遠い国で鳥があの娘を
拾って育てる
鳥はあの娘に名前をつける
あの娘は鳥に名前をつけることを考えている

鳥はあの娘に
おいしいお粥を作らせる
あの娘は庭のいちじくを
鳥にもいで来させ ....
夢中になりすぎると
お互い可哀相になる
あまりにも余裕がなくて
何かを恐れあせっている
たとえそれが
たった一夜逢えないかもしれないという
ただそれだけのことだとしても

手が震え仕事 ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
入院病棟の生暖かい清潔な
空気を吸いこみ眠る
窓の外に見える
看護師寮では
真夜中にドアが何度も開閉する
夢を見るほど深くは
眠れない午前三時
静かに誰かが走り
病室の前を駈け抜ける
 ....
気が動転し
何も考えられない

とりあえずコンビニで
そばを買い
ほぐしながら
食べる

明日は起きたらすぐ
夜汽車に乗る
場所は向こう側へ
行ければいい

こぼれた赤いジュ ....
街にヒッキーが流れている
濡れた声で

あの頃の私が流れていて
きっとそれは
今よりずっとあがいていて
やるせない想いに満ちていて
それはいくつかの事象だったり
たったひとりのことだっ ....
眠っている
こいびとの背中に
字を書く
油性マジックで
大きく書く

わたしの名前を書く
そっと書く

忘れられてもいい
あした
もう
ここへ
帰ってこなくても

背中に ....
温泉の
小さな露天風呂は
微かに
排ガスの
匂いがした

生垣で囲まれた
小さな屋上で
年の離れた男と
星空を見上げる

そっと
からだを合わせたら

温まる
ほどける
 ....
ノート2002.7.29

工事車両の下によもぎ色の猫が一匹入りこんだ
知っているかい?
猫はエンジンオイルのこげた匂いなんかが好きなんだ
ときどき思うんだ
トラックの下にもぐりこんだまま ....
目覚めてすぐの寝床
うまくこきゅうができなかった
神様をおそれているので
朝をけなしたりはしない

死んでしまったこどものために
ぼくは一生回転しつづける
人形ではないので
たまには目 ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
午前3時
タクシーに乗ろうとしていたのに
いつのまにか

寝てました
どっかのマンションの生垣に
顔をつっこんで

とても
良い夢をみました
吐寫物に
まみれながら

どんな ....
体中の
キズを辿る

一番大きいのは
三歳のときの
やけどの痕

足だから目立たないのに
ママは
いつまでもいつまでも
ごめんなさいと
言う
もうこの子は
結婚できないかと
 ....
夜が呼んでいるような気がしたので
誰かが待っているような気がしたので
自転車のかごにウイスキーボトル入れて
僕はさんぽに出たのです

どこか遠いところで
凪いだ海のおなかの中
呼び交わす ....
ああ、晴れた
良かったね
公園には
お友達が
いっぱいだよ

光りと風
埃と喘息
排ガスと紫外線
楽しい楽しい
水遊び

ビスケットの匂い
いちごみるくあめの匂い
だっこ  ....
喉から手が出そうな日
何回もトイレに行かないと
間に合わない

朝はバスで
吐いたから
こっそり隠していた
服に
着替える

どうしてこんなに
空が
きれいなのかなあ

わ ....
甘い甘い時間
向かい逢う鶴の羽

今夜もう少しで
叶えられるところだったのに

テレビをつけよう
誰かに
笑ってもらいたいから
大きな声で

背丈ほどある
鶴が
ベランダに
 ....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス

薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
抱き締めると
温かい
生臭い
小さい
にこにこ
作るのは
とてもかんたん

目をとじて
受け入れる
いろんなこと

目をあけていては
だめ

明るい朝に
プリン食べてね ....
困った
どうしても食べたい
今すぐ食べたい
おいしそうなうさぎ
おいしそうないたち
おいしそうなまぐろ

明日のために
ハーブティーでがまんって
それはないよ

透明なお皿に
 ....
どろりとした水
流れてきた

あなたを静かに濡らす

もっと買って来いって言われても
ないよ

もっと鼻を突っ込んで
窒息するくらい

そっとさすって
優しくね

朝のくら ....
     

どうしてなのかな
何もわからない
何も知らない
でも死んでいくの
暖かな部屋で
ごはんも食べずに
おみずも飲まずに

お墓はいらない
どこにも
誰もこないで
く ....
   

夜に逢うと、ゾクゾクした
わたしのくるまに彼を乗せ、
どこまでも走った
くらいくらい道を
誰もいないところに行きたくて
ふたりになりたくて

そしたら、山の中にいて
見渡 ....
  

アル日、
わたしの家に訪問販売員がやってきた。
家に入ってきて、
この「スーパーソウジキ」を買えという。
ローンをしろ、ローンをして買えという。
良く見ると、その販売員はおじさん ....
イメージをカラダに入れてみる

全てが一瞬にサッと色をなくし

何かがスパークした残像を

見たような 気 になったところで

ゆっくりと目を開ける

世界は先ほどと何も変わら ....
私たち詩人はやさしくあろう
親や主治医や批評家や神に対しても
大きな視野とココロでもってやさしく接そう
確かに少年の言うとおりに親たちは何もわかっていないんだ
ほとんど我侭で宇宙人みたい ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
 どう考えても地面がめくれて覆いかぶさってきそうに思われたので
 部屋にいました



 バナナは勃起しません あのままです
 バナナの束も勃起しません あのままです
  ....
開け放たれた音楽室の窓から
合唱部員たちの歌声が聞こえる
放課後、行き場の無い僕らは
校庭の隅にある鉄棒に片足をかけたままぶら下がり
いっせいの、で誰が好きかうちあけると
やはり同じ子が ....
いとうさんのおすすめリスト(1499)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
メルヒェン- 鏡文字自由詩23*04-4-7
上気した子宮- チアーヌ自由詩604-4-7
OL- 山内緋呂 ...自由詩37*04-4-6
産婦人科病棟- チアーヌ自由詩1204-4-6
向こう側- チアーヌ自由詩404-4-5
ヒッキーの流れる街- umineko自由詩3*04-4-4
油性マジックで- チアーヌ未詩・独白8*04-4-4
不倫温泉- チアーヌ自由詩10*04-4-4
七月のノート- ダーザイ ...自由詩1704-4-3
神様のピアノ- 船田 仰自由詩704-4-3
世界- たもつ自由詩3904-4-2
幸夢- チアーヌ自由詩104-4-2
勲章- チアーヌ自由詩6*04-4-2
- ダーザイ ...自由詩2104-4-2
ひなた- チアーヌ未詩・独白404-4-2
喉から手が出そうな日- チアーヌ未詩・独白504-4-1
野良鶴- チアーヌ自由詩204-4-1
鳥は自由に飛ぶ- ダーザイ ...自由詩2904-4-1
ハピネス- 船田 仰自由詩804-3-31
明るい朝- チアーヌ自由詩604-3-31
透明なお皿- チアーヌ自由詩204-3-31
どろりとした水- チアーヌ自由詩304-3-31
空腹- チアーヌ自由詩504-3-30
その日のデート- チアーヌ自由詩404-3-30
アル日- チアーヌ自由詩404-3-30
銃声などなく進む- yozo自由詩204-3-29
朗読用テクスト_未完成交響詩_第17楽章「詩人のやさしさにつ ...- 馬野ミキ未詩・独白604-3-29
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
涙からはじまり永遠のような一瞬で終わる- カンチェ ...自由詩4*04-3-25
Stabat_Mater- たもつ自由詩1504-3-23

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