あくまで単調なリズムだ。
              バニー、バニー、バニー、
黒いタイツのバニー。
酔っ払いを左右に{ルビ侍=はべ}らせて、
見るは{ルビ開聞岳=さつまふじ}のてっぺんのくす ....
君が投げた
寂しさに透き通ったボールが
あちこち跳ね返って
やっと
僕に届いた

受け取った僕の
縮こまる胸の奥が
痛い痛いと
一人泣く

あの日
遠くを見て笑う僕を見ていた
 ....
三丁目の角を曲がったところでふと
君の匂いを感じたとき
なんてことないと思っていたのに

電子レンジに卵を入れて
しばらく眺めてから取り出し
破裂するかどうかを少しだけ考える
あれと似て ....
たとえば
男の手を盗み見て
どの指を入れているんだろうかと
思案するとき
大抵中指なのだろうが
どうでもいいが本当は薬指を入れるべきだ
と思う
覗き込むように真剣に
見つめて
「 ....
鹿と衝突すると車が大破するぐらい
私は元気です

だから

貴方が
光への道を迷っているのならば
私が
身を持って進んで伝えに戻ります

宗教のようだと
貴方は
吹き出して ....
☆小山正孝「倒さの草」の場合




草むらに私たちは沈んだ
草たちは城壁のやうに私たちをくるんだ
倒さの草たちのそこの空に白い雲が浮んでゐる
青ざめたほほと細いあなたの髪の毛と
草 ....
東大の赤門で
「ほんとに赤いね」
と言った私を
「ほんとにそんなこと言うんだね。ふつうだね」
と言っていたあなたは
鞄にこそぎ見える
赤いギンガムチェックのショーツを
「こんなにかわいい ....
ロボットは町中の人々に
自分はロボットであると言って回った
町中の人々は
確かにお前はロボットだと答えた

しかし、ロボットは
俺はロボットの言うことしか信じない
と言い続け
ある ....
夜の砂の上の家
花のように動いては止まる



朝になると人は戻り
少しだけ掃除をして
着替えをしては出かけてゆく



昼と午後は暑い
風と風のすきま
 ....
許されることのできる範囲での
Jリーグ苔をそっとはがしてあてる
仏花を添える
電車の中で
甘いバターローストピーナッツを
お砂糖のついた甘いカンカンの山盛りを
恥らうように足のつま先で隠し ....
1 自然環境におけるチャンスは人間の想像以上に確率の低いもので
  まず心よりも先に愛しいと感じる全ての器官

{引用=参考資料1「2つの景色」より

マウントするのは
野生における♂が
 ....
川の悪口が流されて
きれいな景色でも見えるかと思ったら
泡しかない
「閉」マークを触った人差し指第二間接を泣きそうになりながら二度洗って
セミハ流れてぴっくりかえっていました今わたしが

 ....
絵描きの描く肖像画は
どれも本物と見間違うほどの
素晴らしい出来映えだったが
どの絵からも
顔の構成品がひとつだけ欠けていた
片目の瞳だったり
上唇だったり
耳たぶだったり
必ずどこか ....
 ☆清岡卓行「子守唄のための太鼓」の場合






 ご要望にお応えして清岡さんでいきます(笑)
 と決めたものの、待てよ、そういえば、この詩人の作品、まとめて読んだことがないのでは ....
金が無い

働いてないのだから
当然なんだが
何しろ働くと言う事を
やめてしまって
何にもしたくないので
寝てばかりいるので
このゴミだらけの部屋で
自分までも腐ってしまいそうで
 ....
いまはただ
雨が降り
石にしみるまま
あけないおくで翳のかたちを追っている
ひがしの空だけが
ゆるやかに
くちびるをひらき
すきまから虹彩をのぞむ
わたしは
まるい眠りを
かきわけ ....
ハンバーグ屋さんで出てくる、
付けあわせのサラダの中のミニトマト
へたをとって横によけると、
小さな亀みたいに見えた

こういう亀がもし本当にいたら、
どこかの国の人達は、
から揚げか何 ....
「ずっと恋人でいましょう」
と言って 結婚をしました
結婚をして15年
ずっと敬語を使っていますね

「待たせました」
「出来ていますか」
が好きです

ついに私達の娘は
ロングス ....
1 バス待ち


陽だまりの停留所に
車椅子の老人


声かけようか
たとえば
今日もお陽さん輝いていますね
でもすぐそこには冬将軍で
そのブランケットは暖かそうですね
サング ....
 ☆北園克衛「花」の場合




雨の音とともに
黄梅が匂ってきた

風さへつのり
夜がふけていった

ひとり
詩集をひらき

友の詩を
すこし読み

菫さく野をおも ....
外に出たら
死んでしまうんだって
だれかが言う
ほんとうだろうか
立派に育てるのは
栄養とか水をたっぷりもらえるからだって
だれかが言う
ぼくたち自身の
力じゃないんだって

白い ....
 Fiorinaさんや原口くんや山田さんの後塵を拝するつもりは全然なかったのだが、たまたま私事が一段落して現代詩フォーラムに来てみたら、みなさま方の力作がありました。
 Fiorinaさんは「批評」 ....
人は 
食べ物の前に
素直だ

中年男性が「ママ」と呼ぶときには
わびさびがある

子供は
赤い服だけ着てりゃいい
おいっ お前
そこのお前だ!
お前は「世界」という単語を使って
詩を作っているだろう
だからいつまでたっても
ウダツがあがらないんだ
少し人に優しくされただけで
「世界は優しさでできてい ....
それでも闇は………………浦にたたずむ

          …………しろがね/くろがね
                      (犬の…………
 ....
にわかには信じがたい歌と指によって
けだものは のけものは 降って来る


目にあまるけだもの
手にあまるけだもの
首を差し出せば
からみつくけだもの


出た ....
妻と相談して
家にエレベーターを取りつけることにした
けれど、取りつけた後で
この家には二階も地下室も無いことに気が付いた

ボタンを押すと
チーン
と音がして扉が開く
上にまいりませ ....
涙をぬぐって
窓と枠のわずかなすき間を
テープで何重にもふさぐ
危なかった
もう少しで食い破られるところだった
鳥はどんな小さなすき間も見つけだして
部屋のなかに入ってくるから
声を ....
うねび/くちかげ




うねび
くちかげにささやぐ め(う)み の
床下に落ちた砂浜、
まうむ、あうむ、みむ、
扉で裏側の思惟が
深くふかくきしっている
傾いた百合……
うつ ....
明るいBGMと
アナウンスが
故郷と同じような
匂いと共に流れている
笛の音を合図に
まずはゆっくりと一周
そして係員と握手
歓声と笑い声
拍手が聞こえる
僕はただ
笛を吹くトレー ....
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
バニー- ひろっち自由詩9*03-11-11
loneliness- primrose自由詩603-11-11
飼い主のない猫- AB(な ...自由詩903-11-11
ゆび- サダアイ ...自由詩1203-11-11
人の群れ- サダアイ ...自由詩703-11-9
風のオマージュ_その6- みつべえ散文(批評 ...8*03-11-8
生理パンツ- 山内緋呂 ...自由詩603-11-7
ロボットの話- たもつ自由詩703-11-6
ノート(40Y.11・5)- 木立 悟未詩・独白403-11-6
めざめ- dendrocacali ...自由詩103-11-6
虫の生態(AB説)- AB(な ...自由詩9*03-11-3
しーばす- dendrocacali ...自由詩203-11-3
欠落- アンテ自由詩14*03-11-2
風のオマージュ_その5- みつべえ散文(批評 ...503-10-31
固定- ねなぎ未詩・独白303-10-28
「しののめはあなたのなかのまるい眠りに棲む」- キキ自由詩2103-10-27
トマトのへた- 小太郎自由詩603-10-26
告白- 山内緋呂 ...自由詩36*03-10-24
花束と折り鶴が少しだけ風に揺れる、ように- AB(な ...自由詩1003-10-23
風のオマージュ_その4- みつべえ散文(批評 ...503-10-23
- アンテ自由詩6*03-10-22
「読者」偶像化計画- ななひと散文(批評 ...903-10-22
偏見- 山内緋呂 ...散文(批評 ...2*03-10-22
すべての詩人に告ぐ!- 紀ノ川つ ...自由詩1103-10-21
Opus_i_<ffffff>- 徐 悠史 ...自由詩1303-10-20
散華- 木立 悟自由詩403-10-15
世界エレベーター- たもつ自由詩3903-10-14
黒い鳥- アンテ自由詩303-10-14
うねび/くちかげ- 徐 悠史 ...自由詩603-10-13
うみぶた- ねなぎ自由詩303-10-11

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