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ウォークマン、買いました。
という非常に唐突感の否めない書き出しで恐縮です。
何故買ったのか、ということにつきましての詳細は省略しますが、端的に言いますと、我が家のコンポはリビングに1台と娘の ....
 
  
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
 ....
つきがこうばん たべました
けいかん ギャングをついせきちゅう
あとの あきちはタンポポの
しゅうかいじょうに なりました

+

かたちのない としょかんで
かたちのない ほんを ....
小さな神様が
春の雨に打たれていたので
傘をさしてあげた
神様はありがとうを言って
釣竿を垂れると
雨粒の中から
虹色の魚を釣ってくれた
魚は苦しそうに跳ねていたけれど
自分は誰も苦し ....
ホームセンターで
子象を買って帰る
前から欲しかったので
お金をコツコツと貯めていたのだ
家族の喜ぶ顔が見られるとも思ったが
案の定こんなもの買ってきて
と妻に叱られる
「詩とは違うんだ ....
もう間もなく第二回批評祭が終わる。
読み手として参加している人、
書き手として参加している人、
皆様、お疲れ様でした。
以前、詩の合評会でお疲れ様でした、
と挨拶したところ、
別に ....
キリンという名の
魚がいる
もちろん
首が長いのが特徴なのだけれど
サバンナの夕日を思い出すと
時々自分の鳴き声が
わからなくなって
溺れてしまう
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
砂糖にたかっていたアリを
靴で踏みつけた
おまえは家の子ではない
アリの巣から拾ってきたのだ
前の夜、酔った父は言った
群れは乱れ右往左往し
数十匹は難を逃れ
数十匹は幸せな表情 ....
五年かかって庭の木にやっと
たわわにおっぱいが実った
刺身、焼き、しんじょ、シチュー
いろいろあるなかで
やはり茹でて食うのが一番うまい
マヨネーズは味が濁っていけない
つけるのなら酢醤油 ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
裏庭から
雨音に紛れて
犬が落下していく
音が聞こえる
どこまで落ちていくのか
犬にも僕にもわからないまま
犬は落下し続け
僕は音を聞き続けている
少し傲慢に生きてきて
思い ....
重さ、とは
預かること
預かる、とは
許すこと
許されること

必然的に張り巡らされた
偶然によって
僕の細胞は君の細胞と出会い
やがてまたひとつの
重さとなった

雨が降って ....
久しぶりに三人で手を繋ぐ
いつもより寒い冬
汗をかいた小さな掌は
どことなく妻に似ていた

歳を聞けば指で
三本や五本を出していたのに
今では両手の指すべてを使わなければならない ....
芽、夏の始まる頃
なだらかに繁茂し
雨戸のような
古い匂いのする部屋
少年は水棲生物の絵を描き
鉛筆の芯はそのために
おられ続けている
逝くもののために祈り
生まれるもののために祈る
 ....
家屋は言葉のように
優しく朽ち果てていた
時間があればそこかしこで
両親は笑顔を絶やさなかった
幸せな玄関ホール
その壁には今でも
兄と私の指紋が残されていて
静かに機械の匂いが ....
フリマの一番隅の方で
いなくなったままの父が
お店を出していた
犬がいっしょにいた
名前をペロといった
父が好んでつけそうな名だった
お店には小さな靴が一足
子供のころ私が履いて ....
話に尾ひれがついて
泳ぎだす速度で
泳ぎだす
身体にあたると少し痛く
自分の血はまだ赤い

眠たい目を擦りながら
恋人のだらしない口元にキスして
唇から溢れたものは
唇に戻る ....
爆弾は
言いたいことを言うと
爆発
することもなく
カラスミのスパゲッティを
平らげる
それって美味しいの?
爆発的に美味しいッス
それから
小春日和の日差しに
少し傾いた
丸い ....
どこからかまた盗賊が来て
盗んでいった
かまぼこ板だけなら良かった
かまぼこまで盗まれたら
僕ら家族はかまぼこを食べられない

子供たちは泥棒さんが来た、と大はしゃぎし
とりわけ下の子は ....
サンディの煙草は誰にも止められない
と、誰もが思っていることを
サンディはなんとなく知っている
黒く長い髪
茶色のひとみ
その他の身体的特徴
にもかかわらず
サンディといえば
 ....
モラルを守るの、ラルモ
それは大切なこと大切なことよ
生きて再び歩いたりしてはだめ
火遊びもまた
街がひとつ陥落しているわ
ジス・イズ・ア・ペン
それは荒井注のギャグよ
スペ ....
あるいは
ロボットがいるかのように
僕らの生活には
ささやかな潤いがある

目覚めとともに
お互いの強度を確かめあう
もう細胞壁を持たない
サブウェイ、いくつかのヒューストン
 ....
君には訓練が必要だ
高らかな産声で自らの生を宣誓し
誰にも教わることなく
呼吸し始めたようには簡単にいかない
今、君の身体は音楽に満ち
穴という穴から溢れ出そうとしている
それらを十本 ....
男は簡単だった
周りの人はみな
おまえは簡単だ、と言い
いたって普通だった男の両親は
なぜ普通の自分たちから簡単な子供が生まれたのか
死ぬまで不思議がった
時間があると男は海を見に ....
男は冷蔵庫の中で傘を飼育している
夜の方が良く育つときいたので
朝になるとわくわくしながら傘に定規をあてるのだが
傘の長さが変わっていることはなく
その度にがっかりする
けれど男は知 ....
家具屋に行った
広いフロアを丹念に見て歩いたが
家具はどれも高くて
困ってしまった
結局小さな置時計をひとつだけ
買って帰ることにした
また時計を買ってきたの?
呆れ顔でそう言う妻に ....
ため息が汽笛となり
涙は色の無い雨となり
配膳車で旅をする
乗っているのは
おまえたちというより
俺たち
港町
哀歌
巨大なカウンターに腰掛け
俺たちは
おまえたちの肩を
そ ....
ふでばこを開けると
アフリカの草原が広がっていて
夕日に向かって一人
お相撲さんが
四股をふんでいる
何故あの日
僕はふたを閉じてしまったのか
守るべきものなんて
まだほんの少しだ ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
いとうさんのたもつさんおすすめリスト(90)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ウォークマン買いました_第一回「一発屋ビリー・ジョエル」- たもつ散文(批評 ...8+*11-8-4
結婚について- たもつ自由詩2411-2-16
ファザー・グース(6)- たもつ自由詩8*10-9-12
神様- たもつ自由詩12*08-3-11
詩とは違うのだから- たもつ自由詩1607-3-14
■批評祭参加作品■第二回批評祭- たもつ散文(批評 ...507-1-8
鳴き声- たもつ自由詩1406-8-25
ドラえもん- たもつ自由詩9406-8-3
ブラックジョーク/ホワイトノイズ- たもつ自由詩20*06-7-24
おっぱい- たもつ自由詩906-5-17
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
落下- たもつ自由詩1206-2-18
誕生- たもつ自由詩1806-1-9
初詣- たもつ自由詩5206-1-2
芽、蘇生- たもつ自由詩1205-12-6
優しい機械- たもつ自由詩3105-11-14
フリマ- たもつ自由詩21*05-11-10
- たもつ自由詩1405-11-2
爆弾発言- たもつ自由詩805-9-28
盗賊がまたやって来た日- たもつ自由詩1805-9-16
サンディのこと- たもつ自由詩43*05-8-14
モラルを守るラルモ- たもつ自由詩1105-8-10
ケージ- たもつ自由詩805-8-6
ピアニスト- たもつ自由詩905-7-19
七人の男(簡単な男)- たもつ自由詩1105-7-11
七人の男(傘を育てる男)- たもつ自由詩4705-7-7
- たもつ自由詩1105-6-19
演歌- たもつ自由詩1005-6-10
ふでばこ- たもつ自由詩1305-6-9
すべてのあとで- たもつ自由詩4705-6-2

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