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日曜日に夕日があたるので
さらに 奥まで入り込みますと
サヴォイの 看板が
悟ったように私は
このままの 状態で
さらに 奥へと進みました
壮健な 壮健な ....
もう夢の中みたい
だけど夢じゃない
良い夢じゃないよ
悪夢だよ
あなたのこと思い出すと
黒いドロドロしたものが体中の穴から
じわじわと滲出して来る
それなのに
悪夢の中では
....
雨に煙る山頂の駐車場には誰もいないから
誰にも見られないでいちゃつくことができるけど
そういうのも
もう飽きちゃったね
恋は続かないからいいんだよ
切ないと思えるうちが花
そうは言 ....
針はやがて
真っ直ぐに
体に 落ちて
朝は はじまるんだろう
道に ふさわしい風が
崩れた後を 戸締りする
大切なものは 隠され
破けないものは 消した
時刻は
....
風と草がつくる螺旋と
屋根の上の鴉をひたし
雨は雨の光を撒いて
ひとつふたつと陸を離れる
水が水に与える冠
ひととき またひとときと
川のかたちの既視となる午後
小さ ....
可憐な花の狂い咲き
醜いですか?
愛しいでしょう
あの恋慕の試練から
身を守る術を
無垢な胸は、知る由もなく
狂った瞳は
もう彼の人しか映さず
狂った唇は
....
自分の背中を
自分で押すっていうのは
かなり難しいことなんだけど
人間だけが
その方法を知っているんだ
自分しか愛せないその人は
満足そうに笑いながら
いつも眉間に皺があった
固く閉ざした
プライドの扉の中の
鋭利な孤独で
冷え切った掌で
きっとワタシは
壊されていたかもしれない
....
空色のアキカンを蹴り上げたら
何処までも飛んでいったのか
二色の虹の向こう側へと
消えていったようだ
キンモクセイの香り
すっと吸い込んで地面を蹴ったら
僕の靴も空色になって
二色の ....
いつか聞いたはずの歌声
有刺鉄線が横切る飛行機雲
陽だまりの滑走路
髪を掻き乱す風の音色
思い出せないあの日
覚えてさえいない夕暮れ
微かに漂う暖かい幻
沈みゆく朱の行方
地平 ....
今なお
明日
生きる
いいわけを
模索
して
目を
閉じる
静かな雨が
かさついた街を
音も無く濡らしていて
それを見つめる
かさついた瞳も濡れていって
静かな雨の
音の無い雨音を
傘の花が
走り去る車輪が
拾って行って
それが ....
寂しいとか
助けてとか
そんな弱音を
声に出しても
今夜はきっと大丈夫
騒がしい雨たちが
すべてを
掻き消してくれるから
だから
言ってはいけない言葉さえ
そっと
つぶや ....
ていねいな言葉をかさねて
だれがぼくの心を知るだろう
ひからびたぼくの腕の中で
目を覚ました人が
夢を見るのはもういやだ
と言いました
さめたぼく ....
もう札幌は初夏を迎えました
裏庭では ライラックが花を咲かせました
夜になって外に出てみますと
夏のにおいがするようになりました
でもたまに 肌寒くなったりもします
少し ....
片付けた くつ箱の
外に 放り出された
ビルの舗道
駅の時計
ごふん
先を 急いでいます
あらいばは こんでいて
海辺は 遠くて
あっちへ 行こう
埋められた ....
それは不思議な行列でした
新月の夜でしたのに
ぼんやりと照っていたのです
そこかしこからケタケタと笑い声が聞こえましたのに
誰も笑っていないのです
一行は静々と厳かに歩みます
この世の者で ....
眠りの中心にたたずむ
黒いしずかな球
その球を無垢な白い身体で抱きしめて
いつまでも眠っているのは誰だろう
あなたの白いスカートが
ひととき夏色に見えたのは
うすぐもりの雲の切れ間から
気まぐれに顔を出した
あの眩しい日差しのせいではなく
あれはそう
道をさえぎるようにもたれかかる紫陽花に
語 ....
要するに
たどりつけないということだ
だけどそこにあるでしょう?
そんなふうに
要するに
好きなんだということです
無限に
割り切れないのです
だけど
そこにあるのです
....
中途半端な俺らは
生まれて来た事にすら戸惑い
生きて行く事にすら不安を覚えて
おどおどと澄んだ空を見つめる。
そう、それはまるで{ルビHippogriff=モンスター} のように
、夜
酔ってばかりの
未解決の心身に、任意の心身
合わせることで隠し合うことを
少し疑いつつも仮に幸福と決めたら幸福と言い幸福と呼び
初めて見上げる天井を見上げ、私
知ってる? ....
アヤメつらつら うた歌い
アゲハがいちわ陽に透けて
あすを夢みて歩くのだ
きょうをふみしめ丸を描く
きのうはどこへいったやら
「あなたの愛は、枯れはせず
いじわるな 雨
知らずに傘を 忘れて
舗道を 行く
少し 寒いのも
寄り添う 薄い 雲に
心 写して
宿る 屋根
捜しながらも
走らない
身体の熱が
冷たい粒の ....
{引用=またひとつ、なさけない歌}
#1
夜は水のように滑らかで
闇は塩のように喉にひっかかっている
残る思い
その中で 何故と問う暇もなく 男は死んだ
海の そのくるった観念の中 ....
ふでばこを開けると
アフリカの草原が広がっていて
夕日に向かって一人
お相撲さんが
四股をふんでいる
何故あの日
僕はふたを閉じてしまったのか
守るべきものなんて
まだほんの少しだ ....
月曜の夜はあまりにも長く
すぐにやってくる
その、ためいきの理由は
忘れた
ということにしておいて下さい
きづかないうちに染み付いた
ものですから
ちょうどあの夜
降っ ....
夕暮れに出会ったあなたと
お酒を飲んで
煙草を吸って
ホテルに行って
セックスして
テレビを見て
お水を飲んで
別れた
通りをふらふら歩いていたら
太鼓の音がぼんぼんぼんと
聞 ....
深呼吸の意味を教えて下さい
と、遥か空に問うのです。
朝鳥が木々を揺らして
飛び立つ足元から 追いかけてくる
化学物質を溶かし空 空間を
切り裂き 切り裂き飛んで行く
....
闇に近い木々の群れ
線路を叩く車輪の甲高い音
幼い日に出会った少年の俯き
裏から見たエイのような雲の顔
それを包む灰になりかけの蒼の空
大きく両手を振りながら坂道を下る僕
みんなどこか ....
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