心が湯舟に浸かったまま
出たくないというものだから
仕方なく 置いてきてはみたものの
脳みそだけでは 少し 足りない


誰かの期待に応える言葉が
今は筋肉痛だから
口にする度  ....
その少年は風船を手に降り立った

そして私にひとつの物語を説いて口に指をさした

それは私のようであり、また別の誰かの事のようだった

少年は無垢な笑顔とは裏腹に私と目を合わそうとしなかっ ....
ひびわれた身体が、振り返る。
あなたは少数の皆と、
蛍光灯に応える肌が赤く染まったという妄想、
を、
追いかける。

微睡む時間は罠だ、
薄緑の眼の、
蜘蛛の、
糸、

な ....
 
 
古い知人に会った
五年ぶりに会った
会うなり僕の肩を揉んだ
思えば古い知人に肩を揉まれたのは
はじめてのことだった
古い知人は
古い知人のふりをしてる
知ってるだけだから
 ....
ジャングルジムでの遊び方を忘れたのは
威勢が良いだけの雄叫びが、もう通用しなくなったからで
不安定な足場で怪我するくらいなら
帰り道でつまずく方がカッコいいと思っていた
汚れを知らない白いスニーカーが ....
あした、そう明日。明後日が通り過ぎても、きっと、ちょうどいいぐらいの朝だったとして、どこかにわたしはいる、と思う、 


そうして、ころあいをみて、きっと、遠くにある透明な、街、、、を眺 ....
大地は
昔、空だった

けれどもいつか
空から落ちて、
大地は空を
諦めた

固く
そびえて
堅く、
沈黙をして



大地は
昔、海だった

けれどもやが ....
 中国人の女。
 そいつに今、いいところを舐められている。
 ねばっこい感触が先端から根元までを包み込むように、もしくは吸い上げるように、長い間続いている。
 高原は遥か遠く、中腹だけが果て ....
何にもならない何にもならない。俺は何もしたくない。多分ずっと俺は「いつ死のうか」と考えている理由があるのだろうけど俺には分からない。けどまた気がつくと考えている。いつ死のうか。

馬鹿、とまた違う ....
今度こそ 今度こそ
何度も同じ言葉を繰り返してきた
そしてまた 同じ言葉を吐く
今度こそ

自分の中の甘え 怠惰
肉と一緒にそんなものたちを
洗い流してしまいたい

他人の視線も気に ....
 味噌汁や羊羹は暗がりの中で喰うのがいいと谷崎潤一郎が言っていたが、干し柿もそんな部類だろうと、邦春は思った。
 干し柿というのは、何しろ見目がよろしくない。
 硬く皺を寄せて、モノによっては白い ....
  ジェームスブラウンが「俺の音楽使って面白い事しろよな」と言ったもんだから、サンプリング文化が生まれてヒップホップが大流行した、みたいな話を何処かで聞いた。生憎、ヒップホップ文化には詳しく無いので深 .... 人生は時の缶詰みたい


冬の午後に眠りから醒めてそう思った
左手が痺れてる
私の腕は男の腕に絡まっていて
わたしはそれを乱暴に解く


男は寝ている


ああ痺れた腕がうっと ....
人がいる
そこにいる
しみじみ
しっとり
生きている

人がいる
今をいる
柔らかな光が
あまたを
包む





初出 FPOEM 2000.01.26
改訂
 ....
各村の長が
たいまつを掲げ
占い婆の元に
かけつけた
ときがきたのだが
口を開いたのは
一刻たってからだった

   これから起こることを
   聞いてくれるね
   みんなも
 ....
架空の国の話をする。

その国(仮にA国とする)はもとより存在しないことはおろか、むしろ僕の頭の中で自由に形を変える。例えばあるときは広大な海原にぽつんと浮かぶ島国であったりする。僕はアイリッ ....
憎しみからは何も生まれない。
そんなのわかっているのに、傷が癒えないまま月日が過ぎる。
何のプライドなのかわからないけど。
そんなプライドいつからあったの?って自問するくらい。
嘘をつ ....
 この言葉は、「人生」が何を差すかで意味が大きく変わる。


 この先の「未来」の人生を諦めてしまうのならば、

 その生き方はある意味生きることの放棄であり、愚の骨頂である。

 ....
泥のついた野菜をあらう

専用のちいさなタワシで

指や手がちくちく もやもやするけど
やさしく洗ってあげると
ぬくもりが伝わる

それを
シンプルに料理する

野菜本来の甘さが ....
死にたいの。死にたいのよ今すぐ。

でもギリギリまで生き延びるのよ。

なぜならあなたがいるから。

あなたに会うたびに泣きたくなるんだよ。

その胸で泣きたくて抱きしめてもらいたくて ....
手離したはずの選択肢
見渡すことの優越感と
逆戻りする緊張に枝分かれして
毛細血管に絡み付きながら
そっと微笑みに呼び掛けている


遠くなった残り香は
脱け殻を捨てることを拒んだ
 ....
二年前の私が今の私を見れば
随分ふぬけた奴だと思うことだろう
いや、今年に入ったばかりの私でも今の私を軽蔑しうる
君からみれば今の私は孤独なまま大勢を相手に戦っていく道のりから
脱落した下劣な ....
いつからか食べるのを止めて

真っ白になって骨だけになるの

そんな日を

夢見てるのに

ああ!

だけど!




いつからか壁の火の色も

真っ黒くなって腹の底 ....
立体的な画像に目を奪われ

グルグルと頭では

スプートニクが回っていた

七夕に願いをかけるなら

それはマジックで黒く染まっているでしょう

現実はいつも甘い薫りで

姿を ....
綺麗な砂漠の真ん中で

オンボロなギターを弾き

ラクダと戯れながら

ゆっくり歌を歌っていた

蜃気楼は今日も未来の都市を

ぼんやりとうつしていた

壊れたラジオからは
 ....
こんな
青空の下で

あなたは
結婚式をあげる

おめでとうなんて
ありきたりだけど

言わずにはいられない

おめでとう
おめでとう

神さま
ふたりに祝福を

ぽっかり開いた
青空のような
幸せを
らんぷの灯の下で
古書を開く深夜のひと時 

遠い過去から 
著者のたましいが 
私にそっと、語りかける。 

いのちの宿る一行に 
無心で引いてゆく線は 
宇宙を貫く、流星です 
 ....
くすぶった闇の在処は見せもせず
星の数ほどの「真実」をさらけ出し合い
本当はどこにも帰れないと知っていた

茜に染まる道に転がる虫の死骸で、
初めて命の理を知ったあの頃のように
渇いた日々が続いても
 ....
たいふうは過ぎ
ふふふとわらう
木々はゆらゆら
葉をふりみだし
子供はかけてく
髪ふりみだし
あとにはふうっとため息と
きんもくせいのかおりがふわり
洗ったばかりの長そでシャツは
 ....
その少年の頬に
温もりを感じるなら
まだ希望は残されている
触れなければ
決して知ることのない
真実もある
BOOKENDさんのおすすめリスト(1178)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
からっぽの狭間- なき自由詩2*10-3-2
風船の少年- 瑠王自由詩4*10-3-1
眠る空の夢- 依々れん ...自由詩210-2-28
古い知人- 小川 葉自由詩110-2-27
誰もいない公園には- 中原 那 ...携帯写真+ ...12*10-2-20
ストロボライト- ハツ自由詩2+10-2-17
大地のトラウマ- 千波 一 ...自由詩3*10-2-12
大森にて——とある放浪別記——- 日雇いく ...散文(批評 ...4*10-2-11
寮のPCから- 榊 慧散文(批評 ...410-2-7
ダイエット- 綾瀬のり ...自由詩810-2-2
干し柿の匂い- 亜樹散文(批評 ...310-1-15
【批評祭参加作品】詩だとかブログだとか日記だとか【虹村_凌】- 虹村 凌散文(批評 ...4*10-1-12
時の缶詰- 靜ト自由詩310-1-9
てのひら- 鵜飼千代 ...自由詩8*10-1-7
黙示録からのラブソング- りょう自由詩509-12-28
架空の国と、マクドナルドでゆっくりと立ち上るタバコの煙- robart散文(批評 ...209-12-1
制裁- 高杉芹香散文(批評 ...4*09-11-21
人生諦めが肝心- 飛べない ...散文(批評 ...209-10-25
泥つき野菜- 森の猫自由詩3*09-10-25
ああバカ- アサギ自由詩109-10-24
50:50- 中原 那 ...自由詩809-10-21
2年前の自分へ- さえ自由詩209-10-21
抜けない水- 金井省悟自由詩409-10-17
迎えに行くのは嫌いじゃないよ- こめ自由詩1709-10-14
先にあったのは小指一本だけ- こめ自由詩1309-10-12
結婚- 風音携帯写真+ ...309-10-10
らんぷの灯の下で_ー深夜の読書ー_- 服部 剛自由詩609-10-10
片づけられた真理- 水島芳野携帯写真+ ...309-10-8
おてんき雨- 小林 柳自由詩4*09-10-8
真実- 花形新次自由詩309-10-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40