深紅の薔薇を投げた夜
いくつもの吐息をかさねていた

僕達の想いには名前がなかった
そんなもてあました悲しみが
僕達は好きだった

いくつもの季節を共有し
違和を閉じ込めた小箱を持って ....
またささやかな給料日が来て
しばしの間は
生き延びられそうだ

いっそのこと
草間弥生さんにでも出向してもらって
赤い水玉の流通する世界で生きていたい

部屋の隅のワゴンには読めない本 ....
アクセルを開ける
しだいに風景がうしろに遠のいてゆく

風だけの世界だ
僕はすべてから解放されている

一瞬彼女の指を想う
届かない距離にある白さ

ただ優しい仕種で
微笑んで欲し ....
ぼくは誰の遺志でいかされているのだろう
ふとおもったのだが

生物の基本原理は摂食と生殖
僕だって変わらない

人生や愛に聖書が無いように
僕たちは風に翻るのだ

遠く越冬する鳥たち ....
狩猟民族としてのあるいは
遊牧騎馬民族の遠い遠い血が流れているのだろうか

トラッカーだけれどカーナビなんて要らない
iPadでGoogleMAPだけで探索し移動するのが得意になった

い ....
いちおう様々な料理らしきものは食べてはいるが
いつも冷蔵庫の残り物から逆算してメニューが決まるような気がする

この前は大根一本が処理しきれずおでん風の鍋
その前は残った豚コマですきやきみたい ....
ゼンマイ仕掛けの時間は
古い鳩時計みたいに装飾されてさ

彼女だって珍しくつけまつげをしてる
僕はピンクのカーテンの裏側は何色か考えてる

演奏者の孤独と陶酔
空から蜘蛛が降りてくるなん ....
いつもスポーツとメカニズムにはコンプレックスを持っていたと思う。
でも好きなのだ。

たとえば本当はクイーンがとかカレンカーペンターが大好きなのにあえて反骨のかたちを
繕っていたのだろう。
 ....
いっぱい有りすぎて涙も出ないのさ
彼女に子供ができてでも僕に仕事が無いこと
あるいは仕事はあってもやつらとうまくやれないこと

詩の題材ならいいが現実は
どこにでも有る歌の通りだ

ぼく ....
美しさがある見えない糸の整列にあるなら
その糸の端っこをちょっと引っ張ってみたい

その僅かなゆるみが美しさを引き立てるのだろうか

謎解きが残された人生が美しいように
言い切らない余韻も ....
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター

先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
 ....
刻まれてゆく季節
夜半の雨は痛みをともなっていた

言葉で綴られる感情には限りがあるのか
ややもて余しているこの存在と日々

ただのスランプなら人生にはいくらだってあるさ
いままでやって ....
歩く
胸を突く風
あなたは以前のようには僕の女ではないのだ
不躾にちょっと悲しいへの字の眉を見る

触れる優しく疼くようにでも
のこるのは思い出だけ

きっとわかっていたんだよね
で ....
赤字国債という名の鳥
誰かの晩餐のフルコースが
過剰に国家予算に計上され何かを詐取してゆく

零細な階層があるとすればかつての巨大な墳墓の地下
王が黄泉の国でも安穏に暮らせるよう生きながら埋 ....
僕らはやって来た
山脈を望む高台で自身の未来を仰ぐべく
正中する太陽の指し示す影を追って

南の肥沃な低地には生命の修羅があって
過剰な欲望が溢れていた

充足の幻影が従属であること
 ....
さらさらと無限にかたちを変えてゆくもの
どくどくと体の中を対流するもの
ぼそぼそと語りかけるもの
ろうそくの科学で薔薇の庭園を飾る
 
スズメバチの襲撃を警戒しながら僕たちは生きている 
 ....
きょうレインボーブリッジを2度とおった
ゴールデンゲイトブリッジは世界有数の橋だが

カリフォルニアの海風は太平洋を渡ってきっと
お台場の空を見ているにちがいない

つかの間サンフランシス ....
田舎だからといって
素敵な虹が出ないわけではない

田舎だからといって夢がないわけでもない

田舎だからといって人っ子ひとりいないわけでもないのだ

田舎の虹が素敵なように田舎の恋 ....
抱きしめたくなるような朝だ
今日の空から当番の天使が降りて来て鐘を鳴らす

空色のビイドロ細工の世界はいつものようにカーテン越しに
光の言葉で瞼を押し上げてひと時の旅を促がし始める

こん ....
銀翼の先が震えている絶対零度の闇のフライト

期待値の乱高下近似値の生活相対値の憂鬱

固体にもなりきれず水のようにも流れない不活性な期待

城砦のかなたにかかる月澄み渡る理想液体の夜
 ....
煙草をすっている間考えたんだ
天気の良い日ばかりでは無い事を

世界はちょうど良い硬さでバラバラにならずに済んでいるが
手綱を緩めたら僕をおいて走り去ってゆくことを

ちょうどバランスのと ....
綺麗な役者たちが素敵なフレームのなかで
甘く切ない恋物語

某チョコレートを齧って
爽やかに微笑み彼らは天使に昇格する

僕たちは昇給も無い仕事が恋人だ

僕たちの切なさは三等級下で
 ....
ともだちの家と二軒ぶんのごみだしたから
朝からくたくただって君が言う

今日はお昼から仕事だって

僕は朝帰ったばかりで残り物でご飯をつくっている

刻んであった大根とキャベツをつかう
 ....
哀しみの法則なんて大嫌い

悪夢でもここにいる人僕の妻

バーゲン会場彼女の汗の美しさ

命懸けの恋も今では金次第

給料日嫁のまゆ毛が吊り上がり

ラブレター書き間違えたとまだ言 ....
たまの休みに猫と相撲をとる自由

恐竜も出演前の薄化粧

リアリティ短歌の巨匠におしえられ

猫じゃらし遊んで暮らす迷い人

不可解を不可解にする朝メール

蠅が飛びふと習性で追い ....
感傷が緩衝をこえて観照になるまでいきていられるだろうか

ちょっと思うんだけれども広場の孤独って時にはいいよね

優越感と劣等感は群れで進化してきた僕らの心性なのかな

twitter勝間 ....
月は夜の命醒めた情熱が空に浮かんでいる

張り出した枝の先に引っかかってなにを思う

そらが墜ちてくるまであそぼうか

朝のひかりを待たずに逝ってしまう
幾千のしじまの響きをたずさえて
 ....
僕は子供の頃金太郎飴がすきだった
でも一緒に暮らそうとはおもわなかった

金太郎飴よりは
それぞれ違ったいろいろな飴が
食べたかった

あまり関係はないが古い知り合いの井上さんは
 ....
秋空のした二人の生活がはじまるのですね
おめでとうございます

こけつまろびつ行く二人三脚のような人生もけっこう味のあるものです
ときにふたりの関係が風邪をひくこともあるでしょう
でも長引か ....
いきることは痕跡をのこすことって残される僕にきみの言う

ろくに二人であるくこともなかったこの街が最後の思い出になるね

子供たちの方がおとなだったって思っているさ今でもそしてありがとう

 ....
梅昆布茶(1023)
タイトル カテゴリ Point 日付
デスペラード自由詩3112/11/23 20:51
弥生会計自由詩612/11/20 14:31
風と美術館自由詩1312/11/18 10:32
ゆだねるもの自由詩1012/11/17 23:00
アストロナビゲーター自由詩1612/11/15 21:49
サラダそば自由詩1412/11/13 15:05
辻音楽師自由詩1412/11/11 22:29
僕たちは何ものなのか散文(批評 ...412/11/11 1:35
上手くいかないこと自由詩1612/11/9 1:56
見分けるちから自由詩2312/11/8 16:22
はずれた音自由詩16*12/11/7 6:35
夜半の雨自由詩1112/11/6 16:46
アゲインスト自由詩312/11/4 5:34
教訓2013自由詩712/11/1 19:35
緑の丘を越えて自由詩1312/10/27 21:20
沙漠と薔薇自由詩1412/10/25 19:14
レインボーブリッジを渡る風自由詩1412/10/23 20:28
田舎の虹携帯写真+ ...1512/10/20 16:49
朝の天使が見えるなら自由詩912/10/20 16:02
窒素またはアルゴン短歌612/10/18 21:52
洗濯物は乾かない自由詩1812/10/18 18:20
韓流じゃなきゃだめなの自由詩512/10/17 3:09
残り物自由詩1712/10/16 15:14
哀しみの法則川柳512/10/16 9:13
お休み川柳川柳612/10/15 8:31
二次元の色短歌512/10/15 7:34
鳥獣戯画自由詩1412/10/15 5:25
金太郎飴自由詩16*12/10/12 8:32
結婚する君に自由詩1612/10/11 17:10
痕跡短歌912/10/9 22:25

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