ノート

忘れられた言葉

終わりもみつけられずに

さまよったまま

静かに痛んでゆく紙のうえで

呼吸をつづけている

あのひとの、
いつかひらめいた
あのひと ...
 
 
シとドの間の秘密
密林の光を探す処女
口笛は
美しくもはかない時代の産物だと
誰かが呟いた
 
永遠を笑うこどもたち
中指は輝きながら点滅して
たくさんの蛍を呼んだ
 
...
すし詰めの車内で私は玉子
握りの玉子じゃない
握りの横に添えられた 数学の図形に似た飾り物の玉子
入り口の支えに身を預ける
頭の焼印を日差しが照らす

不意に電車がカーブにかかると
バラ ...
稲刈りをしたら稲についた菌が
米粒を石のようにころころにしたのが
意外と多く
出荷前に手作業でつまみだす
ついでにゴミも

ゴミ
と言っても うっと手が止まる
米の中 菌のころころと一 ...
言葉を紡ぐこと。
誰かに何かを伝えるために。
もしくは自分自身に気付きを与えるために。

大げさでなく。それが自分の存在理由。
多くの人がそうであるような、趣味とかそういうのを越えて。
も ...
マニキュアや街の隙間に山赤く 髪をすく仕草で届きそうな月青い温度は抱きしめて知る


スカイタワー高層ビルに隠された月を映せり「ひとりじゃない」と


宇宙には同じ星などないそんなことは昔に確かめ合った
...
あかいあかいいちご味
提灯に照らされあかいのか
キミと手を繋いでいるからなのか

みどりにすきとおるめろん味
夏の海にも似たこころ
私たちはまだあおいあおい

きいろくひかるれもん味
...
桃の実は人を裁くと言う
僕が試験に落ちたとき
確かに桃の実はわらっていた
お前本当は桃の実じゃないだろう
僕はそいつをもぎ取り
皮をむいてみた
白くて柔らかい果肉があった
食べてみたら甘 ...
全てに疲れ果てて 涙を流す 君がいた
こんな自分には もう価値なんてないと呟いた
でも そんな涙を流せる心にこそ 価値は宿るんだ

目に映らないものばかりで 溢れているのは
交わらない二つの ...
千利休が七輪でツバメを焼いて食べている、
そんな絵葉書が一枚届く
彼女はそれを見ながらテレビ画面を舌で舐めている
その姿が、どことなく黄昏ていて
テレサ・テンの歌声とともに
無限増殖するスー ...
眠れなかった寒い朝には
あったかいココアなんか
飲みたいな

ふたり
ひっついて
離れないで
パジャマ着たままで

そろそろ出かける時間だなんていいながら
はやく着替えなきゃなんて ...
わたしの 心の 奥底に
降り続く 雨を
見抜いたのは きみ

幼い頃の あの 忌まわしい過去も
人前では 何もかも 
笑い飛ばして 切り抜けて来たのに・・・

「隙を見せた方が負けなん ...
夕方が透明になる

桃いろが黒ずむせつな

夕方は透明になる

そして

藍いろは夜に向かうのだ
あたしのこと忘れたことも忘れる頃にあたしは君を忘れるんだろ


何もかもうまくいかないそんな日々 カレーさえ悲観的な味付け


鈍行の列車の速さでは駄目だと堪らなくなり目を閉じている

...
淫らを着飾った少女の懐に         /みだら
報酬がイイワケを押し付ける夜    

遮断された感覚がしつこく蘇る

いいかげんの蔓延した景色が
記憶という車窓を通り過ぎるたび
う ...
{引用=
「あいしています」


言えないんじゃなくて、
言わないだけなのさ。

この日常すらも失うのが怖くて。

{引用=
「そこにあるものが幸せだとは限らないのに」
桃色の夕方は

いっしゅんで

冬に向かう夜になっていた

目をはなすと

世界はいつも

そうやってゆき過ぎてゆく


またあした巡りあえる

それはわからない、と
...
彼は殺し屋
40人の教室にやってきた
先生が連れてきた
私たちは目を伏せた
選ばれないように
選ばれたらお仕舞いだ


彼は殺し屋
黒板の前を行ったり来たり
吟味するように行ったり ...
わたし  本当のことを言っているのに

いつまでたっても  信じてくれないの

だって  ここで嘘をついたって

後から  また苦しくなるだけ

だから  恥ずかしいけど

ここで ...
『月に群雲 花に風』など云へど
変わらぬものに興味はわかぬ


群雲の隙間に覗く恥じらひも
をかしきものと思ひもすらむ


風そよぎ靡く花房ゆらゆらと
遠き故郷へ香り仄かに


...
病院内で知り合った
女の子が

儚くなった

茶色い長い髪を
くるくるとカールさせて

フリルやレースの
かわいい洋服を着て

いつも微笑を湛えていた
その彼女が

もうい ...
見失う
三行の言葉
見失う


午後の光に
のばされる腕
花を
摘みとることなく摘みとる手


灯の上の灯の道
水の上にしかない陽とともに
水のたどりつくとこ ...
縮めた手
ゆるりと解き
産声を


始まりの
鐘鳴り響く
左胸


Startline
越えたら死ぬまで
進むのみ


閉じた世界
こじ開けて来た
胎児さえ
...
切れそうで
切れない夢のあと

僕らの恋愛装置は
発火する

共同幻想のなかを
漂いに漂い

僕らは僕らの
父と母に出会う

リンガとヨー二を一つに抱き
存在の不確かさを確か ...
まよなか、ドウナツを食べる
  (what do you think about?)
ぼくの好物、茶色いドウナツ
  (do you feel happy?)
金色の砂糖の粒が散りばめられた
...
あの頃

純粋なままの

恋は

積もる事のない

幼い雪
まどろみに
サイレンはやみまして
午前二時は
時計の音が迫るころです

わずかばかりの寝息が
胸にかかれば
布団かけなおして

あのこと
あやまって

ゆるされる気でいるのです ...
 あのオンナに負けないように イイオンナになりたいのに

 追いつくどころか 引き離されていく

 どうすればいいの?

 嫉妬するしかないの?

 運命を呪うしかない 第二恋 ...
 灼熱の町
 赤い海
 ゴミと化した人の山
 切り裂く金きり音
 降り注ぐ金属体
 吐き気のする死臭
 大量の真っ赤な液体
 倒れていく知人
 猛烈な空腹
 埋め尽くされる川
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
忘れられた言葉美砂自由詩3*07/10/1 23:07
vuoto cantoゆるこ自由詩1*07/10/1 22:49
すし詰めラプソディー楠木理沙自由詩207/10/1 22:42
でも まだ だ砂木自由詩5*07/10/1 22:38
宣言しろいぬ散文(批評...107/10/1 22:32
壮年 十A-29俳句007/10/1 22:28
LUNARin.短歌8*07/10/1 21:33
なないろのあめ零椅未詩・独白7*07/10/1 21:22
桃の実葉leaf自由詩507/10/1 21:11
よつばばたけ蒼穹自由詩8*07/10/1 21:10
ボブソンはらだまさる自由詩10*07/10/1 21:09
寒い朝風音自由詩11*07/10/1 20:55
悲しみの雨をひき連れてLucy.M...自由詩207/10/1 20:53
透明な夕方吉岡ペペロ携帯写真+...607/10/1 20:36
特急を待つ町田アキラ短歌6*07/10/1 20:07
運命共同体九鬼ゑ女自由詩207/10/1 19:42
言わない神音自由詩407/10/1 19:33
覚悟吉岡ペペロ自由詩207/10/1 19:22
彼は殺し屋相良ゆう自由詩2*07/10/1 18:46
長い告白森下 流華自由詩2*07/10/1 18:41
魅力秋桜短歌2*07/10/1 17:56
無能風音自由詩4*07/10/1 17:04
brighter木立 悟自由詩407/10/1 15:34
『Let’s begin the world!(さあ世界を始 ...しろいぬ川柳0*07/10/1 14:25
夢のあとシホ自由詩007/10/1 14:04
ドウナツhhhma自由詩207/10/1 13:12
幼い雪でんぼ自由詩007/10/1 13:08
午前二時naho自由詩107/10/1 12:59
嫉妬北大路京介自由詩5*07/10/1 12:35
日本にないモノdoon自由詩107/10/1 11:47

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加筆訂正:
/「ま」の字[07/10/1 21:09]
07.10.1小改。13.5小改。
5.44sec.