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海と繋がっている

照り照りとした
小さなオパールをつまんだとき
海水の温度のようだった

人いきれにむせる空気の中で
そう感じたのは
単なる錯覚ではなく
この生命の何処かで
潮の ....
いつだって夏は長かった
測量を終えたばかりのヘルメット姿が
今年もだ、とかそんなことを言っていた
確認したがるのは何故だろう
何日と、何時間何分何秒
それを知ったところで
今日も君は
左 ....
ぷかぷか波間で浮いているのが
一流のサーファーだと思っていた
金づちのわたしにとっては
それでも素敵すぎて
おなじようにぷかぷか浮いている
ボードの数を数えたりして
どれがあのひとなのか
 ....
射抜くように見つめる眼差しから
視線をそらせなかった

なんていう潔さだろう
たぶん私は
魅きこまれていったんだ

だって
こんなにも痛い
言葉を乗せた花びらの
来る上空から
甘い香りが立ち込めて
手の平は夢遊にひらめき
高く 高く 開くよ


ワタクシの生きた
気の上で回れ 花吹雪


ら行は霞んだ空を瑠璃色に ....
石垣に肩を預けて戯れは
我が身を石に初夏の景色に


それは‥

季節で言えば
今頃の
濃さを増す
木々の緑も鮮やかに

天気で言えば
曇天とも
雨天とも
言えるような
 ....
深夜の地下道 
両脇に並ぶ店のシャッターは全て閉まっていた 

シャッターに描かれた
シルクハットの紳士は大きい瞳でおどけていた 

胸からはみ出しそうな秘密を隠して 
彼は独り歩いた
 ....
いろんなことがあったね
君が二度と目覚めなくなるまでに
最初に聴いたのは「十七歳の地図」だった
レコードに針を落としたとき
魂の叫びが僕を打ちのめした
鳥肌が立って背筋がゾクゾクし ....
靴底が 素足を
さらさらと さらう

通行道路が
分離して 霞む

代わりのいない
名を呼ぶ声 

引っ掻いただけでも
抵抗と 呼ぶのならば

青に射す 一赤の線
木漏れ日の ....
夜のデパートの屋上に
つぶれた胎児
滑り台を
のろのろと
転がっていく
乳房にたどり着けなかった
液状のような未来像が
後から流れ落ちてきて
ライトアップのまばゆい光に ....
私は無人の都市を歩いていた 
 
見上げた無数の窓の一つから 
青い小鳥が堕ちて来た 

{ルビ掌=てのひら}で受け止めた
{ルビ痙攣=けいれん}する小鳥の青い羽は 
灰色へと変色し 
 ....
自分と向かいあいすぎて
時折その界面をとおりぬけて
向こう側の自分と
いれかわってしまうのだ
命と言うたった一枚の切符を
御旗に掲げて一生懸命生きている
それが当たり前

死という地雷が
どこに埋められているかは
神のみぞ知るところでしょう

すると今だって
戦国時代と言 ....
今朝についてを知りたかった
例えば諦めるというまじない
人が、幕を引いていく
そこに眠る、その前に


知らない道を歩いた日のこと
自分の名前さえただの文字に見える
覚えて欲しいことは ....
いつか遠い日に出会う音
誰かの死んだ鍵の
大理石に落ちる音
すでに決せられた、今

・・・を巡りあいと呼ぶのなら
遠すぎて忘れてしまうほど
遠い日の約束を、

   型録に載ってる幸 ....
ぼくは詩を書きたい

詩の技法は言葉の芸術
心に流し
広げる巧みの技

今日もまた

朝の散歩をしていると
詩の教科書に出会いました

その詩には
言葉に余韻を残す体言止め
 ....
透明金魚カランとなった。

指でつつくとカランとなった。

夏のおわりか、秋の始めか。

セミの抜け殻、稲穂のもみ殻。

透明金魚カランとなった。

また来年ねとカランと ....
かたちのないものを愛と呼ぶなら
たとえば
お金

お金にだって形がない
あるのはただ
約束

あなたが
黄色い財布から
愛情紙幣を取り出した
今日は
ありがとう
ボクの気持ち ....
掴んだ 砂 を 投げた 空 の 高さは
私の 背丈も なかった
傾いて
その周囲に小さな
豊穣を張り巡らせながら
季節の同調を軽んじてゆく
絵の中の成果
熟れすぎたくだもの
(あるいは くだくもの)
裂かれるために実る
歯のいのちの前でおびえるもの ....
お人形と
お気に入りの
絵本を
雲間で
読み終り

障子に透ける
西日の淡く
映るところへ
夢想の焦点残照と
お散歩?
お部屋をくるぐる旋回
お話をお人形のお早うへ

あな ....
否定するフラット
完璧な夜など無い
証明するための嘘もない
孤独と吼える路地裏にしても
足跡は君から四方へと走り続け
その手の指輪は誰との証明を残すだろう
完璧な夜など無い
一縷の隙も無 ....
ぼくは詩を書きたい

熱意に必要なものは
冷めた頭脳である

今日もまた

朝の散歩をしていると
経済学者に出会いました

彼はいつも悩む
 なぜこの場所は道なのか

 どう ....
初めて乗った回転木馬
ぱかぱか蹄の音がして
先導の
バイクの背中
追いかける

走る背中に足音が
ピタピタ吸い付き
ゆっくりと
追いついて
這い上がるその先に
丸い頭が乗っかって ....
薄い眠りの表層に
愛しい物語が広がる
つかみどころのないストーリーを
諦めたくなくて
覚めてしまいそうになる自分を
何度も呼び戻す
せつない私

恋のようでもあり
思い出のようでもあ ....
上空高く飛行機は飛ぶ
二人はその下深くで手を繋ぐ
初夏の匂いがブラウスを抜けると君は言う

子供達は公園の小さな川で身体をつける
アスファルトの様な焦がれた熱を冷ます
僕らは日陰でその{ル ....
名前を
つけてほしいな
この
類稀なる感情に

昔は知っていたはず
なのに
どこかに落として
失くしたから

だから
あたらしい名前ひとつ
あなたが
つけてください

絶 ....
砂浜で小さな砂山が削られている
誰かの作った小さなでっぱりだ
波は届いたり
届かなかったり
白かったり黒かったりしながら
砂を暗い海に流そうとする
流れていく流れていく
泡のような名残に ....
ぼくは詩を書きたい

人はそれぞれの美しさをもって
花を咲かせる

今日もまた

朝の散歩をしていると
花々に出会いました

夏の強い朝陽に照らされ
太陽に向かって
花びらを大 ....
この子 大きや


まろき頬を
背なにのせて
まどろむ 吾が子


金魚の べべ着て
へご帯
締めて



から ん  ころ ん

赤い つまさき
鼻緒で
すれて
 ....
落合朱美さんの自由詩おすすめリスト(2390)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海とつながっている- 銀猫自由詩19*06-6-6
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ぽえむ君−花宴−- ぽえむ君自由詩4*06-5-30
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