ゆうやけこやけ。また明日。寂しい風が吹いて、また明日。
母さん。どうしてあのときブランコなんかに乗っていた?人目もまったく気にせずに。ブランコゆっくり漕ぎながら。まるで子供のような眼差しで――。あの ....
愛こそはすべて
訳されたビートルズを聴いて思ったのよ。

愛って何かしら?

教壇に上がる講師の先生に聞いてみたら
これを読みなさい。って数冊の本を指定してくれたけど、
ソクラテスや ....
胸に火炎の種を宿して産まれてきた
赤子の時は泣いて火の粉を散らし
成長するにつれて自分で消火し
胸の印を隠して生きてきた

あなたに出会った時
胸が疼いた
忽ち火炎が咲いて
私が私に目 ....
 霧が匂う
 隠された風景の先を見ている
 霧はたえず
 その気配でただようしかなく
 歩み出れば崖っぷちに咲く野の花の細い茎を
 つかむような愛ならば

 もはや私に 
 緑なき ....
時間を巻き戻す懐かしさ
沈黙は少しも気まずくない
文字にはない温もりが
耳をやわらかく包んだ

本心を打ち明けた後
ひとり笑って何かをごまかす
寄りかかってしまうな
今だけもう少しだけ ....
旅立ちは
5歳の夏
18番線の
プラットホーム

行先も分らず
飛び乗った列車
到着したところが
私の原風景になった

それから何度も
途中下車を
繰り返したが
一度も帰 ....
 雲よりも
 高いところの虚ろな光
 欠けた兎影に 目を凝らす
 背後で、製紙工場の正門から細い通りへ出る
 大型トラックのタイヤが路面に擦れる

 緑色の金網が張られたフェンス越しに ....
小さく咲いたバラは
小さく散っていく
はなびらは
真新しいももいろの紙石鹸みたいに
つややかなのに
一度も泡になることもかなわず
埋葬されないいのちだったもの
うつし世に迷い込んだ
黒 ....
君の隣に僕がいて
僕の隣に君がいる
いつまでも一緒にいようね
なんて、若かったな
どちらが先に逝くのかは
わからないけれど
僕との生活が幸せだったなら
新しい人が隣に座っても
 ....
夜明け前の
ゆっくりと青くなっていく町で
会ったことがない人に恋していると
僕の意識も
やさしい光にそめられていくようです

僕は君が好きです
それがとても、嬉しい

真昼の
夏と ....
天国も地獄も信じてはいないが
死んだらやはりどこかに行きたい
煙になって消えるだけでは
あまりにもさみしいから

海の見えるところに行きたい
サーフィンにも水上バイクにも
磯釣りにも興味 ....
君から出られない
息は できる
天窓には触れられる でも
くぐるにはどうしたって 想い出で肥大した頭が邪魔なんだ

君を壊さなきゃ出られない
恋で肥大した自分ごと砕く覚悟は
まだ、無い。 ....
 浅瀬、少し水に浸かる
 動かしえない程に固形化して
 微かに、揺れていた

 さざなみに瞼が閉じて、
  浮かぶ影に

 横切る、淡水魚に
 捕まえられる、その光景は

 いつ ....
月雲を渡り夜を越える
原付きのオイルの匂いが公園を覆う
季節外れの猫がこちらを見ている
振り返ってもまだ見ている
深夜のガストは安全地帯
ボオっと浮かぶ夜の島
猫型ロボットがソフトクリーム ....
さらさらと雨はふる
そんな日はるすばんだった
家の人がいなくなると
いくつかのへやがあらわれて
ぼくをまっていた
ぼくがひとりになるのをまっていた
孤独のかんむりをかぶり
手の中にはたっ ....
新しいのね、と
あなたは言った
掌に産まれたての光
瞬きの瞬間にしか
見ることのできない景色
ぼくは雪だと思ったのに
裏返って消えた
ここにあること、と
ここにいること
新し ....
言葉には名前を書けはしないけど
自分から出たものならば
すでに似たのがあったって
悪いことではないだろう
昼と夜の献立が
被るくらいの話じゃないか

働いて帰って眠って
働いて休みは遠 ....
一行目が二行目ならば二行目は一行目ではない これは真である
二行目が一行目ならば一行目は二行目である これは偽である
三行目が一行目ならば二行目は二行目である これは真でもなければ偽でもない
四 ....
すべてがつながっていて
すべてが己の分身ならば
なにを償えばいい

すべてが投影された幻で
すべてが予定調和ならば
いったいどこへ向かえばいい

信じること
深く愛すること
裏 ....
土曜日、
掃除のため工場の窓を開けて、
そのすぐ下を見やる、
とても窮屈な折半屋根のいくつもの溝に、
いつの間にか溜まっている、僅かな土、
そこからひょっこりと生えている、
数本のほそなが ....
爆ぜてふわりと広がる火の粒
無数の思いを映して漆黒の宙に咲く
見上げる顔は様々な色に照らされた

今の自分がパッと開いて
苦悶する思い散らして

心に纏わりつくものが
だんだん落ちてい ....
{引用=
いつの日か、還る頃合いを待っていた
 ひとけのない停留所に 雨が、降っていた

行き先のないバスに、
いつもの場所で、ブザーを押さずに、

しらない土地へ、行ってみようと
  ....
日暮れとともに出港し
太平洋を南下する航路
フェリーの舷側が
海面を撫で
闇の中に小さな白波を立てる

夜半に目が覚め
風にあたろうと
デッキに出る扉を開き
手すりにもたれた
夜空 ....
角がないから、
まあるくなれる、
笑顔という名の、
おまんじゅう、


角がないから、
まあるくさせる、
笑顔という名の、
おまんじゅう、


笑うと目が細くなる、
とぉーっ ....
ライトゴロを後逸した野球部員のその後
花火大会の最後の1分
河川敷にたくさんの人が集まり歓声をあげる
ワワワワワワワワ
足の爪にマニキュアを塗った浴衣の女
川ぞいに建てられた特別養護老人ホー ....
右手を背中に廻し
左手をお尻に添える
髪は乱れていて
ちょうど良い
形の
柔らかさの
温もりの
自由に
絡まる舌や
いくつかの部位

思わずにはいられない
アフリカ西海岸と
 ....
お客さん、焼きましょうか?
それとも煮ましょうか?
、そのままで

夢を食べる人がいる
お腹がふくらんでいつも放屁ばかりしてる

愛を食べる人もいる
少し物足りないので自分を傷つけ ....
夏の日に
僕等は少しだけ詩的になる
降り注ぐ太陽は殺意とともに肌をじりじりと焼いて
そんな苦役さえも受け入れて
僕等は夏を楽しむのだが

夏の日に
僕等は少しだけ何かを予感する
この喧 ....
「冷やし中華はじめました」、それは夏を大まかに括っていた、水色の一枚の暦のように、町中華の古びたガラス製の開き戸に貼られていた、その水色の張り紙を、店主のおっさんの手がゆっくりとひき剥がしてゆく、ぽっ ....  スマホが故障したので新調したけれども、前に使っていたSNSのパスワードが確認出来ないためにそれらのアカウントも新しくせざるをえずに苦心していたタイミングでchoriくんの訃報を知った。39歳。あまり ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆうやけこやけ- 本田憲嵩自由詩1224-9-23
愛って、何?- アラガイ ...自由詩12*24-9-22
彼岸花- 自由詩13*24-9-20
Reason- リリー自由詩15*24-9-20
- 自由詩8*24-9-18
- 夏井椋也自由詩10*24-9-18
炎昼- リリー自由詩13*24-9-17
お彼岸- そらの珊 ...自由詩12*24-9-17
遺書- たもつ自由詩724-9-14
僕は君に- 九十九空 ...自由詩524-9-13
海辺にて- ヒロセマ ...自由詩11*24-9-13
ラムネ玉- 福岡サク自由詩5+*24-9-12
水辺- ryinx自由詩12*24-9-11
月雲- XIAO自由詩524-9-11
へや- そらの珊 ...自由詩8*24-9-9
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名は体を- 木屋 亞 ...自由詩4*24-9-7
百行詩。- 田中宏輔自由詩13*24-9-4
せかいと- 佐野ごん ...自由詩624-9-4
土の日- 本田憲嵩自由詩924-9-2
花火- 自由詩7*24-9-1
緑の町- ryinx自由詩12*24-9-1
青と碧- ヒロセマ ...自由詩13*24-8-31
おまんじゅう- 本田憲嵩自由詩924-8-31
花火大会の最後の1分- 松岡宮自由詩824-8-31
おしり- rabbitfighte ...自由詩424-8-30
詩を食う人- アラガイ ...自由詩11+*24-8-29
夏の日に- 岡部淳太 ...自由詩1024-8-28
「冷やし中華_終わりました」- 本田憲嵩自由詩1224-8-27
思い出は語られるためにある- 岡部淳太 ...散文(批評 ...3*24-8-26

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