ゆだねるもの
梅昆布茶

ぼくは誰の遺志でいかされているのだろう
ふとおもったのだが

生物の基本原理は摂食と生殖
僕だって変わらない

人生や愛に聖書が無いように
僕たちは風に翻るのだ

遠く越冬する鳥たちは
自然と進化の哲学の翼を持っている

本当に風の力学や
この惑星の心は
あの岬のかもめにきいて欲しい

いつだって僕たちは風にふかれている
優しかったりときに残酷だったり

でもそれを自分の原理として受け止めなければ
生きては行けない

整合なんてないのさ
辻褄合わせが生きること
それなくしては人も愛せない

何かを担ってゆくこと
たとえそれが生であろうが死であろうが

いまぼくにふさわしいこと

ついやした人生にせめて
言葉の少ない詩人でいられればと
思うのだ




自由詩 ゆだねるもの Copyright 梅昆布茶 2012-11-17 23:00:28
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