碧い羽が曇を包み
少しずつ少しずつ破れ
水の光をこぼす
光の水をこぼす



海の上の空に
海が映りゆらめく
朝はしずか
昼はしずか



とり残された場所 ....
  
 
北の空さよなら言ってふりかえる
南へ行こうとつぶやいて

もう一度振り返るから 
梅の花にも似合わない如月の風



うつつ世の涙とけてく雪々に
歩く僕らの踏み跡もなく ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
もやのたちこめる裏通りを
うす汚れた天使が歩いている
ショック・ロックな服を着て
まるでアリスのダンサーさ

彼女のポケットにはリコリススティックと
ショート・ホープが二箱
滅多 ....
花を踏んで地面に押し花を
つくりあげる
しろい脚ばかり順繰りに
刈り取っていましめ
白金色の湿原には
ゆらゆらと
あおい目のさかな
とうめいな躯
背骨と心臓
透かしてみずにと ....
クリスマスだというのに
誰にも会わずにテレビを見ていた私
外は少し寒い
メルカリで買った服はかなり小さかったけれど


昼頃いつものように パスタを作っていた
それからワインを飲んで 暖 ....
   「海のサル」


ローションをつかって
亀頭オナニーをしていたら
突然、眼前の風景が変わった!
オレは下半身のみを海面下に浸して
海も空もどこまでも晴れわたって
青くてもうとにか ....
月明りに照らされて
山によじのぼって行く人達
小さな粒はきらきら光り暗闇に吸い込まれていく
私も地面をしっかりとつかんで
山と月に包まれて
きらきらとした星々のような一瞬の
喜びと悲しみを ....
🍎 頬杖 

{引用=言葉は心を越えられないこと知っているのに
心が言葉を越えられないとうつむいてみる
それが
林檎のように沈んでゆく}


🍎 なり損ねた夜

{引用=夜十一時過 ....
澄んだ水の声で生じる
さらさらと1/fのゆらぎ


無温のかげろうのように薄い
そのようにしおらしい
そのように細ながく伸びている
柔木


けれ
ども
ふざけ半分でからませあ ....
すべてのジャンクの山のなかからあなたを掘り起こす
随分と埃はかぶっているがすぐにでも使えそうなんだ

すべての汚れたもののなかから抽出された血液だけが
あなたを再生させるものなのかもしれないの ....
息に揺らぐ火のなかから
手をつなぐ手は現れて
熱から蝶を持ち上げて
小さな火傷を増してゆく


ひかり 涙 ひかり 涙
好きなものを嫌いになる
内と外 ひとりのひと ....
針先で突き刺した
指先から
私というひとつの海を
絞り出すように
私は激しくもとめている
あなたのその、
果てない闇の底に
うつりこんだ私を

あなたは一匹の魚だ

つかまえよう ....
わたし パソコンでした。

あなたがたは小学生のわたしにもコマンドを打ち込みます
わたしはパソコン
かんぺきなセリフと かんぺきな笑顔。

おハシを止めるとおかあさんは
すうっと無表情に ....
左手首に微かに残る
傷跡の意味をあなた
は知らない。あの夏
のよく晴れた朝に私
が台所用洗剤と乾燥
剤を飲み込もうとし
て苦しんだことをあ
なたは知らない。ふ
うちゃん、ふうちゃ
ん ....
森はたえず拡がり続けているのでした 私と兄は手に手を取ってその森を歩くの
でしたが出口を探すことはとうに諦めているのでした(二人の目は 暗い)鳥が
啼くと言ってはそちらへ 風が花の香りをと言っては ....
詩というものに憧れてみた
その時から
心は言葉の奴隷になった

紛い物ばかりが見えるこの眼球を
抉り出してしまいたい
記号しか聞かぬこの耳を
削ぎ落としてやりたい

そんな戯言を繰る ....
カローラ
ライダー
看護婦の井田さん
ここでモーニング娘の
二文字しりとりモードを
避けるため
私はポスティングを始めた
ポスティングが右の奥歯に
絡まって来る
戸の援護射撃に
絡 ....
感情が入り混じって危険になったら
ただ早足でバッティングセンターに行く
やる気のない店員のタバコふかしながらされた挨拶も
今は見えていない


コインを入れて
120Kmで30球 ....
転がっていく

林檎が
レモンが
いっしょうけんめい転がっていく

いつか終わる坂道で
かけっこのように追いかけあって
いきいきと

私はからっぽになった紙袋をさげ
なんとな ....
遺跡を過ぎる径
蜘蛛の巣と青空
夜へ向かう色
霧のなかの無数の手


冷えてゆく鉄の音
水滴の音に重なり
今は居ない民族の
祭のように響いている


ルシフ ....
さくら 指揮棒 鉱石ラジオ


雷鳴 マロンケーキ 水族館の床


握手 ペットショップ 炎


ジグソーパズル 生姜湯 高架下  


旅行鞄 セロリ 視力検査


モ ....
夢の切断面を
あまりじろじろ視ないことです
暗い朝を浴びすぎるのと同じように
眠れなくなりますから
息子が初めて発した言葉は
ママでも、パパでもなく
はっぱ
    🍂

それでも伝わる
ことのはの世界へようこそ
ようこその
 
  🍂

   🍂
  
     🍂
  ....
 あのひとは損な人だった。

 15歳くらいまでにやられたこと言われたことがえげつなすぎて、本当にいい思い出がない。やはり亡くなってスッキリした、と思うたびに、風穴が空いている自分を知る。

 ....
とどかない
比喩にうるおっても満ちはしなくて
コンクリートの水辺にはゆがんだ
月が浮かんでいる
さして、おもしろくも
ないひかりにおかされて夜は
雨になり浸透する
加速しながら泳ぐ群 ....
帰るよ、とか
ケーキ買ったよ、とか
たいがいの報告に

ってひと文字で応える

それは、了解ですの意味だって
わかっているけど
少しさみしいから
り、り、ってコオロギかよ!
って ....
遊歩しよう
忘れられた花園を
青ざめた果樹園を
影色の桟橋を
空中に漂う墓標たちのあいだを
谺たちが棲む迷宮を
天使の翼のうえを
玩具箱の中を
空へと伸びつづける孤塔の尖端を
傷だら ....
6月23日

  このからだのなかに
  ながれているものが
  うそ
  にならないように
  てをあわせます



また、6月23日

  ことしも
  まだなんとかひと ....
 私は1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の犯人、酒鬼薔薇聖斗こと少年Aが好きだった。少年Aは当時14才で中学生という報道で、私は当時12才で小学6年生か中学1年生だった。彼も私も、とびきりの条件付 ....
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