川口の方へ
バスではこばれていると
ひかりに透かして
平熱の町が浮かんだ
病院前駅では
うかがい知れないおもいに黙るひとたちが乗り
次の駅で降りるボタンを
別のひとがつよく押す
一様に ....
本を読むとき
書き手と読み手の間に
秘密同盟が成立する
これが好きだ
紙の本ならでは

スマホでは
秘密同盟は
保証されない
感じる
ダダ洩れているのを

でも本読まない
三 ....
帰り道のスーパーの駐輪場

彼だったかもしれないそれを

彼女であったかもしれないそれを

無遠慮に踏みつける

サクッサクッザクッ

白く盛り上がったふわふわが

黒く固くぺ ....
ずっとむかしの
波しぶきの化石を並べて
もう聞こえない声の数々は
糸を曳くように飛び交う

白く露出した骨は
もう痛みを感じないから
少しずつ折り取っていく
日記みたいな作業

遠 ....
シャボン玉を吹いた
あの日の希望のように
奇跡みたいな虹色
刹那の喜び
弾けて跡形なく消えた

落胆から眺める最高
再び手にするストロー

シャボン玉が飛んだ
沢山連なって
虹色 ....
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。鬼。。は。外。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。福。。は。内。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。 ....
 三輪車コロコロ転がして
 ゆるやかな坂を下る道、
 わづかに小石遊ばせて入る
 梅林

 手の届かない
 白くかすんだ花
 ちらつき始めた小雪が
 桃色のカーディガンに降り
 いつ ....
朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました

夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
 天気はさほど悪くなく、三日に一度の山スキーが可能な日ではあったが、前回の山行で古傷であった膝の痛みが発症し、さしあたり体を痛める遊びは慎むべきなのではないかと山スキーはやらない日とした。
 ここ一 ....
冬の窓辺に立つ

枯木立の間から
キラキラ笑いながら
転がり出てくる子供達

寒そうな雲間を
名前も知らない鳥が
矢印になって渡っていく

冬の窓辺に立つ

だぶだぶの
 ....
どこまでも今朝冬空に君の名を  一度とりとめもなく書き込んでみようと思った。散文詩と言えるものなのか独白詩と言えるものなのか、掴み所のない読み物として、もちろんあとで推敲することもなく、かといって顕かな誤字が有れば手直しもする .... こおりが雨になるときに
聞こえてくるアルゴリズムなのでしょう
緑が散りばめられた声のなかで
抱きしめられた宝石だ


小さな声で鳥をよんでる
それはわたしにはわからない希望
顔をくしゃ ....
{引用=
夜の終わり、ねむり、やがて抱き合って半透明になりながら夜空へと浮遊してゆく存在たち、存在たち、灰色の雲の膜を張るように、あの輝く満月に一つになりながら覆いかぶさってゆく、覆いかぶさってゆく ....
 大岡 信先生のもっとも印象的な思い出は、ぼくの目をまっすぐにお見つめになられたその大きなお瞳です。その先生とはじめてお目にかかったときに、つぎのような言葉のやりとりがありました。先生が、「きみが .... 曇天の上側には太陽があることなんて信じられない。私は朝五時から午後一時までの勤務を終え、こうしてぼんやりと外の曇天を眺めている。曇天には重量があると思っていて、このやるせなさと、なんとはなしの失意感は .... 炎散らして怒るあなたと
白い凪のように密やかなあなた
どちらが本当のあなたなのか

どっちもというのは
もっともらしいけれど
やっぱり
こうして二人が今でも
一緒にいるからには
松林 ....
キッチンカーの日替わり丼
いつも行列ができている
社内では手作り弁当持参が多数
外食や買い出しは少数
少数派の僕はキッチンカーの列に並ぶ
順番が来るまで
まるで今までそこになかったかのよう ....
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める

繰り返す

毎 ....
浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く

冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ

目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった ....
気づくとたいてい
じゃがいものくぼみから芽が出ている
ほっとくとそれらは
すくすく伸びて
じゃがいもをだめにしてしまう

わたしの毛穴からも芽が出て だけど
それは空なんかは目指さない
 ....
寒い日は プリンたべたい
寒い 寒い プリン プリン
プリンは からだがあったまる
風邪も なおります
(個人差 あります) 

プリンは プリン体がたまりますか
どうだったでしょうか
 ....
ねえ、おかあさん
どれがいい?
大人になったら買ってあげるね
これ、ダイヤじゃん
ガラスみたいでつまらないよ
こっちの赤とか緑のとかがいいよ
この紫の綺麗だな
高いんだろうな
 ....
 冬日さす
 湖面を西風渡り行き
 岸の石垣でひとり聞き入る
 しづかな波の音

 水鳥が、あちらこちらで
 織部色の小々波についと潜り
 また現れて陽を浴びつつ
 光っている
 冠 ....
書けないのなら
書く必要がない

心の縁から
投げ込んだテーマが
もったり沈んでいくのを
焦げたトーストを齧りながら
眺めていた

書けていないのなら
書く意味がない

心 ....
人生を捻じ曲げる、
まっすぐに終わりへとむかう
ひどく短絡的な直線を
乱暴にぐいっ、と曲げる

きっと皆は、この僕が
まっすぐ進むと思っていただろうな
でも突然、進路を捻じ曲げたから
 ....
口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ

よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
君が去って行った方角から
雪の匂いがする
さようならと引き換えに
雪雲を連れて来る
笑い合った日の空気は
すっかり消えてしまった
どんなに懐かしんでも
現実に戻ることはない
儚い夢のよ ....
かわいた月は夕間暮れ
水気をとりもどす
井戸底に 灯る骨
白く鳴り
つめたく響く 唇は
もう血肉を夢見ない

かつては跳ねる想い
着物を乱し帯を解き
胚芽から
鋸状の風が渦を巻いて ....
寒い季節になると
いないはずのあなたを
つい探してしまう

枯木立の向こう
ベンチの連なり
落葉を踏む音

いないはずのあなたは
寒い季節に紛れて
すぐにわたしを探し当ててしま ....
唐草フウさんのおすすめリスト(3765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
土曜日- 形代 律自由詩625-2-8
秘密同盟- りゅうさ ...自由詩12*25-2-7
消雪- 詩乃自由詩725-2-6
骨音- あまね自由詩1525-2-6
シャボン玉- 自由詩725-2-3
節分。- 自由詩5*25-2-2
不香の花- リリー自由詩15+*25-2-2
ミトン- そらの珊 ...自由詩19+*25-2-2
なごり雪のような雪が舞う真冬のとある日曜日- 山人散文(批評 ...6*25-2-1
冬の窓辺- 夏井椋也自由詩11*25-1-31
_- 落とし子俳句2*25-1-30
わたしに語りかける夢の話し- 洗貝新自由詩13*25-1-30
ひかり- kawa自由詩625-1-27
海月- 本田憲嵩自由詩1425-1-26
まっさらな直線、「凧の思想」_──大岡_信のこの一篇- 田中宏輔自由詩12*25-1-26
曇天の重量- 山人自由詩16*25-1-24
あなたに- Giovanni自由詩7*25-1-23
木曜日の丼- 自由詩10*25-1-23
水曜日の手紙- 自由詩925-1-22
はなうた- そらの珊 ...自由詩14*25-1-20
ソラニン- そらの珊 ...自由詩13*25-1-16
プリン- kawa自由詩5*25-1-16
トロイメライ- たもつ自由詩325-1-15
冬景色- リリー自由詩8*25-1-14
勝手に咲いてしまう花- 夏井椋也自由詩8*25-1-14
- atsuchan69自由詩24*25-1-14
きいろい満月- よるもと自由詩925-1-14
雪の匂い- 自由詩10*25-1-13
月酔歌- ただのみ ...自由詩6*25-1-12
不在- 夏井椋也自由詩14*25-1-10

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