出口がない
そう感じたら
潜れ
潜れ
水死体みたいに
朝の空を流れる
昨日の夜
大阪環状線で
車両事故
ムナシイ
家と反対に
生まれた方へ
帰る
夜をとおりゃ ....
海に架かる
一番長い橋に向かう電車
無人駅で降りると
星空に冷やされた風が肩をすり抜ける
頬がほてってくるようで
駅からずいぶん遠くまで歩いた
通学路を思い出す
一度だけ手を繋い ....
どっちなんだろう
俺はわからないと友達に言いたい
携帯電話のメールで『ぜんぜんわからない』とメールでスカイメールでせかいの全員に返信
メールでスカイメールで、全員に。せかいに。
....
削れたコーヒーカップの
春を容れることができないところが好きだ
ぼくに季語はない
季語をもってる人は
季節がくると
花が咲くよ
手から 花が
....
遠く
かなたの星で生まれた光
降ってくる
ガス雲をぬけて
いくつもの星団とすれちがって
ちりや小惑星をかいくぐって
小さな青い星に突入して
大気に散乱されながら
ようやくここまでた ....
君の手を握ろうとしたのは
風の冷たさの所為ではなく
白い指先がただ心許なくて
僕の傍に繋ぎ止めなくては
消えてしまいそうだからだ
たぶんそれは愛ではなくて
同情 ....
混沌として毎日 時には大蛇のように
死に枯れたくないけど死に枯れたい
映像が重なって重なって重なって
真っ黒
実写版コボちゃんみたいなガキが転んだ
これは「起承転結」の「結」だ
....
蒼い空に手を伸ばし、
あの炎の中に手に入れた。
空は悲鳴を上げたけれど、
太陽はとっても冷たかった。
夜空に黒く穴をあけ、
月が赫く血を流す。
太陽が憎いから、
....
夜
きれた煙草を買いにコンビニにいったら
店員である友人のBが
マルボロ新しいの入ったよ
とレジ打ちしながら眼の前に立つ
ぶす・でぶの大学生らしき女を ....
「小さくなったら、白雪姫になりたい」んです。
あのかわいいドレスを着て、王子様とそれはそれは幸せに暮らしたいのです。
ネジを緩めたりね、
土に触れたりして、
得たものをどう致しましょうか。 ....
お気に入りの真っ白なマフラーに
コーヒーをこぼしてしまっても、
「あら、バケツを持ってきてくださる?」と言える余裕。
それをココアで満たして、マフラーをココア色に染めてしまいます。
「雪が降っ ....
カラカラと音をたて壊れ行くこの身は
元々わたしでは無い抜け殻のようで
幼い頃に捨てた
黒い目の取れた熊の縫ぐるみのようでもあった
無邪気な残虐さが熊の口を針と糸とで縫い上げた時の様に
わ ....
明日や明後日の事を思うと
不安になるだけの二人だから、
僕は今日あったことしか話さないようにしてる。
三年も五年も先の事を考えると
悲しくなるだけの二人だから、
君は次の金曜日のことしか ....
夏に向かう曲線を
ゆるやかに描きながら
六月の空は どんどん まぶしく
その下で まぶしく
思い出すのは
何も知らなかった あの頃のこと
傷ついても ....
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