つまんない、面白くない
昨日から今日までずうっと……

つまんない、面白くない
去年から今年までずうっと……

つまんない、面白くない
入院してからずうっと……

つまんない、面白く ....
あなたが私を殺して
桜の木の下に埋めた
私は腐乱して桜の根に吸い上げられ
春が来る頃には薄紅色の花びらを
公衆の面前に晒して見せる

独り占めしたつもりでしょうが
私はみんなのものになっ ....
夜空に雲たちが浮遊していたが
いくつかのそれは白い馬だった
わたしの馬はどれだろう
目を凝らしてみても
それらは似たりよったりで
見分けがつかない
夜に生まれたものたち
東の空に出たばっ ....
酷暑で葉を散らした
ベランダの木瓜が
優しくなった風に
息を吹き返して
葉を伸ばし始めた
青葉が生き生きと嬉し気だ
歪んでしまった四季の巡りに
植物は適応し始めているのだろうか
復活を ....
がいさない限り
意味がない言葉なんか
ないんじゃないかって思う
いいねが
スルーされる仕事をしてる

その線を見たくて
稜線だの水平線だの
国境線だの
なにかのようなものが
咲くか ....
死にたい

時には
私だって
思うこともあるのだった
でもさ
わざわざ自殺しなくても
いずれどの道
死ねるんだよ
だから
わざわざ自殺なんかはしない

決めている
それに ....
誰も知らない町の誰も知らない小さな部屋で暮らしている女の子。エリカの元に毎年3月8日になるとミモザの花束が贈られて来るようになってどのくらいが経ったでしょう。相変わらずエリカは九歳、毎年の逢のお誕生日 .... 夢はいつもかえつて行つた 山の麓のさびしい村に
   コロンボはホシを追っていった 山裾にレインコートの裾をかぶせ
水引草に風が立ち
   かつての慶事から結び目はほどけ
草ひばりのうたひやま ....
例えば心臓がどのように動いているのか実質的に知らなくても人は懸命に生きるだろう、例えば火に触れたことが無くても幼いころからそれに近付いたりは決してしないだろう、例えばあの角に殺人鬼が隠れていたとし .... (前半が要らないという指摘を受け、文章割愛させて戴きます)



『病人の館』は、そんな私が個人としての幸せを捨て、公としての幸せを手に入れた作品の一つ。
個人で勝ち組になるだけだったら、 ....
ベルリンの壁は民衆に崩され
ベルリンの壁の欠片は土産屋で売られた
私もあの壁の欠片はちょっとほしかった

デヴィッド・ボウイは喜んだか
ボウイはベルリンの壁に向かって歌った 
ルー・リード ....
今朝 
植物たちに水遣り中 
衝撃が走る

私のサボテンが
土の上に倒れていた

唖然としていたら

「サボテンがコテン」

チラと見た夫が言う

西宮から一緒に越してき ....
土佐の女がはちきんなのは
たっすい男の尻を蹴っ飛ばすため
きんたま八つではちきんだけど
涙を隠す気丈さを
いったい誰が分かろうか
情はこわいが
太陽みたいに朗らかだ
人情に脆く
駄目な ....
ひとつの時が停滞し
その膝の上わたしは猫のよう
乳飲み子の舌の音
水の音色をさかのぼる

叢に覆われた
つぶれかけた空き家の中で
ひとりの少女に会った
帰る場所がないという
行き着く ....
海に漂うプラスチック
食物連鎖で還ってくる
魚を食べながら話すと
顔を覆いながら言う
「その話はしたくない」

世界に散らばるマイクロ
蓄積されていく
世界に目を伏せたまま
逃げ切る ....
立ち尽くしてしまった
青空が 白く強い綿雲を
ぐいぐい牽引していく 
数秒目が離せなかった
帰ってきますも
すれちがいも もうない ところへ

橋の下には
紅い まるく掬った両手たち
 ....
年金やめると竹中が
もちろんもちろん踏み倒し

そんな暴挙が通るかや
初手から前借り使い込み

手厚い介護に感謝して
おりますとも、えぇ、続けましょう

翻っては小学生が入眠し
c ....
雨に濡れた道をさ迷いながら
私たちは
雨宿る場所を探さなかった
少し冷たい10月の雨は
火照ったこころを心地好く冷ましてくれた

越えてはいけない一線がある

私たちは同じ曲を小さくハ ....
たった一滴舞い降りて
たった一刻
あなたを潤す露となりたい
それは結露だとひとは言うでしょう
雨粒と言うひともいるでしょう
けれどそれは
もっとも純粋な想い
幸せであれ
と祈る私の涙が ....
風はほどよく
乾いていたと思う
光はここちよく
和らいでいたと思う

丘の上の
大きな声で呼ばなければ
気がつかないあたりで
君が花を摘んでいた

君の名前を
呼ばなかったの ....
雨が降る
季節の隙間に
ぼくの代わりに
泣いている

君に届かないのは
違う景色見ているから

雨が降る
ぽっかり空いた心に
ぼくの代わりに
泣いている

始まらなければ
 ....
破れた糸を縫うように 紡いだ言葉が、ハラハラと
汚れた過去を洗うように 心に雨がホロホロと
繋いだその手を払うように、一つの意思がムラムラと
笑ったことをかき消すように、怒りの想いが悶々と
悪 ....
私が産まれた九樹の家は
もうない

それは不動産上
他人名義となっただけなのだが
喪失感は計り知れない

一年に数回帰った故郷
夏は藺草の香りの草いきれ
滅多に食べられない
インス ....
淡淡(あわあわ)。たばねた頭のてっぺんに今まさにのせている、その小さな雪だるま。それをつねに片手でおさえながら、淡いくりーむ色の肩と細ながい腕を露わにして、露天風呂に浸かっている。けれどもその小さな頭 .... わたしもそうであるように
かりそめのうたのように

罅に食い込んだ
潟を
中心とする
もとは海だったが
どれも残さず
しずかに抱いておく

耳のない旅行者を思い起こさせ
あとには ....
真実の芸術は偽りの名誉を超越している。
(ナボコフ『青白い炎』註釈、富士川義之訳)

Verba volant, scripta manent. (言葉は消え、書けるものは残る)
(ナボコフ『 ....
任侠とロマンは、
彼らの得意分野だった
つまり人買い、
産地偽装、
海と陸の物流、
そして廃棄物の処理など

コンテナの積み上がる港から、
数多の流通店舗まで
関わる人と物流、
リ ....
暑い秋なのに

 
雲がひとつもない
悲しすぎる空を
覚えているかい

やっと終わった
9月の末日に
いつもの如く
何処からか
現れては

見透かしたような仕草で
滑らかな ....
ハム子が今日天に召されました。
かなり老衰してきて動くのもやっとだったから
ご飯の入れ物もおトイレも平たくしたらちゃんと今朝まで
自分でおトイレにいき、ご飯も食べていました。
今日は脱水症状に ....
やさしさになれなくて
君の手をはらいのけた
その夜は眠れなくて
星ばかりを見て過ごした
誰かのことを好きになるのと
大切に思うことの違いを
分からないまま明日も
君に幸せを渡そうとしたい ....
洗貝新さんのおすすめリスト(1666)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ずうっと……- 鏡文志自由詩4*25-10-6
桜の精- 自由詩8*25-10-6
わたしの白い馬- そらの珊 ...自由詩12*25-10-6
木瓜のように- りつ自由詩2*25-10-6
- wc自由詩825-10-6
退屈知らず_※(曲付き)- こしごえ自由詩10*25-10-5
エリカの缶- 梅昆布茶 ...自由詩325-10-5
刑事コロンボ、立原道造の詩「のちのおもひに」を追う- 菊西 夕 ...自由詩5*25-10-5
強い草はどこにでも生える- ホロウ・ ...自由詩2*25-10-5
ナレーション魂_あさひてらす採用作品『病人の館』について- 鏡文志散文(批評 ...5*25-10-5
ベルリンの壁は…- 佐々宝砂自由詩4*25-10-5
サボテンがコテン- 花野誉自由詩17*25-10-5
高知ブルース「土佐の女」- りつ自由詩4*25-10-4
寝過ごす夢を見た- ただのみ ...自由詩11*25-10-4
世界を見て- 自由詩6*25-10-4
- 唐草フウ自由詩6*25-10-4
末法の世- りゅうさ ...自由詩4*25-10-4
煙る雨- りつ自由詩6*25-10-3
玉響- りつ自由詩5*25-10-3
コスモス- 夏井椋也自由詩14*25-10-2
十月の雨- 自由詩825-10-2
DO_IT_AGAIN- 鏡文志自由詩5*25-10-2
夏の故郷- りつ自由詩6*25-10-2
淡淡(あわあわ)- 本田憲嵩自由詩12*25-10-1
tailagoon- あらい自由詩2*25-10-1
全行引用による自伝詩。_03- 田中宏輔 ...自由詩1125-10-1
レシートの亡霊- atsuchan69自由詩15*25-10-1
暑い秋なのに- 足立らど ...自由詩6*25-9-30
ハム子追悼- 秋田の米 ...自由詩1325-9-30
眠れなくて- 降墨睨白 ...自由詩5*25-9-30

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