女の子は春に生まれました
桃色の小さな小さな靴が贈られました
風が若葉や清楚な花の匂いを運んできました

女の子の母親は六月がいっとう好きでした
雨が降ると木々や庭の草たちが
歌を歌うから ....
だいじょうぶ
最近よくおいしいものを食べるんです

白っぽい天気が続きますが
舌のうえは賑やかで、
くすくすと
口の中で笑っています

私の隣にあなたは居ませんが
生きる行為が好 ....
ぼんのう押し寄せる
白髪を染めたものはげる
じっとじりっと睨む
ひたすら唱える 行間

しょくぎょうくんれん
しょくぎょうくんれん

ぼさっとつめた
しわをのばした皮に
まぶした塗 ....
ウミネコの声を聞いていた
風のはげしい海岸で

晩御飯は何にしようかしらナア、ナア、ナア、
最近ダンナの帰りが遅くてナア、ナア、
もうちょっとうちの人がしっかりしてくれたらナア、ナア、ナア、 ....
幻聴が聴こえる視界がゆがむ・・ガガ・・・剃髪されて気付くナンバー



数世紀後に発掘されてああ、これは何だと問われるミシン



にんにくは嫌いだってさ人とゆう文字を憎むと呼ぶような ....
そっと胸の内にあるものは
わたしの外だ、と
わたしはおもう

はるか
空の高さを
見上げることと
なんら変わりない



わたしはここだ、と言葉を放れば
わたしの手立て ....
私たちは
複雑で
ランダムな現象の絡まりのようにみえて
実は
いっぽんの管なのです

とめどなく押し寄せる水流を
茫然とひらいた口腔から飲みこみ
洗われるまま
わずかな幸せの摂取と
 ....
小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった

なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした

あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
 ....
あなたは 大きな氷をひとつ入れたグラスでお酒を飲むのがすきだったから
わたしも今日はまねしてみた
酔っ払ったら泣けるかなと思ったけれど
いつまでも静かだった
氷が割れてしまっただけだった

 ....
教科書に書かれた詩に
しぶきを浴びせられたような気がして
気持ちがよいなあと感じた
あれは 小学三年生の頃
理屈なんかない
パシャっと水しぶきがかかったようで
ひとりで なんだか笑ってた
 ....
こんちきしょうめ
どこいった

まさかおめぇはポリバケツにははいんねぇだろうよ


しかしあけてみる


おおきい やさしい

こんちきしょうめ
どこいった


まさ ....
乾いた空を見あげて泣いていると
(おとうさん
(あんまりやさしい気持ちになると
(涙がでたくなるんだよ
という

疲れたときは
ふうせんかずらの種をあげる
それから
ビールを買ってあ ....
紺染のシャツの胸元を大きくあけて
頬杖ついてみる
脱げば女に見えますともさ
胸元をこんなに大きく見せるだけでもね
たいして大きな胸じゃないけどね
世の中が男と女でできてるとしたら
私はきっ ....
紅茶がぬるくて砂糖が溶けない
ぬるいままで わたしたち

ふわり ふわり


あなたのポケットで密航したら
見ちゃいけないもの
見えちゃったのよ

ふわり ふわり




 ....
毛布になついた匂いをかぐと
やさしくおもえる十二月

ふゆという名のまぼろしが
ふたりのあいだに
許される



 つめたい風のひとひらは
 ぬくもりひらく
 手のための ....
今年も背中を見せる
あなたの上着の裾を つまんでみる
皆 走っているからね
この子とふたり 取り残されているみたいでね
寂しくってね

私の指の小さなダイヤモンドが
電飾と歌を歌っている ....
ふたり、
ってなんだろ。

あなたと撮った
ふたりの
写真を見ると

いつも
あなたは
おれの右腕に
ひしっ、と
左腕をからませ
笑っている。

「満面の笑み」
との形容 ....
剃髪に立ち会った日の陽の光 淡く結んだらせんのつづき



葉脈にミシンをかける神様は季節のすきまは縫い合わせない



にんにくで追い払うんだ君のこと季節外れの桜の匂い



 ....
またリストラしている会社の話題
先日した自分の会社の先もわからないけど
稼げる時は稼いでおこう
考えるより実行するしかない

真面目にやっているから
切られないものではない
けれど なら ....
わたしの母が病に倒れたとき、

もう、
何年も昔のことだけど
わたしの母が病に倒れたとき、

わたしの
不安や曇りや
行き場のない怒りを
おまえはどんな思いで聞いていただろう ....
廃校の探検隊だぼくたちは廊下がミシンと鳴るアンダンテ


イチゴにも砂糖をかけるアキちゃんが横目で見ているスターバックス


算数が誰より得意なユウくんは今日も釦を掛け違えている


 ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
放課後の教室で
きみは階段をつくっている
けしごむやペンを並べて
足りなくなると
ぼくのまで使って
ふでばこも教科書もかばんも机も
なんでも使って どんどんのぼる

きみが あんまり必 ....
真っ白な雪がつもった何もかも間違いなのにわたしは生きてる


縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて


にんにくを口うつしする秘めごとは口からださず噛み砕くだけ

 ....
澄みわたった
早朝の森に
狩人の目をした
男が一人

男は言葉で狩るのだが
甘い言葉で狩れるのは小物ばかり

純情な小鹿や
可愛そうなリス
ひきこもりの小鳥など

男は言葉で狩 ....
この船は
すばらしく安全だから
お金持ちの人も
貧乏な人も
みんな乗るといいよ

僕らが
永いことかかって造った船だけど
黒い人も
白い人も
乗るといいよ
でも、たくさん乗ると
 ....
なだらかな曲線を描いて
時間が蛇行している
本当は
霧状のものなのに

浮揚している
空虚な意識を投げ込んで

思考は楕円形のひもの上を回り続け
輝きを薄めていく



   ....
息をするのはむずかしい
顔のまわりにある空気をすすっと鼻の中に集めて
ぐっとおなかに力を入れて 一気に肺まで落とすのだ
わたしはあの 空気がすーんと体の中を走る感覚が怖い

道を正しく歩くの ....
新しい人が来たので
かじかんだ指を暖めていた子は
背中をまるめてそっと
席を立った

それは
あまりにも静かに行われたので
だれかが席を立ち
新しい人が座ったことに
だれも気づかなか ....
お嬢様望遠鏡でお喜び お父様!羊から鼻血が!



泣きながらミシンでつけた道筋に友達なんかは歩いてこない



塾、稽古、家庭教師にボランティア砂糖にたかる蟻は∞



乾く ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
六月- ふるる自由詩8*08-12-30
まいにち- あとり自由詩108-12-26
職業訓練- 砂木自由詩4*08-12-21
ウミネコ- ふるる自由詩608-12-20
【短歌祭参加作品】空気の底- 本木はじ ...短歌508-12-19
信じることが、太陽- 千波 一 ...自由詩5*08-12-18
いっぽんのくだ- 佐野権太自由詩7*08-12-18
いつか、約束の- 夏野雨自由詩48*08-12-16
お酒を飲む- とんぼ自由詩508-12-16
正気- 砂木自由詩3+*08-12-14
たずねびと- カチキ自由詩2*08-12-12
おとうさんの空- 佐野権太自由詩17*08-12-11
Don't_look_at_me_with_your_spe ...- 佐々宝砂自由詩308-12-11
ふわり- 自由詩7*08-12-10
予告篇- 千波 一 ...自由詩6*08-12-10
12月- たちばな ...自由詩21*08-12-9
ふたり- 草野大悟自由詩6*08-12-8
【短歌祭参加作品】らせんの向うの昨日- はな 短歌18*08-12-8
朝に- 砂木自由詩4*08-12-7
■千羽鶴- 千波 一 ...散文(批評 ...3*08-12-3
【短歌祭参加作品】_少年少女たちの自由奏- Rin.短歌19*08-12-2
選択肢- 佐野権太自由詩30*08-12-2
階段のむこう- とんぼ自由詩708-11-30
【短歌祭参加作品】All's_wrong_with_my_w ...- こもん短歌808-11-30
狩人- ふるる自由詩6*08-11-27
ボートピープル- 佐野権太自由詩8*08-11-27
その瞬間に- 乱太郎自由詩17*08-11-27
正しい道の歩き方- とんぼ自由詩308-11-26
新しい人- ふるる自由詩27*08-11-26
【短歌祭参加作品】ノーリーズン- ふるる短歌11*08-11-26

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