新しいばんそうこうを貼って
おもてに出たらば
白いクジラが通り過ぎて
桃も潰れていた
夏休み~
誰もいない家の中
パスタを袋の中で折って
折って折って
折って折って
普通に美味し ....
光の傷 埃の羽
蜘蛛の巣の雨 風を鳴らし
昼に沈み
夜に揺れる
つぎはぎの声
低空に満ち
矢継ぎ早の虹
径を濡らす
止まっていた渦が動き出し
老いを増 ....
ほんっとバカだったよな
羨ましいくらい自由で
でもなにかを抱えてて
時おり寂しい一面を覗かせてた
そういうところに弱かったんだ
遊んでいるようにみせて
誰より努力してて気づかせなくて
....
俺の息子は自閉症だ
ハンデキャップがある
それだけが理由なら
相模原のキの字の
標的にされたかも知れない
サガミハラとサカキバラ
片方は平気な顔して
今も生きているし
片方 ....
窓を閉じる音
主人の居ない蜘蛛の巣の夏
自ら内を選んだ羽
硝子のそばから離れない
骨の寺院
どこか低いところから来る雪
小さな本をめくる
風の夢の終わり
....
僕の成分はわがままが70%
君の成分は愛が70%
おっちょこちょいが20%
のこりの10%がきみへの愛しさなのか
うつくしく哀しくひとはいきてゆく
ときに無情に打算にいきてゆくが ....
双つの四角を重ねた星
水色はただ
悲しいばかり
すぐに到く
蜘蛛の星
風しか 触れるもののない
切りました また
つながりました
人は蒼を見 けだも ....
風の吹く丘に立ち
君の帰りを待つ
腰の抜けた生活は辞めて
君のがっしりしたお尻に縋り付いてゆこうとおもう
触ると怒られるが大好きなヒップだし
もう怒った顔が可愛い歳でもないが
それ ....
火の樹を鎮めようとして
霧の葉が燃えてゆく
夜の曇の表情が
波の上をすぎてゆく
光の会話のほとんどが散り
眠りのなかで育とうとする
小さな音が集まりかたまり
しゃ ....
妹が勝手にうちに押しかけてシーチキンの缶あけて帰った
オルガンのゼリーや朝焼けのゼリーをたべたいとこぼす夜の病室
太陽のみてないところで北風が上手にほおずりするハイウェイ
....
ジムで軽く汗を流した後でも
僕は特別な人にはならない
僕の専門はロックだが
知性に裏打ちされた感性で生きてゆきたいと
思っている
ジョーきみに言いたいんだ
書を捨てて街に出よう
....
私は父の後を歩いた
そして 目も当てられないぐらい通りは快晴で
何かこの店の名物らしく独特の味がした
今日 私は 父とどじょうを食べた
私は時間に間に合った
誰に会いに行く ....
戦いがはじまれば
君は何と戦うのだろう
ゴジラであれサイバー攻撃であれ
何と戦っているのかさえ知らされず
戦う日々が来るんだろうか
蜩が鳴いているから
この、
暑い夏を思うのかもしれ ....
朝に 山の頂上にいる山吉様に祈る
大きな杉の木 細かな葉の揺れ
ただ 裏山に向かい手をたたき
深呼吸を 幾度か繰り返す
すって はいて
大きく両手を動かし 空気を循環
鳥が羽ばたくよう ....
君のそろえた手のひらのくぼみに湖が
あるなら
ちょうど夜が明けて霧も晴れてきて
青い山々がすっかり見えるだろう
僕は湖畔に寝そべって
君に捧げる歌を作る
君がふっと息を吹きかけるだけで ....
立小便いつもスムース・クリミナル
気が付けば俺もゾンビで踊ってた
仁王立ち眩さゆえのサングラス
白と黒どっちなんだと詰め寄られ
....
優しい人に
もう優しくしてもらえないけど
もらった傘がすごく赤いから
ぼくはまだ歩いている
たとえばこの先に暗くて辛い事があるとして
ぼくはもう優しくしてもらったから
嘘をつかないこと ....
人数合わせで呼ばれたコンパだった
見計らうように薄着になる女の子たちの肌がまぶしかった
そのときだけのLINE交換
誰が注文したのか分からない烏賊のお刺身が手をつけられずに乾いていった
....
《xの証言》
至近距離で放つ放たれ
る言葉は殺傷能力が高
過ぎるので厳しく禁ず
るべきだと言ってみる
言ってみないとならな
いなんて定まる定めら
れた方法論は捨ててし
まえこれはな ....
あなたの小指に糸を巻きつけました
赤い色をした糸を
風にふるえて揺れている
その糸の先にわたしの小指
(ねえ きれいでしょう この世界は
心でしか見えないものがある)
ど ....
160624
禁止法
近視方
近司法
金糸宝
錦糸縫
菌糸法
筋刺法
斤四方
均師報
なかなか
漢字変換できないから
今年の住民税は ....
ハーネスを付けた老犬が
散歩している
ヨタヨタと…
仔犬の頃から
遊びあった犬
散歩中に私を見つけると
尻尾を回し飛びついてきたのだが
「マリリン」呼んでみる
近寄ってこない
....
青空に噴き上がる
虹色の水柱
空をゆくものから
落ちてくる何か
午後の曇の下
少しだけ歪んだ時間に
終わった後の祭りが映る
誰もいない径を
どこまでも揺れて ....
きのう
知ったの
恋愛は
条件付きの愛なんだって
どうもおかしいと思っていたの
どんなことでもゆるして
なにをしても見捨てないで
そう、
なんで母親みたいになっちゃうんだろうって
....
波打ち際のおまえの姿を
なんと形容すれば良いだろう
哀れな末路
閉じた夢
干からびた声
孤独の極み
寄せる波に素足を任せると
わが身の所在なさが
あらわれてゆく
....
寒さのさかり
アオムギが枯れ果てて
地面の床がぎゅっという
月の後ろの黒い影
影と影とを足して濾す
獣が足並みを揃え
頭をひくく
さらにひくく
ぎゅっ
ううう手を縛り ....
白い波に足をひたして
海に走り込もうとするこどもをつかまえる
波に洗われる砂のうえ
何かの記念の石碑みたいに
ぽつんと残される丸い石
背の立たない輝く水に浮かび
ようやく息を継ぎな ....
まどろむたびに言葉は減り
空をゆくものは増えてゆく
雨涸らす雨
雨散らす雨
こがねいろの輪の上を飛び
冬空にひとり立つものが
野を分ける径を見つめている
踏みつけ ....
私は最近誰にも会わなくなった
ここからどこに行けばいいのかを思い浮かべる
疲れた 街の片隅で そして
私は 考えている 行くべき場所を
街角には もう 見渡せば
そこで あじさいが ....
最近暑さが増してきて
日差しに負けそうになる日もあるけれど
大きな壁にぶつかって
めげそうになる日もあるけれど
夏が近づいて夏バテになりかけて
食べることが十分にできない日もある ....
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