真っ直ぐな樹は根付く先を求めて
荒れた大地を歩き通し
ついに小さな森にたどり着いた
黒い雲がどんよりと空に垂れこめていて
森全体がうす暗く
樹々はみな痩せ細って
わずかな光を求めて伸ば ....
ハエの手のこする音が聞こえるぐらい静かな夜だった
ぼくらは見つめあっていた
なにもごまかしようのない
左右がふとそろってしまった鏡のようなぼくらだった
まばたきの一回で世界が変わってしまいそう ....
 
 
 
 
喉の奥の、肺の先の、それでも呼吸器とは歴然と違う部分です。詰まるものを、イマジン。そんなようなしびれを指先に集めます。午後の窓の外に体を拭く記憶が放置されて、ユラる洗濯機の渦か ....
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる


夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄


鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ


鏡台に映る妹べにを ....
君の家に向かうよ、これから。
自然と早足に、
踵が勝手にリズムを切ってる。
汗も気にならない。
こんな時、時間は長いんだか短いんだか、
どちらとも言えないな。
今日は色々話したい事があって ....
作家になりたいと思いました
けれど私には
ボキャブラリーが足りません
経験も足りません
感情も足りません
つまりは才能の問題なのでしょうか

作家になりたいと思いました
何とかできたの ....
あなたが命を断ちたいと思ったら
私は全力で自殺を阻止するでしょう
そして勝手な行動を咎め
あなたが十分反省したら

私の手でその命を
終わらせてあげましょう
私以外の何者にも
あなたを ....
背筋を伸ばして
目を閉じると
安らがない声が
聞こえてくる

流れるままにする
湧いて
消えて
湧いて
消えて

ふと 
忙しげな眼差しをした人が立ち止まった
首を傾げながら ....
手のひらに握り締めた
生まれつきひび割れた蝉のひび割れた雲母
手のひらの中のその震えと光とを
唯一手に負える夏の単位として感じていた


けれど、もしも
手のひらの中の光など単な ....
空の鋭角
小鳥は啼く
野の終わりのしるし
小鳥は啼く



碧のようで
碧ではなく
ひろびろと
緑に傾く石



路から空まで
はばたきは水から離れない
 ....
こうべをたれて 落ち込んでいるきみに
そんなポーズは いらないんだよ と 話しかける
そうしたら ふーん といって
すっくと立ち上がって
それまで座っていたイスを
ふりあげ
ふりあげ
さ ....
 黒というよりかは藍色の夜空を羽虫が通過した。深夜のコンビニエンスストアー。壁面ガラスには黒い点が、わさわさしている。ため息をつきながら、私はキンチョールの煙をその点々に振りかけていく、そうして落ちて ....      今日が終らないうちに
     明日が終ってしまうと言うので
     なにか記念に残るものを、と

     昨日の時間をタッパーにつめて
     最近買った冷蔵庫の真 ....
散歩道 「猛犬注意」の 文字探し
吠えられまくって 至福の喜び
女の残り香が飽和した部屋の片隅のベットを
夏が来る前にシングルにしよう
と決めてから

もう何度も朝日を浴びて
僕が寝返りを打つたびに
ぐっと沈み込みながら
男臭いにおいを嗅ぎ続けてくれ ....
 
 
 
 
線をまたぎます。季節も七夕をすぎれば夜のための日々が延々と続くのです。アスファルト、アスファルト、きみは熱という熱を呼吸していますか?と話しかけてはこのマンホールのように丸い月 ....
遠い日の妹へ  

幻影に愛された魔術師の妹は
悲しみも苦しみもマゼンタの組紐に変えてしまう
私の内なる地上絵の上を飛ぶ時も
橋が壊れたから
つ ....
ふたぱたん
ふたぱたぱたん
 と
くらっぺん
  ●
auf/zu
   空
  くらっぺん
  
あいつはぼっけえ、
おされな奴だよ。
あおふんつー
  おら
 auf u ....
    紙に書いて 
    この暑さの理由を考えてみる

    一向に涼しくならないので
    風鈴を軒下につけてみた
    
    乾いた鈴の音は 
    涼しさの ....
何かいいたいわけで
みんな何かいいたいわけで
そうやって動いているのだ
誰にくれてやることもせずむさぼった
粗いフィルムの陰影を透しスカートから
のぞくガーターの片りんを思う
音量は振動となり骨肉に伝う こんなときには
ありがたい むさぼるだけ
むさぼっ ....
おれだけならばあの塔までも行く
がおまえが
いて

ああ見てみろ青あおく明けそめの空
がひとすじの月
に切れる

うなだれた影たちが行く
塔へ
(動くな)
影をおさえ
て低 ....
カーテンを開けると
山が見えて
その中腹には墓が並んでいる
集団住宅を思わせる密度
西の端にペンギンのような像
人に聞くと観音菩薩像らしい

部屋の端で
卵と砂糖と薄力粉をかき混ぜる
 ....
火炎
   のどから
      くラいひぇン
          太陽の
             のどの奥から
               ィ矢が出る
                ....
エントランスを抜けると
私はいつも空を見上げる

たった今
日本が沈没すればいい

唐突に
私は願う

病院の
窓という窓
壁という壁が
崩れて

途方に暮れる私の喉を
 ....
チンピラだ
わたし
声がもう
濡れてる

夏の
アスファルト
熱い
マンホール
開けて
野良猫を
放り込んで

自分も飛び込みたい

人が恋しくて
誰かにしがみつきたい ....
はるはだと {ルビ赤色=せきしょく}は
愛したような西風を
ほむらのようにはんでいた 
 遠くには玄関が

歩きだされた叫びのように
かたむき倒れた墓石のように
日は駆け落ちて 落ちた慕 ....
リンと
鈴の音鳴るやうな
シャンと
玻璃の砕けるやうな
ピンと
水の凍るやうな

切なく淡き
音に誘はれ
我が魂は迷ひ出で
我が魄は舞ひ出づる

    リン
    シャン ....
どうしたらいいのかよくわからない
ので
眠れるように激しく
どうか
お願いします

はりねずみをなでなでしてくれる
奇特なひとはいませんか
手のひらが血だらけになるかもしれないけど
 ....
理不尽なことが多すぎる
どこまでを正当防衛としてくれますか、そうなる前に完璧なマニュアルをください
ため息の液化
5番線に電車が入ります白線の後ろまでお下がりください
エラ呼吸に切り替える
 ....
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- アンテ自由詩4*04-7-16
20万年目の浮気- 辻野克己自由詩504-7-15
ボディ、イマジン- nm6自由詩904-7-15
夜光中- 本木はじ ...短歌3504-7-14
君に会いに行く- 落とし子自由詩304-7-13
才能- KEIK ...自由詩204-7-13
文字に嫉妬した昼下がり- KEIK ...自由詩204-7-13
立ち止まる時間の中で- まつお自由詩104-7-13
手に負えない夏- A道化自由詩1004-7-13
緑宇_Ⅱ- 木立 悟自由詩404-7-12
ああ_そういう_からくりなのね- かなりや自由詩304-7-12
羽虫- 生田散文(批評 ...804-7-12
明日が終ってしまうと言うので- たにがわ ...自由詩404-7-12
欠乏症- 木葉 揺短歌404-7-11
さよなら- 窪ワタル自由詩32*04-7-11
シュガースポット- nm6自由詩9*04-7-11
遠い日の妹へ___- 佳代子自由詩304-7-10
はる_風吹くわ- 高橋正英自由詩404-7-10
夏の理由- たにがわ ...自由詩304-7-9
動く- ukiha未詩・独白104-7-9
フラッシュバック- 田代深子自由詩1104-7-9
- 田代深子自由詩504-7-9
わたし- 竹節一二 ...自由詩204-7-8
京都は乾いて六月に河原町を叩いて走る- 高橋正英自由詩14*04-7-7
エントランスを抜けると空は- umineko自由詩704-7-7
チンピラ- チアーヌ自由詩11*04-7-7
- 高橋正英自由詩904-7-7
銀河の果つる音- 斗宿自由詩9*04-7-7
はりねずみ- チアーヌ自由詩704-7-6
魚雷を避けながら- 石畑由紀 ...自由詩10*04-7-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50