傷ついた
というより
どうしようもなかった
話がある

洗濯物をたたんでいく
パンツ
シャツ
ヨーロッパ


僕の無器用さは消えない
どうしても嫌なことは嫌といってしまう
言 ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
かかないほうが
異常であること
いくらでも つくれる
魔法の装置になって
詩を ほろぼすこと
試験管の中に
夕陽を詰めてみたりしている

幸せなときほど
言葉少なになって

おじいさん

人はみんな子供だったはず
だよね 

聞こえなくてもいいけど
僕もそこまでたど ....
ある日突然神様が現れ、僕にストレスをプレゼントしようといった。
ありがとう神様。 
でも、神様。僕は知っている。あなたに、罪はないことを。

(2004)
あの日の電話の奥では結局どこにも繋がっていないと
夢を語るような視線で伝え合っている
その不確かな存在証明に、わずかな呼吸で集中すると
世界は真っ直ぐに夕暮れ落ちて
確かめようとする背中も
 ....
芽、夏の始まる頃
なだらかに繁茂し
雨戸のような
古い匂いのする部屋
少年は水棲生物の絵を描き
鉛筆の芯はそのために
おられ続けている
逝くもののために祈り
生まれるもののために祈る
 ....
夜が深呼吸して 街灯の直上に係留している
すれ違いから鳴り響く その音に
耳を共有して(人流に呑込まれる!)
目を共有して(人流に呑込まれる!)
切り立っていた

耳は逡巡していない  内 ....
頭上からガンガンと大音声が響いてきて
見上げれば汚いトレーナーを着た中学生の兄弟
階段を上がって来いと言われ
戸惑っていると
「お母さんがいるから大丈夫」
と双子にしか見えない顔で言う
右 ....
わたしが歩いていたら
向こうからすごい顔の女の人が歩いてきた
横に幅広くて
目と目が離れていて
顔はずっと同じ顔で
中途半端に笑っていた
わたしが見ている間にも
顔が横に潰れていくのがわ ....
テレビショッピング司会者すべてのTシャツ
サイズは誰であろうと完全にエスで
月夜のアスファルトに彼ら彼女らの
適当な肉片を放置する。

太陽と借金で放熱するスライム牙
想像のみの中 ....
お父さんにじゅうりんされて
きもちいいとおもったことが
いちどでもあるこどもたちが
おとなになって かいた詩が
ポエムから追放されて
どこにも国がない


戦車をのりもののようにのりこ ....
日が昇って
息を延長してとどきそうな空は
その端を薄ピンク色にふるわせ
面倒を散らかしたまま押しやってしまう

力の限り力を抜いて
今日だか明日だかわからない日の午後から ....
*私の読んだ「ハルキ文庫」は三部構成になっている。
?頭脳の塔
?航海日誌
?草書で書かれた、川
*これらは直接詩集タイトルではない。

◎印象

「現代詩」という先入観を破ってくれた ....
(当時のニュースを聞きながら)

昭和天皇! ヒロヒト天皇!
とうとうお亡くなりなのですね
僕はあなたが 笑顔のような
そうでないような顔で
手を振っているお姿しか見たことが無い

 ....
落ち葉の鳴る、崩れ落ちる音
誰も妨げないテトラポッド
景色、静かな君を当たり前に思って
空に手を向けて
朝、誰もいない道に目を閉じて歩く


歌を歌えない
と気付いたのはいつだっただろ ....
彼は幻なので
誰にも見咎められることなく
にんじんを残すことが出来る
街道で裸になったって
警察には叱られない
スカートの中をのぞいたところで
たとえ彼がそれを鼻で笑ったとしても
誰 ....
戦後の娼婦きどりで
緑地に黒い花模様のワンピース
軍服みたいなコートを羽織って
男物の
赤茶けたウエスタンブーツは
歩くのに適していない

意固地に引きずる

産婦人科の
ある種 ....
前回の、視覚詩のお勉強の続きです。

○北園克衛の視覚詩

北園克衛は日本の視覚詩の先駆者で、ヨーロッパなどで視覚詩がさかんになったのと同じ時期に
(またはもっと前?北園克衛主催のモダニズム ....
その中で 支度をする

なお、ひかる
くるしいまばたきに
ゆびのすきまからあふれ
染みを
のこして






あの日
髪をきってほしいと言った
初冬だった
あさひがの ....
肌をすべる泡が灰色に変わりはじめ
見下げて
乳房から続く白い曲線や
つま先の綺麗な花色に
絶望する

口紅を塗らないのは
ちいさな爪を伸ばさないのは
この隙間を
みつけてほしいんだと ....
 いいかい?諸君!

僕は整列した彼らの前でお説教

 確かに変化に乏しい日常生活を過ごすうちに
 時としてスリルを求めたい時だってあるだろう
 世間の荒波に揉まれてみたい広い世界を見 ....
チックは俺が怖くない人だと分かっているのに

俺と目が合うと急いで逃げる

なぜならチックは俺に愛されたいのだ

チックは俺にお金をくれたり

イベントの手伝いをしてくれないので

 ....
ポッカリからりと晴れた日に
ぼくらは浜辺に横たわり
あなたはぼくの胸に聴診器をあてて
―ふむ 聞こえませんね
などと呟いて
いきなり後ろ手に持っていたハンマーを
胸に目掛けて振 ....
詩を読んでいると、文字や文字列や余白が絵として見えることがままあります。
私は言葉のかもし出すイメージや雰囲気その他もろもろだけじゃなくて、そういう見た感じも含めて詩が好きなんだなあと、以前こちらで ....
通り道に たおれていたら
ぞろぞろ やってくる 
異形のものたちに
ふみつけられて すこし
げんきに なるのである
家屋は言葉のように
優しく朽ち果てていた
時間があればそこかしこで
両親は笑顔を絶やさなかった
幸せな玄関ホール
その壁には今でも
兄と私の指紋が残されていて
静かに機械の匂いが ....
一、

せんせい、と
あたしの声が響くたび
澄んだ空気が
ゆらり
あでやかに揺れる
それに気付いて
目の奥のどうようを
れいせいな
おとなのまなざしで
隠すひと

その距離は ....
空気
俺はきみに欲情したから
空気
きみは泣いたね
俺はALTA前で空気中なにもないところを抱き締めるよ
そしたらだれか
誰かとてもやさしい人が涙Vロートをさして天をみあげるから
あまぐ ....
幹さんの詩のファンです、もしよかったらわたしの詩をみてください
という
要約すると、というようなメールがきたので
連絡をとって新宿で会うことになった
こういうメールがたまに来るようになったがた ....
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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しらやまさんのこと(7)- AB(な ...自由詩905-12-8
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芽、蘇生- たもつ自由詩1205-12-6
隣人計画_4_陸鮫- 英水自由詩105-12-6
馬鹿- チアーヌ自由詩405-12-4
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命を乱暴に触る映像は金か洋服を積み上げる- 瓜田タカ ...自由詩205-12-3
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午前5時はまぼろしのように- nm6自由詩6+05-11-30
◎吉増剛造覚書—ハルキ文庫版「吉増剛造詩集」感想_- 石川和広散文(批評 ...6*05-11-28
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演出- かや自由詩4*05-11-22
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視覚詩についてのお勉強- ふるる未詩・独白7*05-11-16
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空気と- 馬野ミキ自由詩1105-11-14
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