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ぽつぽつ、と、将棋盤が降ってきた。と思う間もなく、将棋盤が激しく降り出した。じゃじゃ降りの将棋盤のなか、道に溜まった将棋盤を一つまたいだ。街中が将棋盤に濡れて、びしょびしょだった　.... 　　〇


トウモロコシ畑が黄金色にキラキラと輝いている。一粒一粒の実から潜望鏡がのぞいている。死んだ者たちが小人の幽霊となって、一粒一粒の実のなかから潜望鏡でのぞいているのだ。百億と千億の　.... 死に
たかる蟻たち
夏の羽をもぎ取り
脚を引き千切ってゆく
死の解体者
指の先で抓み上げても
死を口にくわえてはなさぬ
殉教者
死とともに
首を引き離し
　.... あめんぼうは、すばらしい数学者です。
水面にすばやく円を描いてゆきます。 真夜中、夜に目が覚めた。
凄々まじい羽音に起こされた。
はらっても、はらっても
黒い小さな塊が、音を立てて
いくつも、いくつも纏わりついてきた。
そういえば、ここ、二、三日とい　.... とっても有名な蠅なのよ、あたいは。
教科書に載ってるのよ、それも理科じゃなくって
国語なのよ、こ・く・ご！
尾崎一雄っていう、オジンの額の皺に挟まれた
とっても有名な蠅なのよ
　.... きみは海を見たことがある？
　　　　　　　　　　　　　（パヴェーゼ『丘の上の悪魔』10、河島英昭訳）
ぼくは
　　　　　　　　　　（サルトル『アルトナの幽閉者』第一幕、水戸多喜雄訳）　.... 近くの公園で
詩集を読んでいると
小さい虫がページのうえに
で
無造作に手ではらったら
簡単につぶれて
ページにしみがついてしまって
で
すぐに部屋に戻って
消しゴ　.... あさ、仕事に行くために駅に向かう途中、
目の隅で、何か動くものがあった。
歩く速さを落として目をやると、
結ばれていたはずの結び目が、
廃棄された専用ゴミ袋の結び目が
ほどけていくところ　.... 去年の秋のことだ。
老婆がひとり、道の上を這っていた。
身体の具合が悪くて、倒れでもしたのかと思って
ぼくは、仕事帰りの疲れた足を急がせて駆け寄った。
老婆は、自分の家の前に散らばった落ち葉を　.... ボーナス制度とは搾取ではないか。
封建制度の名残である。
賞与は褒美として渡される。
縛りつけるつもりなのだ。
（ボーナス入るまで、やめないでねって。）
給与だけなら１２回の手　.... 高級官僚になれますように
七夕の短冊に、そんな願い事が書かれてあった。
デパートの飾り付け。
ユーモアあるわね。
それともユーモアじゃなかったのかしら？
ひばリンゴ。
ひばりとリンゴを　.... 『詩人の素顔』という本を買った。
シルヴィア・プラスのことは
ガスオーヴンに、頭を突っ込んで死んだ詩人
ってことくらいしか、知らなかったけど
読んでみたいと思った。
死に方にも、いろいろある　.... あっ
それ、何
引っ越し祝い？

あはっ
ありがとう

でも
よくわかったね
ここが

それに
こんなに朝早く

休講だったの？
そう 　.... 　大岡 信先生のもっとも印象的な思い出は、ぼくの目をまっすぐにお見つめになられたその大きなお瞳です。その先生とはじめてお目にかかったときに、つぎのような言葉のやりとりがありました。先生が、「きみが　.... 夏
白い夏
思い出の夏
反射光
コンクリート
クラブ
ボックス
きみは　バレーボール部だった
きみは輝いて
目にまぶしかった
並んで
腰かけた　ぼく
ぼくは　柔道部だった
ぼ　.... いやな詩人が出る季節になってきましたね、プシューッとひと噴き！
これで、あなたのいやな詩人を完全撃退できます。

この詩人は
ほかの詩人とはほとんど付き合いがなかったので
ほかの詩人ほど　.... 1/2 ＋ 1/4 ＋ 1/8 ＋ 1/16 ＋ 1/32 ＋ 1/64 ＋ …… ＝ １
１ ＝ 1/2 ＋ 1/4 ＋ 1/8 ＋ 1/16 ＋ 1/32 ＋ 1/64 ＋ ……

　.... 一行目が二行目ならば二行目は一行目ではない　これは真である
二行目が一行目ならば一行目は二行目である　これは偽である
三行目が一行目ならば二行目は二行目である　これは真でもなければ偽でもない
四　.... 古い家だった
古くて大きな家だった
子どもの目には
それはとても怖いものだった

しかし、大人になったぼくの目には
それは、それほど大きくはなくって
子どもの頃に描か　....
唐草フウさんの田中宏輔さんおすすめリスト（20）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
LIVING_IN_THE_MATERIAL_WORLD。- 田中宏輔自由詩14*25-8-25
COME_TOGETHER。- 田中宏輔自由詩14*25-8-18
蟻。_- 田中宏輔自由詩17*25-7-21
あめんぼう。- 田中宏輔自由詩16*25-7-14
羽虫_。- 田中宏輔自由詩15*25-7-7
とっても有名な蠅なのよ。_- 田中宏輔自由詩17*25-6-30
HE_HAS_JUST_BEEN_UNDER_THE_DAI ...- 田中宏輔自由詩13*25-6-16
１００人のダリが曲がっている。__- 田中宏輔自由詩13*25-5-5
THEN。__- 田中宏輔自由詩15*25-5-5
横木さんの本を読んで、やさしい気持ちになった。- 田中宏輔自由詩16*25-4-17
懲らしめてやりなさい。- 田中宏輔自由詩16*25-4-10
DESIRE。- 田中宏輔自由詩12*25-4-3
WHOLE_LOTTA_LOVE。- 田中宏輔自由詩15*25-3-24
こんなふうに- 田中宏輔自由詩13*25-3-3
まっさらな直線、「凧の思想」＿──大岡_信のこの一篇- 田中宏輔自由詩11*25-1-26
夏の思い出。- 田中宏輔自由詩17+*24-12-22
「詩人キラー」新発売！- 田中宏輔自由詩9*24-11-2
悲しみ。- 田中宏輔自由詩12*24-9-25
百行詩。- 田中宏輔自由詩13*24-9-4
影。- 田中宏輔自由詩14*24-2-25
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