深刻な問題を考えるのは天才にまかせておこう(モンゴメリ)




雨あがり。
ポポはアパートの部屋から、ホップ、ステップ、ジャンプして、街へ通じる歩道橋の上まで駆け上がった。
大きな虹が ....
今青き蛇の抜け殻くぐりぬけ廃墟のごとき雨の降るかも


コスモスの群がる丘で赤と青 少年少女が燃やすむらさき


錆び付いたあなたが今夜もあらわれて僕のくちびる噛んでさよなら


降 ....
海岸草原のみどり
はまなすの赤
萌たつ草の焔の中に
風露草のうすもも色

原生花園をぬけると
落ちていくように
空がりょううでを広げて
濃紺の海がひろがっている

道東の海は冷たく ....
アタシのしっぽを握る手
を辿って一歩また一歩近づいていく
ごとに強弱のリズムが狂う
から肩のラインがみっともなく震えて
しまうし見抜かれているアタシ
の幼いところを知り尽くしている
くせに ....
死火山に松明投げるかのごとくあなたが閉ざした扉をひらく


灯台の下で探すが見つからぬ懐中電灯を持ちしあなたが


ふたりしてベンチに座りブランコの鳴き声などを聞いた十月


畑には ....
  



   詩とは圧縮である

   

   解凍ソフトは批評家 ....
他者を語る私は どこか残酷だ
私は他者にはなれないし
私は私でいるしかない 

人はどこまで
他者に近付けるのだろう
私には明確に皮膚がある
寄せつけないため

私のやわらかい部分
 ....
武装グループよ
今すぐ人質を解放せよ
無益な殺生をするな
彼を殺しても誰も得することは無い
彼は要人でも賢人でも有名人でもない
彼を殺しても日本人はたいして
悲しまない
不注意なヤツだっ ....
真っ青な雨を
真っ青な傘で受ける
この身が濡れぬように
冷やさぬように
気遣う身を
あたしを
あたしは
「恥じているさ」


やわらかく深い泥に
飲みこまれてゆく片足
どう ....
「碁を打つ女」という小説を読んでいる。原作はフランス語。でも、書いたのは在仏中国人、で、舞台は満州国、主人公は日本軍士官と中国人少女。ちなみにこの小説、フランスの最高の文学賞である「高校生(リサ)が選 .... まずはURL、
チアーヌさんの書いた詩「かわいい匂い」は下のリンクから読める。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20788

 それからお断り、私の ....
ほら起きなさい、と
布団をめくったら
息子が石になっていた
くしゃくしゃパジャマの真ん中で

小さな石だ柔らかい色の
まだ磨かれも割れてもいない
服着せようにもサイズが合わない
 ....
 


  野に、球
  と書いたのは清水哲男だったかわすれたが、
  日本シリーズもたけなわで、
  今日はいよいよ第七戦、西武が勝っても、
  中日が勝ってもちっともおもしろくな ....
死が消えていったね

薄暗い画面を見ながら
私は思う

地面が割れて飲み込んだ
山が崩れ地を這った
水がすべて押しさらった

今も

だけど死は画面にはいない
あるのは
凍え ....
ガロイ先輩は
割れにくい卵の研究に6年

チブラさんは
すぐ割れる卵の研究に3年

間に挟まれる僕は
ただ暖め続けている
だけ


やがて

夕暮れになってやっと君たちは
 ....
どうしても空を飛びたいらしいので
象が踏んでも割れない筆箱をあげると
「二郎さーん!」と言って地面に投げつけた

私は冷や汗をかきながら
「確かに弟ができたら二郎と名付けるつもりでした」
 ....
ネオンの中にまぎれてばかりやと
体に悪いって信じててん

今日なんか変なルートたどってるねん
あのままじゃ、きっと
なじみのないBARで
40代の男の近くに
しらじらしく座りそうやったわ ....
まるまる と ふとった にのうでを さらして
あつこさん は山手線のホームへ降りた
恵比寿駅は人がたくさんで
彼女はすぐに そのたくさん に なった
さっき ばいばい といったかわいたやさしい ....
窓の外は少し北風の吹く夕暮れで
これから南極老人星を見ようと
大きなパラボラのあいだを抜けて
昔、友をなくした修行者が
涙で掘り抜いた文字があるという
岩屋のあるこだかい丘に
向かおうとし ....
彼らの背中にシーニュが張り付いている


左から順番に番号札をつけて読み上げられるタイルの床のふりして
絵の具のパレット積み重ね 色を次々塗りたくる
キャンバスも綾織りの凸凹を気にするよ ....
現存するものとしては
最後のヒメギミ

中継映像
物音ひとつしない部屋に
ただ一人のヒメギミ

ふわり
優雅なパニエは
裾がゆらいでる
注視かたずを呑む

23:05
 ....
孤独が好きな人など、どこにいるのだろう。と思う。
みんなどこかで。小指ひとつの重なりで。
つながっていたいのだ。

自分は今こうやってパソコンの前に座って、ぺたぺたとキーを打っている。
誰か ....
a)

足りない
右の手


本は昨日から
ゆっくりと
閉じられた
まま


b)

たくさんの階段や
もっとたくさんの
階段
のぼる足音や
もっとのぼ ....
西病棟の長い廊下に湿ったモップをかけるから
清掃婦の後姿は僕の幼い娘に似ているから
寧ろそれは僕の幼い娘ではなく君に似ているから
決して君ではなかった
何度目になるというのか また「正」の ....
青い空の向こうから
巨大な顔が降ってくる
にこにこにこにこ
笑いながら
うわあこっちにくるな
洗濯機が、地響きも小さく回っています(グオーヤ、グオーヤ)。床をころがる、ずり回る、LANケーブルの蛇たちはついに世界をぐるぐると征服、電線のフリをして鳥たちをからめとりました。地響きの回転は早くなっ ....  

おうい

て声が聞こえる
聞こえる

振り返らない

熊が山を降りてゆく
呼ばれたわけでもないのに

呼ばれたのは
君じゃないのか
とさっきから
そこでしゃがんでい ....
何度も何度も恋をした
した
確かにした
はずなのに
みんなどっかいっちゃって
どこにいったかわからない
どうもすみません
ところで元気ですか
渋谷だらけの東京を秋雨前線が通過していく
地下鉄は簡単
指先のさじ加減で喜ぶことも可能です
走れ!って ぎっ?

トルエンをやめて三年目の兄弟が叩くレジから発生した油
川の流れ ....
 一人でいることに、何年も飽きなかった。シートの、海に伝わる神話を読みながら、永く暇をつぶしていた。精霊の女、の横顔の表紙。空腹の中、海に向かう道、カセットで、オペラを聴きながら、わたしは車を走らせた ....
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雲にのったポポ- みつべえ散文(批評 ...404-11-3
退色未遂- 本木はじ ...短歌2804-11-2
- ダーザイ ...自由詩26*04-11-2
無呼吸- Monk自由詩904-10-31
Sundown_dazzling_day- 本木はじ ...短歌804-10-31
SOPHIA- 天野茂典散文(批評 ...204-10-31
ピース- umineko自由詩704-10-31
人質を解放せよ- 紀ノ川つ ...自由詩904-10-30
帰路- Monk自由詩304-10-30
「碁を打つ女」から日本文学界の無意識な排他性に気付く- はらだよ ...散文(批評 ...204-10-28
チアーヌさん「かわいい匂い」に関する私見- 佐々宝砂散文(批評 ...31*04-10-27
投石- 宮前のん未詩・独白14*04-10-27
- 天野茂典自由詩504-10-25
ジャパニーズ・ライスボールをふたつづつ- umineko自由詩504-10-24
孵化- AB(な ...自由詩604-10-24
飛行訓練- 木葉 揺自由詩24*04-10-23
おやさいかって_まっすぐかえるわ- 木葉 揺自由詩20*04-10-23
夜の散歩- 吉原 麻自由詩3*04-10-22
星よりとおく- たりぽん ...自由詩7*04-10-22
テンプレート- あやさめ自由詩404-10-21
ヒメギミ_#02- Monk自由詩804-10-20
どこにもいかないで- umineko自由詩1304-10-20
惜別- たもつ自由詩1404-10-19
湿り気- たもつ自由詩704-10-17
- チアーヌ自由詩1204-10-15
ウィー、ウィー- nm6自由詩1204-10-15
連音/脂喰坊主_と- AB(な ...自由詩704-10-14
なぞ- チアーヌ自由詩804-10-14
脂喰坊主_と- たもつ自由詩1304-10-14
バード_(「バード連作集1」)- 光冨郁也自由詩20*04-10-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50