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この世で一番尊い想いが
醜悪であったとしても構わない

と 言われた事は
私の一生分の涙を掬っていった


美しいものに惹かれる気持ちが綻んでしまったら
もう二進も三進もいかなくて
 ....
あの人が、幸せそうだった。

ううん。

幸せなんだ。

僕はまだまだ一人だけど。

何だか、許された気がしたんだ。

少し、ほんの少しだけど。
携帯はコンパクトに似ている
電車のなかで
そして街角にたたずみ
見つめる先に映っているのは
わたしであったり
わたしの知らないわたしだったり

お気に入りに登録した
サイトを巡る

 ....
非常階段の隅っこに小さな灰皿
割とヘビィな銘柄の吸い殻
押し付けられて そのまま

残された抜け殻か それは

空気を震わせながらする呼吸は
僕の部屋ではやけに神聖な行為で
深く閉じた ....
陰口言うヤツはどうして
俺の前で堂々と文句言わねぇんだろう

卑怯だ卑怯だって僕達の前で
散々愚痴を言うじゃない
聞かされる方の事も考えて欲しいよ

君がしている事はアイツらと
どう違 ....
地獄の沙汰どころか
こうやって生きているときから

あの人は言った

ひとと獣の違い
それは
困ったときに
頼れるものがあるかないか

思いとか信じるとかのことなの

そう尋 ....
エベレーターの中で物思いに耽る
エベレーターとエスカレーターは
どうしてこんなにも名前が似ているんだろう、と
間違ってるのは
「ベ」と「スカ」の部分だけじゃないか
ベ…スカ…
暗号ではある ....
稲光りから10秒以内の落雷

夥しい光 光

これは誰の罪だろうか

くるり廻る赤い傘

永遠に続く暗い日曜日

昏い世界に血みたいに赤い

赤い君の内部

世界を切り裂く ....
黒蝶の舞う白昼夢

サイレン サイレン 白い首
35ミリで愛していたいよ

世界の終わりごっこを君としながら

夜はまだ目覚めたばかりで

残像タブロイド

君を綺麗に壊したいの

怖くない

苦しくないよ

神様、ねぇ ....
何の前触れもなく
唐突に
涙腺が緩み始めた

止めどなく溢れ出てくる様子は
雨の日のマンホールのようで
なんだか笑いそうになってしまったけれど
それでも
引きつらせてしか笑えなかった
 ....
言葉が僕たちを汚さなくなって
久しい
お悔やみに
少し遅い桜の木の下に
鉛の文字を埋めてみた


泥が手にはね
鉛の文字は
薄荷棒のように冷たい
桜は八重だったと見え
あれよあれ ....
一日のうちに「馬鹿」を一生分連呼したかと思えば
一晩の3/4「怖い」と脅えてすすり泣く
まったくもって理解不能な人間−自分。

カミソリより冷たく痛々しく冴えてくる頭は
どう考えたって眠れる ....
重ねあう肌のあたたかさに
見いだそうとするもの

胸の奥に秘めるもの

真新しかったスーツに
シワもめだってきて
某寂無人のかかとに踏まれた
つま先が疼く

こんなはずじゃなかった ....
心の檻に新入りのキヲクがひとつ
不安定で今にも泣きそうな灰色のキヲク
真夜中、泣きながら作った不味いドリップコーヒー
砂糖はじゃりじゃり口のなかを汚す

熱湯注ぎながら
あーこれ頭からひっ ....
夜が
明けないうちに
こっそりと
地平から
覗いてみたよ
旅立ちの日


君の食べられる野菜
食べられない野菜
を知ってたのに
僕との距離を
知らない

やがて
そんな ....
別れを含んだ歌は
薄紅の花にかけられて

何処へ行くにも
ただ 自由です


悲しいなら

今しばし
耳を塞いで

ふるえる胸を
なだめてやるのもいいでしょう


もし ....
ねえ、ねえ、ねえ、

ねえってば

こんな感じに甘えたのは
あなただけ

生きることの大切さと
初夏の清清しさを教えてくれた
忘れられない優しい笑顔

こねこのように
ベッドの ....
大きな葉の下から
そっと空を見上げると
とても薄い緑色が輝いている
そろそろ夏が生まれる
風が吹くと
きららとした緑色は
暗くなるけれど
遠くで流れている川の水のように
他の場所で光り ....
最初に雨を見たのは
ぼくだった

みんなはそのとき知らなかった
窓に一筋の雫が流れて
静かに落ちていったのを
最初に雨を見たのは
ぼくだった

風はなかったのかもしれない
ただ水が ....
くぐる
くぐもる
声にもならない

ずっと夢見ていたら今朝
魚になってしまっていた一番の引き潮

うろこがくすぐったい
尾びれが不慣れで痛い
肺呼吸が懐かしい
それよりも
水平の ....
Oh マイ シューズ

かっこいいぞ マイ シューズ
かわいいぞ  マイ シューズ

傷だらけのお前もいい感じ
安物だとバカにされたって
俺が履いてるんだから関係ねぇ

これからもう ....
瞳の湖には魚が住んでいる
普段はのん気に暮らしているが
ときどき湖が氾濫して
涙の滝となりそんな時には
湖から流れ落ちぬよう
人知れず遡上しているのだ
この事実は案外知られていない
つら ....
あの町の夕暮れにはカレーの匂いが良く似合う
大体
二日目
ジャガイモが煮崩れてるぐらいで丁度良い

あの夕暮れの町には
人は流れていなくても
夕凪にてろてろとした
柔らかさが流れていて ....
深い青色をした海が
少しずつ近づいてくる
わたしだけでは
とても耐えられない
そんな場所で
あの人は毎日
立ちつくしている

冷たい手のひら
からめた指がふるえる
見つめると
 ....
空から見下ろされている
雲が駆け足で過ぎ去った

*

退屈な言葉は
左から右へと通過する

*

時計の針が動く瞬間
ひっそりと笑みを浮かべた

*

裏切られ ....
心配事の多い夜に
あなたがまつげを上に向けて
なにもない灰色を
そっとめくる


そらのうらがわには
てんごく なんてものはなかった
ただ
春めいたゆうやけがとろけていて
おも ....
幼い頃の記憶はいつでも僕を
悲しい気持ちにさせるのだろう

無垢な笑顔ではしゃいだ頃
過ぎ去った日々をベットの中で
思い出して涙する

口に出す程でもない他愛もない
そんな日常だったの ....
重ねるほどに
見えるものまで見えなくなる

それを情け無用と切り捨てようにも
思うが侭にならぬ身体と
曖昧な優しさで隠す意志の弱さ

諦めることさえ捨て去ってしまい
手の中の小さな夢を ....
シュルレアリズムの沈む浴槽
蛇口をひねれば あの子の首は捩れて切れる
瞳のね、綺麗な子だよ 可哀想に
真紅のね、似合う柔肌だよ 気の毒に

美は死と補い合って時に共倒れするから
三月から五 ....
プル式さんの自由詩おすすめリスト(1857)
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001- 朽木 裕自由詩3*07-5-10
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