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彼は
街角の信号機に吊るされている
頸に
太い縄を巻きつけられて
どんな罪なのか
どんな過ちなのか
それを知る者は誰もなく
彼は吊られながらも 笑っている
それはひとつの風景
この世 ....
遠い、遠い、記憶の中
不安で、不安で、しかたなかった

つないでいた手を
ほどかれたとき
まるで自分の一部を失ったかのように
泣きじゃくった
子供の頃



デパートのおもちゃ売 ....
その名残はもう届かない位置で
懸命に手を振りながら明日に挟まれていく
折り重なり、押し寄せる毎日の隙間
風化する
足跡はもうどこにも残っていないから
辿ることも
手を伸ばすこと、も

 ....
かなしみたちがあつまって
ぼくのまわりをぐるぐるまわる


ぼくはなるべくとおくをみて
だけどこきゅうがあさくなる



よろこびたちがあつまって
ぼくのたましいをふくらませる
 ....
沈みかけた夕日に
灰色のカーテンを浸せば
世界は爆発する


 *


うつくしい言葉を残すのはやめろ

あれは悲しみで あれは俺じゃない
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
夕暮れに
ひめりんごの花弁が
雪のように散ってゆき
落ちた先は
あの子の眠る
寒い土の上でした


最期の言葉も
交わさぬまま
突然
冬空へと消えた
一つきりの ....
僕らの旅は午後の教室から始まる
机の上ではまだら模様の教科書が青い空を目指し
ゆっくりと羽化している
君の強固な筆入れは中身がすべて行方知らずの風紋
象が踏んでも壊れないけど
涙の一 ....
白鳥は
白くて
大きくて
きれいだから
エサをもらったり
写真を撮られたり
優しくされるけど
よく見ると
まぬけな顔をしてる

皇帝ペンギンみたいな
お父さんが
欲しいなあ
 ....
どうにも身動きが取れなくなる私の
胸の上のあたりで、座っている息苦しさは
行進の仕方を忘れて
隊列に戻れなくなっている
らしい

それは確かにそこに存在しているので



手を頭の ....
雲海に 
戻れそうな
根雪 

きちりと 
した重み

いくつも ふまれて
ていたく かじかんだ

積もりはじめたばかりの頃の
やわらかなにごりは
くろく

かたどっている ....
僕のことを知らない

あなたはきまって
この公園で昼食をとる
いつからか
それは僕の習慣にもなってしまい
僕のことを知らないあなたと
会話をすることもなく
この公園で昼食をとる

 ....
海の底の火のような
風を花を歩むとき
わたしの横をすぎるひとが
空を指しては歌いはじめる


異なる時間が沈む草地に
生まれておいで 生まれておいでと
解けのこる雪 ....
地面に
落ちるまでの間
ずっと、
俺が
抱きしめてやる
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃

診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った

遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる

半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって

後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って

さみしさの ....
夜、下町の小さなアパートで
卓上電灯の明かりを頼りに母と子は
おもちゃのロボットにシールを貼る
内職をする

一つ貼り終わるたび、子は
十銭、二十銭と数えながら
一円になるたびに正の字を ....
消えていく記憶の
映像はやがて
色あせた
一枚の写真になって
避けられない風に
彩りをながしてしまうの


くるくると
回る
地球儀の おと


重ねた手のひらの微熱 ....
水の中に
水の流れは
ある

散らかった 地上の
裸足の 指先

踏み入れた途端に
邪魔にしかならない
底に つかずに
囚われる しかなくても

ついてゆくよ
ついておい ....
らんらんらん と いうほどではなく
ふんふんふん と いうくらいの
ちいさな
ちいさな
おうえんかが
こころのなかで なってます
たぶん
かあさんの こもりうたのこえで
僕らがあの不確かな情景をそれと呼んでいた頃には
まだ君は躓かない足と目線で
確認済みの経路を泳いでいた
風をよけるような手付きで


あの足跡から
十五番目の通路の奥で
黄色い花が咲い ....
どんなに悲しいことがあっても
僕は生きてゆけそうです

昨日まで降り続いた雨は止み
久しぶりの陽射しをうけた草花が
深呼吸をするみたいに
みな空を仰いでいました

光と水と二酸化炭素か ....
まくらヤミのなかで おもったよ

ぼくがミツメルさきに かがやく ヒカリ

めをコラシテよくよくミていたら

きみがいたんだ

きみはめをつぶったまま テサグリして


 ....
風景が通り過ぎて
自転車や
木の葉を揺らす風
水しぶき
金魚の尾
空に浮かぶ無数の帯
風は川底とおんなじに
空を冷たくして
夕焼けはかがり火とおんなじに
そちらを向く顔を照らし

 ....
見晴らしのいい場所で
みているのは 髪の先

段々と 手につかなくなる
魔法ではない 肩に
誰も いない 不思議

時期に 寒くなって
いまに 暗くなって
ねえ みつからなく ....
雨が降っているので
マグカップを左手に持って
泳ぐように家を出た

なにしろ左手は
マグカップを持っているのだから
なかなか上手く泳げない
気を抜くと溺れそうだ

駅に着いても安心し ....
あのひとが好きで
好きで
もう死んでしまいたい

こんな感情は
刹那的で
明日の朝、目が覚めたらきっと
忘れている

桜に似ている

降る花びらの中を今日、歩いた
小さく舞う白 ....
紺色の制服を着て
学校帰り
電車の中で何かが抜け落ちてゆく
 
降りるはずの駅をやり過ごして
いつもかよった
県境を流れる江戸川の河原

ただ
空が広くて
ただ
風は流れて草の匂 ....
1.

かみさまは、どこですか。



2.

かみさまは、どこですか。

道すがらたずねると
あっち、と指をさした人がいたので
ひたすら あっち、に向かって歩いた
歩いて歩 ....
散歩する
ひとりで
世界に抗うための 肝試し
夜の墓地
君の他には誰もいない場所
君は闇の静かな渓流の中に
ひとつの影を見る
誰もいないはずなのに
墓地をうろつく黒い影
君は見る
 ....
千月 話子さんの自由詩おすすめリスト(1787)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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