何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
 ....
蝉が時雨れている8月の
呼吸がぴたりと止まる時がある
子供達は公園でぶら下がっていて
突然の静寂にゆれている

初めてついた嘘はどこへやったかと
懐かしい引き出しをひっくり返すと
初めて ....
                  「メリーゴーラウンド」 1

  トマト

四角いトマトを
作るようなものなのかもね

パイプ椅子からひょいと降り立って
彼女は器用に微笑んだ
制 ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
 ....
あなたが本当に美しいのは
意味の脈絡からはみ出すとき
風物の呪縛をたち切るときだ
わたしたちはもっと大胆になろう
わたしのささやかな所有がわたしを名づけてしまい
それと知りながらそれを明示で ....
よくある職場恋愛で
なんとなく付き合い始めた
きらいではなかったけど
好きかどうかは判らなかった
暇でさびしいから
そういう理由で男女はいくらでも
付き合えるから
慣れてくると
いつも ....
ダントン課長は本来は古いタイプ
事務職の姉さんたちがウルサイから
お茶を自分で入れて飲んだ

ノルマのこなせない私に
容赦なく怒鳴るくせに
飲み会ではセクハラ
帰り際こっそり
「仕事な ....
安芸乃島関に似ているらしい私は両国へは足を踏み入れられないのだ。
カラダが自然に高脂肪食品へと向かうのは全人類の本能だと思っていた。
そんなのは現代人ではないらしい。それなら私は原人でいい。
本 ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
拘束して拘束して拘束してよ、ずっとずっと目に見えるところに置いておいてよその芳香をずっと感じて痛いよ棘が刺さったけどほったらかしたら私のアソコがひーらいた。
なりふりかまわず駆けずり回って坊主はだん ....
 熱を嫌う
 冬の午前十時
 錆びた手すりに
 もたれて
 こめかみを撃ち抜く
 動物園に火をつける



 噴水は枯れた
 飼育員の首吊り死体
 食らいつく ....
赤土の皿に赤い身
濃い溜まり醤油と
潮気かおる雨宵

ここでしか漁れんもんやから

引き戸かたつく飯どころ左隅で
ちらちら横目くれられビールを半分まで
流し込む
わぁ美味しそう  ....
煙草を灰にするように
死に体の鴉たちが一斉に飛び立ったので
空が夜みたい
狭い空ばかり見ていたから
わからなくなるのです
こんなとき
天井がもうきついそうなので
僕は唾を飲み込んで
君 ....
少女まんがワールドのあのピンクの靄の中にいると
書店が丸ごと幻覚剤に思えてくる
美化された男達が刺身のようにならんで
少女達の目で品定めされレジへと運ばれていく
私が初めて読んだのは萩尾望 ....
  
猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません

のような午後の世界に

河川敷の花火
の音が聞こ ....
魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
私には顔がない
のぶちゃんはグルグル包帯の
ミイラ男みたいな顔持ってた たしか
と、思っている
水鏡にもお尻を向けられた
私 やっぱり顔がない
手鏡捨てた
三面鏡割った
別にいいや ....
傲慢な蒼さに
突き刺されて肌が痛い
高揚とするのが
負けたようで憎い


潮が照り返す午後
子供は競う
空の青さは海を
上手に飼いならしている


渚は囁きを止めない
無意識 ....
気がつけば文字の抜けた 文からの逸脱と
毛玉の絡み合う不器用なセーターの下から
顔をのぞかせる隣家の猫が
ブロックのpieceを蹴飛ばして眠るように

温かい日の雨と屋根の向こうのテーブル
 ....
ばらばらに散らばっていた いろんな言葉が
ひょんな瞬間体に まとわりついてくるんだけど
でも
知らない女の舌が
僕の肌をすっと すべっただけで
またそれはすぐに ばらばらになって消えてしまう ....
私が会いたくない時は
無理やりでも会いに来て
私が怒って電話を切ったら
間髪入れずにかけなおしてきて
私が別れを切り出したら
格好悪くてもすがりついて

あなたはそうでなきゃいけないの
 ....
絶対に望まないのが絶望なら
絶対に望むのも絶望だってば


     ループしたスカイウォーカー
     ループしたスカイウォーカー


端からいらない順番に並べてったらいつの間 ....
バナナが一本
海を底の方へ
ゆらゆら
落ちていきます
見たこともないその物に
身を翻し逃げていく
魚たち
大きなクジラが
大きな口を開けて
ザブンと飲み込む
夜、台所に行くと
 ....
ぽつぽつと飛び交う
耳障りな羽音
乾き損ねたコールタールに
再び水を打つ

門をくぐれば
生臭い土の香り
産まれ朽ち
吸い上げられる

老いた桜の木は切られ
残った切り株から
 ....
やがて来る、あたらしい雨
プラットフォーム
この手で焼いた
たこやきのまるいかたち
そしてあの子のえがお

満ち足りた身体に
デザートがはいるだけの
ちょっとした空隙ができる
まだ走 ....
午前三時五十五分-

知らない女の子が ボクの手相をみてる
ぼくは、蛇ににらまれた蛇の手下のようにどきどきしてる-

小学生のころに京都で、知らない町を自転車で探検してて
角まがったらいき ....
ひだはそれを吸い込んで

ぼくはたとえば茫然とし

まるで関係のなさそうななにかに

縋ろう縋ろうとするさまはこっけいなんだろうと思う。





風鈴がな ....
俺は全然詩の朗読なんかよりセックスや女の子のほうが全然好きなんだけれど
ヤッた後に、ティッシュで
ふいた後に詩を、

必要としてしまう( ´Д`)


朗読会の主催者にまるでふさわ ....
会場に入った時に
オマエラ開場早々こんなにもこぞりやがってそんなに詩が好きかっ!
アフォかっと!
馬鹿かとっ!

涙が出そうだった。
星より遠いところで
唇が光った
君がまばたくと
古い世界は滅び新しい今がひらく

午前のテニスコートに飛び交う
黄色いボールは
それが僕のパッションなのでした
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
TOKYO- たもつ自由詩15*04-8-6
凪いだ8月- 霜天自由詩2504-8-5
トマト- アンテ自由詩8*04-8-5
ドトールに行きたい- チアーヌ自由詩22*04-8-4
ひとつのマニフェスト- みつべえ自由詩1104-8-4
よくある職場恋愛の顛末- チアーヌ自由詩1004-8-2
営業課長ダントン- 木葉 揺自由詩10*04-8-2
ファットマンマインド- マスイジ ...未詩・独白7*04-8-1
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
ビッツワーカーバシュメリックサグレディ- マスイジ ...未詩・独白4*04-7-30
スローモーションの象- カンチェ ...自由詩12*04-7-29
潮宿- 田代深子自由詩704-7-29
不通- 本木はじ ...自由詩1304-7-28
少女まんがワールドから肉の話しへ- 佳代子自由詩204-7-28
花火の夜(江戸川)- AB(な ...自由詩2704-7-27
童話(手紙)- たもつ自由詩24*04-7-27
顔がない- 佳代子自由詩504-7-26
ソラの画鋲- あみ自由詩404-7-26
80dB- あやさめ自由詩304-7-25
夜中、夜中- 捨て彦自由詩804-7-25
ライトの先に- KEIK ...自由詩2*04-7-23
空がむしろ歩く- 喫煙変拍 ...自由詩804-7-22
童話(海)- たもつ自由詩1604-7-21
羽虫の夕暮れ- あみ自由詩504-7-20
ZERO_POWER- キキ自由詩1404-7-20
安田さんの家で- 馬野ミキ自由詩7*04-7-20
打ち水- フユナ未詩・独白7*04-7-20
詩ってなに?1_「まずはじめに言葉ありき」- 馬野ミキ自由詩9*04-7-19
東京ポエケットⅠ- 馬野ミキ自由詩10*04-7-19
初恋- 右肩良久自由詩7*04-7-17

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