逃げる
私は逃げる
腕を振って逃げる
呼吸を荒くして
ゼイゼイと
脚を幾度も踏み出し
バタバタと
チロチロと
草むらには
ウスバカゲロウの鳴き声がする
そばの池にはゲンゴロ ...
女の髪は城であり
女の髪に矢を放つと
失ってしまう
女の顔は
ひらがなのように
澄むとよい
甘い匂いのする女の家は
男の頭の中にあり
甘い ...
出来る事なら画力が欲しかった。
出来る事なら文才が欲しかった。
出来る事なら伝才が欲しかった。
出来る事なら。
出来る事なら、
出来る、事、ナ、r . . .
...
居候のわたしの為に
お母さんが焼くケーキ。
ほんのり甘くて
優しい味がした。
わたしは
このひとから
産まれたんだ。
ありがとう、お母さん。
ひんやりと湿った手すりをしっかりと掴む
そうして私の体温が奪われていく________
違う、そうじゃない
私達は体温をわかちあっている
そうしてあなたの温もりを紡ぐ
...
五体満足
家族は誰一人欠ける事無く
嗚呼、何て仕合わせ。
それなのに何故、笑える顔が見付からない?
私は笑える筈
心の底から笑みを放てる筈
...
考えることない足の裡に
沸き立つ筋肉がある
氾濫の予感に皮膚は青ざめ
狂おしくアキレス腱は悲鳴を上げる
陰画に刻まれた冬のランナーよ
スタートの位置を決めろ
地べたに奇妙に指を突き立て
...
万年筆を握つて、ヴァージニア・ウルフは遺書を書く。
ケータイの自殺掲示板に親指を使つて、“リカ”は「死にたい」と打つ。
「私はこれ以上戦えません」
“私は生きていても意味がありません”
...
こんもりと募る想いに熱湯をぶっかけて今ガツガツ食らう
計算をできないんだからもうやめて誰も何も言わないで頂戴
寒空にロマンスなんてちっともなくて食欲だけは胸にいっぱい
あたたかい ...
アロマキャンドルの
蝋が尽きそうな炎を
ただひたすら眺めている。
ノエルの夜。
火を少し怖がりつつ、
キャンドルを掌で包み込む。
匂いに鼻を啜りながら、思う。
や ...
濡れた髪ぽたぽたと
雫をつくりて、
あなたの肩に
こぼれる。
雫欲しさに、
短く刈り揃えられた髪に
唇をつける。
チクチクと
針の如く、感触に
神経はいよよ醒めてくる。
...
象といっしょに
列車を待ってる
朝からの温かな風が
服の繊維をすり抜けて
僕のところにも届く
こうして春になっていくんだね
明日はまた寒くなって
雪が降るそうだ
昔、象 ...
田舎が嫌いだ。
店はないし、交通手段だってすくない。
電車なんか、来ないことだってよくある。
終電は一つ前の駅でとまる。本当に不便。
私がすんでいるところは、すっごい山奥ではない。かと ...
窓から見おろす午後の広場を
満たしているのは
{ルビ懶=ものう}い閑雅と
ほんのわずかな挑発
とりどりのチューリップの咲く
花壇のそばのベンチには
一対の恋人
彼の心臓は水晶製
...
日本語以外で詩を書く。
造語でもヘブライ語でも神代語でもなんでもいいです。
というわけで、こちらは過去ログ倉庫へ移 ...
どうか私に惚れないで下さい
あなたとは結ばれることは決してないのですから
どんなに想いは通じていても住む世界が違うのです
それは許されないことなのです
どうか私に惚れないで下さい
...
宗教のための宗教とは(1)
宗教とは実に人のため起こされたのでは、なかろうか。衆生済度が務めじゃぞとはある宗教家のお言葉である。私たちの尊敬するイエス様はどう述べておられるであろうか、この王国 ...
ぐらんぐら、らん
昔作り上げた願望は
粗大ゴミとなった
焼却炉へ
おもむろに葬られ
弔いも、なく
ぱ、ら、ぱら、
黒煙と化していく
空へ立ち上りながら
昭和を醸し出 ...
わたしはねマザーになりたいの
あなたたちのね ホームになりたいの
世間一般では
「都合のいい女」とよばれているけどそんなこと気にもならない
嫉妬心で刺したりしないし妊娠の責任も ...
たかのり君
と呼んでしまった
生姜焼き定食のことを
もちろん
たかのり君が
生姜焼き定食であるはずはなく
けれども
一度そう呼んでしまえば
そのようにも思えてきて
こんがり ...
東京に行ったらば
もっと自由になれるのかと思っていたらば
まずはペニスがないことにはどうにもならなかった
どこへ行っても
おじさんの横ににっこり笑って座る役目しかゆるされなくて
わたしは ...
飲み干したハーブティを
テーブルに置き
ちいさな階段の曲がり角を
抜けたら そこは草原です
季節に富んだ草花が
貴方を歓迎し
その先にぽつりと浮かぶ
新緑の家を案内します
草棚 ...
生まれたばかりの薄やみの中で、何もできない、自分の手を叩くんだろ?
朽ち果てることの無い未来 何かが壊れ 何もできないと思ってるんだろ?
いつでも昔話は美しく君を責めて 迫る夕闇孤独を探し ...
手放して待つ、
落日。
空間を虚にする、
闇が染む。
青い、
蒼い、
碧い。
{引用=(心のことは考えない。
この布を ...
卒業しました。
卒業式にみんなで感動したことがあったり、
しみじみした、
たくさんの人に支えられていたと確認させられた。
高三は勉強するしかない。
思い出作りにみんなは力をいれるなか、 ...
傷をつけると古びてしまう
古びさせるには傷をつけたらいい
ゴッホの絵のまえに立っている
ゴッホがいた距離のなかにいる
なんだか泣けてくる
あたまんなかで拳銃の炸裂音がする ...
*今日
今日の私にバイバイ
なんて
簡単に出来ない
とりあえず
昨日の私にバイバイをする
*昨日
昨日の私は泣いていた
いつまでもいつまでも
泣い ...
あなたは春の埃のように現れた
春の埃がかたちをとって現れた
わたしは裸で存在にキスをする
女の部屋に電車の影が走った
体温は粗雑で
愛しさのふりばかりしていた
あな ...
喉に流れ込み
触れては弾ける小さな花火
光に透かして
揺らぐそこを見つめると
まるで
そのときをたゆたうような
はたまた{ルビ空=くう}を泳ぐような
淋しがり屋特有の錯覚に陥る
ひとりでも平 ...
━1
昼寝するあなたの枕となるような
陽射し遮る日傘となるような
本を作れたら良いと願うのです
ボロボロに擦り切れたその表紙には手垢がこびりつき、
セピアに色褪せた付箋は、いつも同じページに挟 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
逃げる
kiriko
自由詩
0
09/3/3 15:17
女の髪
ヨルノテガム
自由詩
6*
09/3/3 14:57
消えてしまいたい
ユキムラ
自由詩
0
09/3/3 14:45
お母さんのケーキ
風音
携帯写真+...
4
09/3/3 14:43
ひんやりと湿った手すりを
瑠王
自由詩
2*
09/3/3 14:29
何も視えない
ユキムラ
自由詩
0*
09/3/3 14:28
冬のランナー
非在の虹
自由詩
0*
09/3/3 14:25
死の時に
前澤 薫
自由詩
0
09/3/3 13:38
紙のふぶき
のろま夜
短歌
2
09/3/3 13:34
ノエルの夜に
前澤 薫
自由詩
1
09/3/3 13:30
あなたの髪に
〃
自由詩
2
09/3/3 13:17
はるまち
たもつ
自由詩
27
09/3/3 12:23
イナカ
とわ
自由詩
0
09/3/3 11:45
春 景
塔野夏子
自由詩
2*
09/3/3 11:12
日本語以外で詩を書く
過去ログ倉庫
09/3/3 11:03
【ゆきおんな】
つむじまがり
自由詩
6*
09/3/3 11:01
宗教のための宗教とは(1)
生田 稔
散文(批評...
1
09/3/3 8:38
失ったもの
琥霙ふうり
自由詩
1*
09/3/3 8:01
マザー
カチキ
自由詩
2*
09/3/3 4:46
とおい水
小川 葉
自由詩
15+*
09/3/3 2:29
東京ビックマーメイド
さだあいか ...
自由詩
7
09/3/3 2:21
クレヨン
夜恋
自由詩
1
09/3/3 1:38
エキドナ
地獄のソウベ...
自由詩
0
09/3/3 1:06
落日
草野春心
自由詩
0
09/3/3 0:01
解毒剤
つぐこ
散文(批評...
4
09/3/2 23:57
傷をつけると古びてしまう
吉岡ペペロ
自由詩
5
09/3/2 23:56
バイバイ、
そらの とこ
自由詩
5*
09/3/2 23:48
春の埃
吉岡ペペロ
自由詩
1
09/3/2 23:45
溺れたウサギ
愛心
携帯写真+...
12*
09/3/2 23:44
一冊の本
遊佐
自由詩
8*
09/3/2 23:43
4504
4505
4506
4507
4508
4509
4510
4511
4512
4513
4514
4515
4516
4517
4518
4519
4520
4521
4522
4523
4524
4525
4526
4527
4528
4529
4530
4531
4532
4533
4534
4535
4536
4537
4538
4539
4540
4541
4542
4543
4544
加筆訂正:
バイバイ、
/
そらの とこ
[09/3/3 0:43]
最終連—「さようなら」→「バイバイ」 「こんにちは」→「おはよう」
6.79sec.