
ブラックスモーカーの
熱い暗闇のほとりで
スケーリーフットを枕に
わたしは不思議な夢を見た

空っぽの背骨を
滑らかな夜風で満たして
わたしは空に浮かんでいた

手足になり損ねた ....
指輪の輪の中に星を見た。

指は星をも貫く。

これだけ些細な優美。


されど骨までも、星の強靭な円によって支配されていようとは。

まさか気ままであるはずのこの眼さえ ....
貴方の影を決して踏まぬようにと
いつも三歩下がって歩く癖が
いつしか身に染み付いていた

夕暮れに伸びて行く影法師は
遠のいて行く貴方の背中、貴方との距離
沈む夕陽を従えるように
貴方は歩いて行 ....
明け方の鳥の声さえ夢の色


金糸なる静かな時編むまどろみは


ソファーにてなおつづまりて猫の夢


頭頂の夢のかけらが部屋に浮く
ゆっくりと、撫でてゆく
背中から本能までの
または、今日から命果てるまでの
測れない距離を、あの人の言葉は
簡単に届いて、そして、
明日に色を書き足してゆく


友情、と言っていた
 ....
マニラでの仕事は十分で終わった
事務所に顔を出しただけで終わらせたのだ
日本の社長の心ない言動で
まったくやる気を失っていた
まあ自分で指示を出しておいて
途中で梯子をはずしてきたということ ....
砂浜に続く小さな花に
潮風が囁けば


あの日の
僕らのはしゃぐ声が

遠く、

残響していて




ふいに、

よせる波が
すべてを打ち消した

 ....
{引用=「愛してる」と言った人を傷つける
私はあなたの母
私はあなたのシスター
あなたの父親
私はあなたの子供
私はあなたの親友
私はあなたの恋人
私はあなたのブラザー
私はあなたと同 ....
夜桜がきらびやかに

うすい光のなかで

景色を染めていた

咲くから散るのか

散るから咲くのか

いずれにして儚い物は

うつくしかった

爪先立ちした兎は

背伸 ....
 
 
商品棚に並べられた
きれいなゼリー状のものに囲まれて
カイちゃんが笑ってる
時々ふるふると震えて
何も言わない

床に落ちている
貝殻や干からびたヒトデを
二人で拾う
昔 ....
眠れないまま過ぎてゆく
夜明けとともに
境界線の不在を知る
そのために

昼を住処としたわたしは
眠らない深海のさかな
見えないものは無いわけじゃない
何度もなんども、ただ気付く
深 ....
                090523



ワタクシは
そこで暗転
私は嘘を
そこで覚醒
わたしはなにも
欲しがりませんと言いながら
水鉄砲を持って
道路に飛び出 ....
中二の国語の授業で先生が三篇の小説を朗読してくれた
そのうちのひとつは中間試験に出題されたが
あとのふたつはただ朗読されただけだった
先生の野太くて高い声が教室をしんとさせた
ふだつきの悪だっ ....
そして扉の向こう側になにかがあふれている
閉じていた扉をあけるとそこには透明な顔ばかりがあっちやこっちを向いている
みんなばらばらにどこかにいこうとして
ただ浮かんでいるだけ
あたしもおなじよ ....
白く灯るシグナルに
息をのむ

メールは、きみ

こころがふるえる

ばかみたいに
よろこんで

くやしくて


すぐに返事は

しないんだから
まだ遠い夏を
まだ梅雨さえ来ない5月の空に描いて
貴女は揃えて広げた掌に息をかけ
ふうっと、飛ばす

果てしない宇宙の
一番身近な部分を
少しだけ切り取って描いた世界は
たんぽぽと
ラベンダー
 ....
すうっと堕ちていくような感覚と
鈍いしびれがあるという
それでいて苦痛ではないらしい

幼なじみのあの子も
隣の席の委員長も
さらにはわたしのママまで
患ったことがあるらしい

大人 ....
彼女と仕事をしてると楽しかった
たぶん仕事が終わればそんな気持ちもなくなるって思ってる
ぼくはクリエーターだ彼女は実務をしてくれてる
この広告の小冊子づくりが終わればチームは解散する

ちょ ....
きょうもだいちにあいたたくさんのちいさな穴を

うめにいくのだと、ひとびとはかばんをかたてにでかけてゆく

ひとつでも穴がのこされていればふあんで

しかたがないのだと、ひのくれるまで
 ....
揺さと風 豊穣の胸に抱かれて


陽は流れ雲行きて行くこの窓辺


風の腕木々に触れ 聞く風の音
僕は許せないでいる
そのことに執着している
それは精神的にも肉体的にも
道徳的にも絶対によくないことなのに
そこから抜け出せないでいるのだ

じぶんがどう見られているのか
そんなことに価 ....
彼女に借りた自転車で東京タワーに向かった
彼女といっても付き合っていた訳ではない
夜8時過ぎに久が原を出発し
西馬込の地下鉄の入口をすぎると国道はこわいくらいに夜だった
細い歩道をヘッドライトを横目に ....
元気ですか?


何を見ていますか?


こんなに
近くにいるのに


なぜか遠くに
感じますね


お互いの

道を

歩み始めたから

うれしかった
 ....
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