ポーリーとポリアンナ
いつも一緒に逃げている
雷から
青ざめて貧血で倒れても
どっちかがしっかりしているから大丈夫

ポーリーとポリアンナ
時々もめる
どっちがお皿を洗うかで
どっち ....
さみしいさみしいが
毛穴という毛穴からにじんで
コンクリートの路地や
木造の二階建てや
塀の上の猫まで
とにかくもろもろのものをさみしいさみしいの中に
沈めていって
やがて太陽がさみ ....
母の腕はやわらかい卵
そこに抱かれたわたしは
やんちゃなケチャップ味の具

ねぇ かあさん

あの日のわたしたち
オムレツみたいに
やさしく 甘酸っぱく
きゅっ
と 幸せだった ....
感覚を駆って
熱と湿度が飛び交って
ふたつの身体を高めていく

星間飛行の鈍色の船体が
故郷の水を恋しがって
恒星の配列をなぞるように
五感が跳ねて
目を閉じているのに  ....
きみのペースに生きている
ゆるまったり急いたりして
かたちを自在に変えながら
音楽を奏でるいきもの
春の空をゆびで容易くひろげて
降りてきたきみなのでしょう
川辺の花に鼻をよせ
草にむし ....
生まれたとき、
酸素を必要としたとき
か、ら
福音が響いている


アルコールが残る
月曜の朝、に
は、太陽が恋人だ、と
叫びたくなる
四つ目の角を、曲がってみたくなる

 ....
ホホノホホホ 秋の穂ホホホ

掌から伝わる 生命の輝き
金色に映る波をかき分けて全身に駆け巡る新しい血

ホホノホホホ 秋の穂ホホホ

瞳に流れ込む 銀色の月
月の穂体中を撫でまわし全 ....
僕たちは立っていた
路上に立ちつくして
いつ訪れるかわからない
僕たちをどこかに
連れていってくれるであろうものを
ひとすら待ちつづけていた
僕たちは整然と列を
乱さずに立っていた
僕 ....
今週から急に冬になったねって
君とかわした週末朝のメール
今年のクリスマスプレゼントは何にしようって
とつぜん焦る気持ちになったけど
それを考えることがすごくすごく嬉しくて
寒い朝に心が ....
 
 
身体と言葉の境界に沿って
路面電車が夜を走る
ミルクをつなぐ、世界はまだ
つぶやきをやめない

みんな季節
みんな瞬間
みんな波、その動き
みんないつか
割れていきたい
 ....
大切にしてきた
ぬいぐるみの腕がとれていた

20年来の友の腕が
床の上で冷たくなっていた

押し入れから
小学校の頃使っていた裁縫セットを掘り起こして

普段しない縫合を試みる
 ....
ご指名は ときかれて
いいえ 特にないですと答える

チェーン店の美容院は こんでいて
手の空いている人が 洗髪したり
髪を染めたり 切ったり の方が
私的には 早く終われて良い気がするの ....
残されたものは 揺すられて
うわついた笑いが みすぼらしい
陰リの横に陽を積むように
水面をくぐって 
目を開いてみたけれど

うつむく頼りなげな草見上げて のばす
わずかに出た指に重な ....
Rさんのかわいさが1億くらいあるから
スカウターが故障しましたよといって
昨日
車に挽かせてつぶした眼鏡を
差し出したら
わらってくれて
かいわがつづくから
かのじょとかになるかも

 ....
およそ百年前
大学二年の一人息子を交通事故で亡くした時
既に寡婦であった資産家の江古田夫人は
今度の悲嘆には到底耐えられないと思った
そこで息子のDNAを研究機関に預け
一年半後
スーパー ....
小さくなっていくこと
悲しいと思ったことはなくて
けれどいつか
君の小さな手で
拾ってもらえなくなるのだと思うと
それはとても悲しいことみたい

君はとても
ていねいな人で
きっちり ....
その工場には
淀むことのなく
エルガーの旋律が流れる
木管を低く震わせる安定した音色
勇壮な大河に抱かれる

誰彼の何気ない表現は
神々しい余韻を含み
小さなアイデアは
淡い発明の光 ....
降り積もる季節になりました
おもいが
私は忘れていた何かを思い出し
振り向いたり振り向かなかったりします
移ろう
というのは少し悲しいことかもしれません
それとも私は悲しいということば ....
子どものころに左手を切った
人差し指と親指の間から掌の中央にむけて
傷口から桃色の肉が見える
手を動かすと痛い

消毒するために
ヨードチンキを垂らす
滲みて痛くて
畳の上を海苔巻きに ....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ

かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
ひものついた雪が
首の下で揺れる

残されているのに
しばられて

くずれていく 雑な音声

ふらついて
たてついて

鳴るはず も
ない すずやか
な 声
台詞が浸透する
蝶じゃなくて花なんだ
月じゃなくて太陽なんだ
生活に懐かしい呼吸が舞う

遠くから見守っていた蝶が
夜のとばりのつぼみにとまる
戯れながら休息を得たなら
朝日を浴び 光 ....
ことしはじめての雪が降る
手ぶくろもしないで
耳あてもしないで
つめたいだけの肌にする
きん、と
こめかみのあたりが痛むのを
わたしは冬のせいに
したくて

 *

おんなのこど ....
特にもう、何もしたくはなかった。景色だけが、私の味方なのかもしれないと思った。日が暮れていく。休みの日に満足できることは、ものを買うことだけ。無印良品やIKEAだとかを回りながら、色々なものを見て .... 習い事を始めた手が、
背中に伸びる、
植物の中で、
娘が笑う、
のを、夫は、
息をひきとるために、
走る、

まるで、大火事だった、
と、その口が話す、
笑う、

娘には、
 ....
窓辺に鳥達の巣があり、
それを、手に取る、
娘の顔が、
ひどく歪んだのを、
夫は椅子に座って悲しんだ、

料理を運ぶ手に、
手が添えられ、
皿の上で、
娘が、脱がされていく、

 ....
やっちゃいけない 誰かが悲しむから
ちっとも前を向けない時に 導いた手が悪さをする

鋭い音とかそういうものは全然怖くなくて
ただただ今は自分が生きている事が怖い

生きることはつまり ....
若い頃 林檎畑で見た光景
霜柱で凍る草の下に倒れるとんぼと
そのとんぼの上を 何度も上下に飛び
まるで助けようとするように 凄まじい気を
放っていたとんぼ つい 凍りの中から助け
しばらくし ....
「明日という希望の光」
なんていううさんくさい言葉を
わたしはいつまでも信じられないまま
からだだけ大人になって

背けたい真実と
妥協する常識と
逃げられない世界に
がんじがらめにな ....
ひまわりは もう 空いろの自転車をこがない
それが すっかり あかね色にかわって 杖をついて 
やっと歩いているから

風をたべていた鳥は 夢をたべはじめてからずっと 腹をすかせ
風は その ....
唐草フウさんのおすすめリスト(4194)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポーリーとポリアンナ- ふるる自由詩4*11-12-5
さみしいさみしいさみしい- うめぜき自由詩611-12-1
在りし日のオムレツ- 明楽自由詩311-12-1
星にかける虹- あまね自由詩1311-11-30
生まれたことについて- たちばな ...自由詩23*11-11-30
信徒への手紙。- うわの空 ...自由詩10*11-11-29
秋の穂ホホホ- 灰泥軽茶自由詩8*11-11-28
壁画- 岡部淳太 ...自由詩1511-11-27
ふゆのけはい- ささやま ...自由詩9*11-11-27
罫線- たもつ自由詩911-11-27
熊五郎の左腕- 徘徊メガ ...自由詩5*11-11-27
愚痴です- 砂木自由詩10*11-11-23
- 砂木自由詩9*11-11-23
ねこ- 6自由詩411-11-20
江古田家臍次第(えこたけへそのしだい)- salco自由詩15+*11-11-20
消しゴムの詩- 森未自由詩21*11-11-18
希望と栄光の工場- 佐野権太自由詩5*11-11-18
冬眠しないことば- かんな自由詩12*11-11-16
終りから射す光- 殿岡秀秋自由詩711-11-14
かんな/うまれたひ- かんな自由詩9*11-11-13
声帯系- 砂木自由詩11*11-11-12
花蝶陽月- たちばな ...自由詩18*11-11-11
11月ふたりのボートが、宝ヶ池をなぞってゆく日- 野中奈都自由詩811-11-11
ABCマートからの帰り道- 番田 散文(批評 ...111-11-11
習作- ballad自由詩211-11-10
習作- ballad自由詩211-11-10
- アヤメ自由詩411-11-10
銀河とんぼ姫- 砂木自由詩10*11-11-8
優しい色- 森未自由詩16*11-11-8
末路- 草野大悟自由詩6*11-11-8

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