雨とよばれる
雨とはちがうそれを
よける隙間も
したう境界線も
本能のなす
川かも知れない



浴びていることを
浴びせてしまうような
無知なる無知の
さらなる先 ....
外されて飛び出す身体が宙を舞うかすりもしない全てのことが

ピッチャー前わき目もふらずに一直線こんな時だけ素直なわたし

気づくのはいつも遅すぎだったよねツーアウト後に伸ばしたバット

小 ....
重たいスカートのひだも
ほっとして忘れていく夕方
会社前のバス停で くみちゃんと会う
寮に帰るため一緒に並んだ

秋田へ帰るんだ
熊本出身のくみちゃんに言った
そうだってね これ ....
海のように
大きくて命の源たる水は
わたしには重すぎて大きすぎる

湖のように
優しくてたくさんの命を抱えた水は
わたしには重すぎて大きすぎる

河のように
涼やかで柔 ....
切り刻む術を得ていない手は
汚れの中で服従する

卑下の渦は思いのほか深く
改善しうる点から背けさせ
怒りばかりを生み
暫定をも喰い荒らしていく

未熟故の愚かさを
飲み込めないまま ....
人込みに紛れ 
駅構内の階段を下りていると 
背後に 
「 だいじょぶですか 」 
という声が聞こえ 
思わず振り返る 

車輪の付いた 
買い物かごの取っ手を 
細腕で握り 
「 ....
アスファルトも

道沿いの木々の深緑も

白く

光る

午後二時

時間の底に響き続ける

セミの

鳴き声

汗をかきながら

自転車をこぐ私の隣を
 ....
人の描きしものをおもう

哀しみは空を翔ぶ











この雑踏を歩いてゆく

そんな、すれちがう街の空気までもが
ただ、きみを切り刻んでゆく


道 ....
この草のにおいを意識し始めたのは、
いつからだろうか。
翳る当為が、こおりのように漂い、
透きとおる幻視画のような混濁のなかで、
きみどりいろに塗された、切りたつ海岸線が浮ぶ。

冬の呼吸 ....
東京に来ると
いつも雨降りでうんざりする

駅前のコンビニで買った
乳白色のビニール傘に
雨粒がボトボトと落ちてくる

東京メトロ
丸の内線で一駅
銀座まで
その短い時間でメールを ....
芝草の緑一雨ごとに伸び
犬と行く道 青く広がる

街路樹の高き梢に銀杏の
黄金に熟して風をはらめり

玉葱を吊して土用の暑にこもる
風吹くらしき つるバラゆるる

純白の酔芙蓉咲 ....
君を連れていこう
この 干上げられてゆく都会の
最後の楽園へ
マンションに包囲されながら
奇跡のように生き残った
ちいさな田園のそばへ

君を連れていこう
この 干上げられてゆく都会の ....
朝霧の蒸発してゆく速さに
子供たちは
緑色の鼻先をあつめて
ただしい季節を嗅ぎわける


くったり眠っている
お父さんのバルブを
こっそりひらいて
空色を注入する
うん、うんとうな ....
食べるのならあげるけど
おそるおそる声をかけられた
手に持っていたのは 漬物のようなお菓子

中国の方から戴いたものだという
仕事がらみのおみやげで
自腹でせっかく持ってきてくれたものだけ ....
思うところがあり木の節をじいーっと眺めていたら
目が節穴になってしまった
オロオロと手と足を同時に動かして慌てていると
青リンゴの香りのする見知らぬ誰かさんが
あっちのほうにその辺の事情に詳し ....
せんだって、流星群がひとっつも見えなかった曇りの夜
ジョオニイはやっぱり仕事をクビになり
見えない恋人を連れて
俺んちにやってきた

ジョオニイの左の肩甲骨は
ややかしいでいるので
恋人 ....
+落葉の日には


 赤い色、青い色
 残りの空を数えている
 穏やかな日々、頬は
 青く紅葉として
 時間は等しく流れていく

 境目に乗って遊ぶ
 あなたの身体に耳を置く
 ....
回り続けて乾燥しきった〆鯖を見つめながら
ロイドは生物が嫌いだった事を思い出す
チキンラーメンに入れる卵でさえ
トロトロしてるのが許せない
そんな女だった事を思い出す
不器用にカクリカクリと ....
アイタイキモチを結句に
歌えるようになったとき
恋が始まるのだと誰が言ったのだろう
2002年5月8日


あなたは今、幸せですか
リフレインしてやまない君の問いかけに
若 ....
校長先生のお話は
いつもとても長く
生徒が一人、二人と崩れてゆく

背筋を真っ直ぐ伸ばしたまま
音もなく倒れ
そのまま影となる

「これで、校長先生のお話を終わります」
その瞬間
 ....
明日こそは
逢えるかな なんて
甘い願い
 
 
(宛てがった鎖が
(妖しい色を放つから
(あやされる子供のように
(飴だけを舐めていた
 
 
明るい顔で
朝を迎えて
朱い ....
かぶとの木と呼ばれていた
通学路沿いの
道から少し滑り降りて入る草薮の中の
真ん中がくり抜いたようなくぼみのある木

樹液が蜜のようで 夏にもなると
かぶと虫や  ....
ぼくのこの手に

あのあたたかい

陽だまりを拾うことができるなら


あなたのもとに持ってゆくよ




いのりが

ああ、
きこえない



キズだらけのあな ....
ぼくは げんき
きげんがいい ぼく
きみは べんき
べんぴにならない べんき

ぼくは てをふって
だれかを よんでいる
きみは おしりをふいて
だーれだと よんでいる

ぼくが  ....
霧のポケットから
たよりなくこぼれおちる
飴でできた郵便受けに
新しい手紙が届く

閉ざされた空から降り注ぐ
涙の化石ひとつひとつを
言葉に記すように雲のページは
静かに静かにめくられ ....
一、蝉しぐれ

白い病の影がおりて
夏の命、際立つ


すり硝子の花瓶に
溢れていたはずの笑顔
シーツに残された
僅かな起伏は
生きていた
あなたの

散らばった
レモン色 ....
すいかのたねのかたちをして ( すいかの とびら )
( ぼくはすいかのかたちなんだなあ )( こい
にょうぼう、
ぼくたちたぶらかしてるんです。( しめった とびら )

ゆり ....

から病んで臥せっていたはずの姉さんが這い出てきた
北の海はすっごく寒かったんだから
カラカラと寂しい音が喉からして
手で青を掴んできたわあんた青が好きだったでしょう
ショウの途中で姉さん ....

永遠に
閉じる日が来ても

耳は
絶対に閉じないでいて
わたしの声を
受け容れていて

肩越しに過ぎてゆく
景色の速さに
その
狂おしいほどの
純粋さでしがみついて

 ....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても

海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽

 ....
唐草フウさんのおすすめリスト(4194)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はじまり- 千波 一 ...自由詩13*07-7-27
バント失敗- 楠木理沙短歌3+07-7-27
気をつけて- 砂木自由詩7*07-7-26
水のはなし- あずみの自由詩607-7-26
現実という醜さ- 見崎 光自由詩3*07-7-26
忘れもの_- 服部 剛未詩・独白8*07-7-26
夏〜ヤンマ〜- さち自由詩9*07-7-26
- わら自由詩17*07-7-26
感傷的な夏より—連弾する午後の夢- 前田ふむ ...自由詩33*07-7-26
東京の愛人- 大覚アキ ...自由詩307-7-25
42P_「短歌2」より- むさこ短歌9*07-7-24
中野島- 大村 浩 ...自由詩24*07-7-24
海の日- 佐野権太自由詩38*07-7-24
困る- 砂木自由詩11*07-7-23
ふしあな。- もののあ ...自由詩12*07-7-22
ジョオニイ- ふるる自由詩13*07-7-22
かわいい星- 石田 圭 ...自由詩3607-7-22
テトラポットの上のロイド- 虹村 凌自由詩5*07-7-22
40ページの手帳日記- Rin K自由詩38*07-7-22
校長先生- ふるる自由詩14*07-7-22
- 青井 茜自由詩3*07-7-21
ノスタルジア・メロウ- 砂木自由詩13*07-7-20
うで- わら自由詩23*07-7-20
べんき- 乱太郎自由詩17*07-7-19
二番目のきみへ- 小川 葉自由詩707-7-19
夏を弔うための三重奏- 佐野権太自由詩31*07-7-19
ゆするふり、らんら- ハンドル自由詩207-7-19
0→1- ふるる自由詩19*07-7-19
pledge- 大覚アキ ...自由詩12*07-7-18
- ふるる自由詩12*07-7-17

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140