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今日死んだ太陽の
お仕着せな光を反転させて
月が夜を奪う偽物の夜
太陽を復活させる呪文
水晶を微電流で虐めて
僕たちも一緒に
ふるえる

  言葉が聞きたかった
  なのに
  誰 ....
泣いたよ
思い出したら
あっさり出てきたよ
あの時は
全然泣けなかったのに
そしたら一緒に
あの歌も思い出して
思わず歌って
歌詞わかんなくて
結局ラララ
梅雨の晴れ間を狙って
そっけなく届いた封筒が愛しい

きみが指を強く押し付けたはずの
テープをもどかしく剥がす、剥がす
剥がすと

草色の便箋に並んだ文字が
少し潤んだ懐かしい声に変わ ....
の丘に
咲いたダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの蹄鉄の
隠された場所の

の丘に
びっしりと生えそろう数億のダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの
暴かれた場所の

の丘
 ....
月の燃した小雪が
小さな風に産まれて

寝ている黒い土の上の枯れ枝に
微笑んで 触れて行く

土は 春を育むから
そのままでは いられないけれど

幾千億の時間の 今だけ

枯れ ....
青みがかった林檎の衰退を
思い描こう
猫の目で



白いテーブルクロスの端の
黄ばみから生まれた
獣性
屠り



塀のレンガの数だけ
 ....
あさがくる。
わたしはかがんだ姿勢で、静かに息をのむ。

空からおとされた、その夢から覚めきらず、
湖の底から、
裂けた形をした空を見上げる。
藻にからまり、
わたしは力なく、湖面をあお ....
加瀬さんの実家にイチゴ狩りに行った
シーズンが過ぎると職場の同僚とその家族を呼び
完熟して出荷できなくなったイチゴを取らせてくれるのだ
妻も娘も毎年その行事を楽しみにしている
昨年も一 ....
夕暮れの湖に
浮かんでいるもの
あれは
たしかに
ぼくの心だ

あの日から
消えてしまった
道連れを探す
寂しいぼくの心だ

青空の片隅で
膝を抱えてうずくまっているもの
あ ....
好きだと言った僕に
君が恥ずかしそうにうなずいた
門限を気にしながらのはじめてのデート
なかなか さよならと言えやしなかった
沈む夕日があい色の空を薔薇色に変え
見つめる君の頬も染まっていっ ....
散り散りと 舞い降りたのは
白い蝶々

風の中に 突っ立っている
加減のわからない 眼に

身ひとつで 超える
天辺から 乞うてくる

切れたものは また生まれて
避けたものは つ ....
夜道を一人歩いていた 
道の先に立つ街灯が 
{ルビ辺=あた}りをほの白く照らしていた 

街灯の細い柱に{ルビ凭=もた}れると
地面に伸びる
薄ら{ルビ哂=わら}いを浮かべた 
私の影 ....
矢車草が咲いた
どこに行くのか
よく判らない
この道の辺に咲いた

青い小さな草は
私の歩みにしたがって
くるくると
風を孕んで
ゆらゆらとゆれる

お前の白い太腿は
この
 ....
にわか雨は窓ガラスを叩く激しさで
海辺の汐臭さをわたしの部屋まで連れて来た
波音のひたひた寄せるテーブルで
いつか拾った貝殻の擦れる音色がする
ハンガーにかけたわたしの白いブラウス
温もりの ....
今夜 私には 
逢いにゆく人がいない 

孤独な夜の散歩者は
アスファルトに響く雨唄と 
ビニール傘に滴る雨垂れの 
二重奏に身を浸しながら 
果て無い雨の夜道を{ルビ彷徨=さまよ}う  ....
ぼくは詩を書きたい

自然がもたらす恵は
人にとって心の糧

今日もまた

朝の散歩をしていると
夏に出会いました

川に沿って続く草花の帯

その中で風が遊びまわる
草を生 ....
衝動買いしたあたらしい
さくら色のミュールは
今日もぽつねんとお留守番
靴箱で雨音を聞いている

いつものズックを取り出して
水たまりもひとっとび
バスぎりぎりまで朝寝坊

 ....
朝の空気の
光に濡れた
清々しい香気に、
私の五感はしとしとと沈み{ルビ水面=みなも}をみあげる重く熟した金属の愁い。

空間をよぎる
不透明な視線は、
無知な陽炎となってさえずり虚空を ....
岬の先の夕暮れ
小さな星を示して
十光年離れているから
あれは十年前の光だ
と、言う君は
教科書のようだ

でも今見えている星は
そのまま今
の、{ルビ一番星=シリウス}

足摺 ....
私の中で水銀が蒸発していくようだ
体温で沸騰して犯されていく肺だ

今日も湿原は私以外のものでできている
鷺の仲間が冷たい水面で啼くのも
空を刺す枯れ草が雲に巻かれるのも
ふいに思い出すキ ....
わたしのカラダ。
植物のツタのようにほそくねじれて、
せかいの天蓋にむけて、
のびていきます。

くるぶしまでのひたる水。
は さざなみのように、
わたしをすくめ。

日のひかりいっ ....
お前の名前は何と言ったらう?

この期に及んで馬鹿な俺は
来世でお前に逢へるだらうかと
やくたいも無いことばかり気にしてゐる

ああ美しかったお前

お前ほど
深く愛した女は
つひ ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
僕は、女が欲しい
女のかたちではなく、女というものだ
できれば女のかたちに入っていると
うれしいが
それが別のかたちでもかまわない

君がもしも男だとしたら
僕は女というものになりた ....
まだ暗き
湖のほとりに
銀の鈴ひとつ

小さく小さい音
カップに注ぐハーブティー
白樺林にミント香る

チッチッ、チッチッ、チィ、と何の鳥かな

ほのほのと霧のかかる
湖のほとり ....
耐震強度を偽装した家で
地震計を作っている
冗談のような本当の話をしたら
誰も本当のこととは
思ってくれない
何回言っても信じてくれないから
やっぱりあれは冗談だよと
頭をかいたら
み ....
泥水のような灰色の空が、
切り立つ垂直の地平を蔽い、点から線へ変貌する驟雨は、
藍色の抽象画の顔を育てている。
列車の窓に映る凡庸な景色は、引き摺るように、
後ろ向きに、失われた過去を走ってゆ ....
みてよ みてよ
わたしのこと
って ものほしげな
おはなにも ちゃんと
みずを やってますか
ぼくは詩を書きたい

歌は灯火 詩は心
自然に生あり 人に命あり

今日もまた

朝の散歩をしていると
あじさいに出会いました

今にも雨が降りそうな
暗い空の中
輝くものは鈍 ....
午後の熱に散乱する
私の欠片を
拾い集めているひとがいる

ポケットのなかの綿くずのような
灰色の球が
ふよふよと窓から入ってくる

これが夏だったろうか
こんなのが夏だったのだろう ....
落合朱美さんの自由詩おすすめリスト(2390)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
矢文、我に放て- たりぽん ...自由詩12*06-5-29
ラララ- 茜幸美自由詩2*06-5-29
トパーズと六月- 銀猫自由詩12*06-5-29
の丘- ふるる自由詩33+*06-5-29
小さな土の唄- 砂木自由詩10*06-5-29
林檎の衰退- カンチェ ...自由詩506-5-28
朝がくる- 光冨郁也自由詩15*06-5-28
僕たちは声を押し殺して手をつなぐ- たもつ自由詩14*06-5-28
ひとり- 草野大悟自由詩9*06-5-28
*僕たちは声を殺して手をつなぐ*- かおる自由詩10*06-5-28
含まれている- 砂木自由詩7*06-5-28
街灯_- 服部 剛自由詩11*06-5-28
矢車草が咲いた- 黒田康之自由詩606-5-27
E_minor_7th(きざし)- 恋月 ぴ ...自由詩45*06-5-27
夜の散歩者_〜_反射鏡を探して_〜- 服部 剛自由詩24*06-5-26
ぽえむ君−夏風−- ぽえむ君自由詩9*06-5-26
*あたらしい武器*- かおる自由詩10*06-5-26
透過- こしごえ自由詩19*06-5-26
星よ、ほしよ- たりぽん ...自由詩1306-5-25
おまえらでできている!- たりぽん ...自由詩8*06-5-25
色彩のカラダ- 光冨郁也自由詩706-5-24
イマハノキハ- 三州生桑自由詩206-5-24
Blue_Note(斜光線)- 恋月 ぴ ...自由詩27*06-5-23
きみのかたち、ぼくのかたち- たりぽん ...自由詩14*06-5-23
白樺林- ふるる自由詩8*06-5-22
ニュースの時間- あおば自由詩7*06-5-22
訃報のみずうみ- 前田ふむ ...自由詩9+*06-5-22
そろもん(ガーデニングの話)- みつべえ自由詩306-5-22
ぽえむ君−花玉−- ぽえむ君自由詩10*06-5-22
朱夏の鳥- 佐々宝砂自由詩406-5-22

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