文字盤はそれぞれの時を刻む
でも歯車は繋がっている
君とはそんな風でありたいと思うんだ
昔 父さんが庭の木に作ってくれたブランコに
僕たち兄弟が並んで
そうやって
毎日 そうやって暮れるまで
永遠に思えるような時間を過ごした
季節が変わるたびに
短くなっていくのだ ....
こんがりと焼けた茜に
今宵あなたとニコーラへ
とろりと滴るバターの琥珀
バジルで装うゴルゴンゾーラ
ギンガムクロスに灯るオイルランプが
ゆらゆら ゆらゆら ゆらめいて
窓から見える ....
闇のなか灯し火あかい輪のなかに萎みゆく愛小刻みに揺れ
しみしみと冷ゆる夕べに二人いて噛み合ってない会話が続く
夕焼けにカーブを描き伸びていく廃線になった二本のレール
きみの一日を 僕は知らない
きみが毎朝買っているパンの味も
きみが気にして飲んでいる健康ドリンクのことも
きみが僕に隠れて嬉しそうに読んでいる新聞の四コマ漫画のことも
きみが髪を無造作 ....
ストレスは最高潮
高波に乗ってサーフィンができるくらいだ
ザブンザブン 肌寒いので鳥肌コケコッコ劇場
どっかで聞いた事ある ダイバースーツの中にお漏らしするとあたたかかくぅぅ
いやぁ〜これは不 ....
見えない先から
ひさしぶりに糸を引かれ
私も
糸を引いて応える
紅い汗を流して彫刻のように削りだした核から伸びている、それは
時にたわみながらも千切れずに今も
在る、確かめ ....
眠れぬ夜を越え辿り着く時
身からこぼれる無彩色な雫たち
こぼれるほどに身は透明になり
私はついに記憶を失う
この狭間の中で
行き着いたのは鏡の世界
映し出された情景 ....
ひと折り ふた折り 届くと いいな・・
だれかのためなんだけど
だれのためでもなくて たぶん あたしの
折り返しては 悩んでみたり
振り返っては 折り成してゆくよ
あたしに
....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える
きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
新宿の高層ビル群のすぐ裏手
ありふれた住宅街が広がる
(歩いている)
かつては丘陵地帯だったであろう
上り坂そして下り坂また上り坂
(立ち止まる)
雀の声烏の声
ヘリコプ ....
窓の外を眺めております
もうずっと前から
私には四角い空しか知りません
その青に雲が流れ小鳥が踊ります
外はどれほど魅力的でしょう
溜息を舌の上で転がしながら
よく考えます
外は怖い ....
それだけで
なんて
透明で
美しい朝
指先ひとつでクリックするように
リセットボタンを押すように
ある日突然
消されてしまったワタシ
ひりつく喉の渇きも
どんより重い胸の疼きも
置き去りにしていってしまう
アナタは
....
外眺めサクラサクラと口ずさむ
寒い朝布団の中はパラダイス
凛として咲き誇るのは寒あやめ
風が届けてくれた誰かは知らない人の思い
けだるい朝の坂で僕の足はとまり先には進めない
全て君が綺麗だから僕の体は動けない
どのくらい繰り返せば毎日は明日じゃなく未来に続く
....
美しい犬がいた
おばあちゃんが しゃべっても
おじいちゃんが ふらり通っても
見慣れない客の私が そわそわ頭を下げて
みつめても
じっとして
娘が話しかけると
ぺたんとした長い耳 ....
冷たい東京と暑苦しい大阪 どっちが好き?
僕は君が好き。
元気に走る犬と雨に濡れた仔猫 どっちが好き?
僕は君が好き。
近くに感じる電話と、口では言えないことも書けるメール どっちが好 ....
夢の終わりから
はじまる今日は
いつもその夢をひき
ずって
きみの
夢をみた朝は
なけちゃうの
だけど
ずっと
し、
あわせ
裏切りには裏切りで返して
これで おあいこ
誰かを傷つけて
幸せになろうなんて思わないし
みんな幸せになってほしいと
祈る気持ちに偽りはないけど
誰にでも優しい顔をすると
誰にも ....
ポストはいつも開けていて
気まぐれな気持ちを入れておくから
好き きらい 嘘よ好き
翻弄されるあなたが好き
あんまり強くならないで
ポストはいつも開けていて
気まぐれな気持 ....
私たちはいつも、彼女の事を考えていた。
塔の上に住む彼女は
軟禁されているわけではなく
むしろ、彼女の事を考えても会えない私たちのほうが軟禁されているわけではないかと考えるほどだ
それでも彼女 ....
整頓する
時には
捨てながら
ヒトの心には
そんな作業が
必要なんだ
散らかったままじゃ
前には進めない
好かれようとしてなんか悪いか?
頭使って、なんか悪い?
自分殺してなんか悪いか?
死んで、生きてて
あんたになんかしましたか?
欲しいもの
手に入れるため
な ....
いつの間にか
カラオケで歌える歌ばかり
覚えて
いつの間にか
会社に着ていく服ばかり
選んでる
お財布にたまったレシートを
一枚、一枚、眺めて
薬屋、雑貨屋、文具、服屋、ユ ....
すべての数が
奇数であればいい
あるいは
すべての多角形が
三角形であればいい
それもできれば正三角形で
そんなことを思ってしまう朝はおそらく
何かをあるいは誰かを
探す夢を見てか ....
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って
手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした
風の硝子越しに ....
今の世の中明るすぎる
もし支配が可能なら
是非とも夜に闇を返したい
赤いドアのみならず
ありとあらゆるものを
黒く、黒く、黒く
住宅街の屋根を滑る
おぼろげな月明かりの下
....
心のなにかが抜けているよ
と
ちょびひげさんが教えてくれた
人に必要なものはなんですか
ということを
五択では問えない
君達の痛みも五択じゃない
マークシートリーダ ....
容赦の無い、快楽か小説
容赦の無い快楽が、小説
容赦の無い快楽と小説
忘れたことは、もう忘れているから、何を忘れたのかを思い出すことはできない
額をぶつけて、消 ....
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