まばたきは要らない。
君の時間は動き続けるから
僕の時間を先回りにして
シャッターを切り
コンマ何秒のコマ割りで
有限の記憶一枚一枚に
焦げすぎないように焼き付ける。


...
自分の名前が銘打たれた
思い出のアルバムをめくる。
生まれたての時からしばらくは
記憶がどっか行ってる。
記憶前の写真は囲まれ
色んな思い出話が咲いていく。
中心にいれるはずの自分は
置 ...
にっぽんをさがしに
おおきなまちにやってきた

おなじふるさとから
おなじくにをさがしに
このまちへ
じぶんをさがしに

あるひとは
まちのひとになり
あるひとは
ま ...
森までの距離を
歩幅で数えていくうちに





迷う





湖水に漂う
伏した息

生きて
曲がる枝




崩れそうで
救われそうで


手 ...
エプロンの隙間から落ちた
桃の まだ小さな実

天気の良いうちに選った
たくさんの粒のうちの
枝から 切り離したひとつ
玄関にあがりこむと
ころころん コンクリートに転がった

桃の ...
するとあいつがあのときと
なんのかわりもない
○○○○○の○○○だと

やっぱり
 出だしはただ、淡々と読み
 それといった、感情は 
 湧きあがらない

 しかし、物語が進むに連れて
 自分が登場人物ではないかと
 錯覚を起こす

 あるいは、物語の登場人物と
...
一、
君はすでにその時、落としていたんだよ、君の、愛ってやつを。店員は私の顔を覗き込んで、少しいらいらして言った。私と店員はごみ箱に落とした万年筆を、閉店後に探さなければならなかった。私の愛 ...
夜の浴槽で湯の流れる音。
  ざーざー ざーざー
ドアを開ける。
じゃばじゃばじゃば

ソーダ味のアイス棒を食べ終わった私は、
風呂場でじゃばじゃばと、叫んでいる蛇口の息の根を止める。
...
背中に熱を感じた
知らない部屋にいるとわかった
扇風機が窓の外を向いて
換気の役割を果たしている
カーテンは重いピンク色をしていて
窓のない壁の一面に海と空が描かれている

私は自分を思 ...
今年初めての茄子が採れたので
お義父さんが好きだった
茄子味噌炒めを作ってみました

だけど、いつまでも残っています
冷蔵庫には
茄子一本分の茄子味噌炒めが
ぽつん、と

美味しくな ...
まただ、

瞳がすでに記憶している風景の、光の加減と影の伸び方。
上から重ねてぴったりと線と線が重なるみたいに同じ、私が私の半分を置いている場所。
流れていく。喧騒のさなかを私はす ...
  恋に落ちる
  わたしが落ちる
  瞳が
  胸が
  たましいが落ちる



  小石のように
  みずうみに落ちる
  透きとおっている
  水草もゆれる
   ...
夕暮れがばら撒く痛みも
些細な光がもたらす明日も
孤独の身では掬いきれない
一人ぼっちの私の上では
何もかもが多すぎる

抱えきれないそれらを
隣で分けて支えるために
人は生き ...
乾いた草が舌の上を這い
取り出せずに残ったものが
息を潜めてうずくまる
理解している
彼らはやがてそこで死ぬ

指先にこの身体を切り開くちからがあったなら
腐敗を免れたかもしれな ...
 
 
砂漠の真ん中で
公衆電話が鳴り続けている
そんな気がして目が覚める
妻の寝顔がぼんやりと見える
雨が窓を濡らす音が聞こえる
今夜はきっと砂漠でも
雨が降っていることだろう
  ...
灯ったら
と思ったら
なんでかな
すぐ消えた

ここでお別れ
夕方五時の鐘
最後にひとつ
一番星をプレゼント
たいしたことなくてごめんね
できることがすくなくても
いつも
...
あたらしくなったすべて
ここで
はじまっていく
いまは
いまだから
とりあえず
わすれよう
めのまえに
ひろがる
こうけいが
すべてなら
どうだい

むかっていくあした
...
Hanako
ゴム草履を履いて和菓子のおみやげ

Françoise
紙袋に悲しみをふくらませてぱん
胃袋にセメントを詰め貧富の差  赤い少女よ
 君はいまでも
 雲ひとつない
 空を見ているの

 赤い少女よ
 いつになったら
 君はそこから
 駈け出して行くの

 君の赤い靴は
 雨も知らずに
 綺麗な ...
同じ距離を相乗りするだけ

毎日ではなく週に二、三度

それでもあなたの隣に居たい気がして

何も言えず 何も出来ず

同じ車両の違うスペースの
あなたが見えない角度に

何気なく座ってみる
何度もおもいだす
何度も何度もくりかえし
手首のあたりにあるうすい火傷のあと
ささくれた働き者の指
左がわの耳たぶに指すピアス
くるぶしの刺青
うすい無精髭。

(わたしはむかしあなた ...
真昼間に
なんの不満もなく
とつ然死にたくなるんだ

晴れた日に
ささやかな痛みをいつも
道端に捨てているんだ

ごみ箱には
いつもそんな取るに足らない悪意が紛れているんだ

...
大事なものになると
わかっていればもっと
大切にしたのに

なくなってしまうまで
気づかない
みんなそうなの?

当たり前だとおもってしまった
呼吸さえも
だれの了承もえないでいい ...
私の恋人は

私の寝言を知っています。

その寝言の裏にある

私のこころを感じます。

「最近うなされているね」

恋人はいいました。

「私の名前を呼んでいた」

私の ...
何も心配しなくていい

何も考えなくていい

何も許さなくていい

君はただ

愛されていればいい


何も答えなんてない

何も正しくなんてない

何も美しくなんて ...
月の見える筈の窓で
曇り空を見ている
今にも雨が降りそうな
曇り空を見ている

かつては男だったし
かつては女だった

その人が見上げている
窓は 空は


月の見える筈 ...
たいらかな午後に
芽吹くひとつの種
照りつける日差しの中
渇いた土から首をもたげる
開きたての二葉は
まだしっとりと濡れている

いつぞやの種が
気がつけばすくすくと育ち
次の種を生 ...
君と二人
知らない街で 暮らしたい
何故か そんな気がする
 意味も無く


言葉は 何も
君の心を 伝えない
あるのは 夢だ
 それを見た


消えた 名前
ページに  ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
シャッター電灯虫自由詩2*11/6/25 0:39
アルバム巡り自由詩3*11/6/25 0:35
日本小川 葉自由詩511/6/24 23:31
白い森madyaw...自由詩3*11/6/24 23:04
不熟砂木自由詩5*11/6/24 23:04
ビシソワーズ6自由詩111/6/24 23:03
小説を読んでいるとSkauka...散文(批評...0+*11/6/24 21:20
レシートと店員長押 新自由詩4*11/6/24 20:34
お湯のおと。山岸美香自由詩011/6/24 20:31
transfermizuno...自由詩0+11/6/24 20:31
茄子味噌炒め小原あき自由詩12*11/6/24 18:57
ある一瞬についてゆえ自由詩3*11/6/24 18:33
みずうみ草野春心自由詩411/6/24 18:32
ふたりでゆえ自由詩0*11/6/24 18:22
残滓自由詩3*11/6/24 18:21
コールたもつ自由詩311/6/24 18:09
エクリチュールの星ゆうと自由詩311/6/24 17:32
シロツメクサ自由詩311/6/24 17:08
deux fillesm.qyi俳句111/6/24 16:17
百子湾路で俳句211/6/24 15:21
赤い少女花形新次自由詩2*11/6/24 14:39
電車真坂木自由詩4*11/6/24 12:15
肋骨はるな自由詩111/6/24 11:24
真昼自由詩211/6/24 10:54
なくならない空朧月自由詩111/6/24 10:12
幸せな朝M.N.自由詩111/6/24 10:05
天使一酸化炭素自由詩111/6/24 9:27
月の見える窓Seia自由詩311/6/24 3:30
木屋 亞万自由詩3*11/6/24 1:52
ヤシの木の下で会いたい番田 自由詩111/6/24 1:26

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