すべてのおすすめ
駅ビルの屋上から飛び降りてから
地面に落下するまで
ずっと一人だった
公衆便所の個室から伸びて外まで出てる
トイレットペーパーが
雨に濡れて溶けそうだ
....
どっかの誰かが
顔も知らない相手に投付けた言葉
でぇっきれーだ
知ったかぶって得意げな顔してんだろ
どっかの誰かが
顔も知らない相手を傷付けた言葉
でぇっきれーだ
そんな事で ....
募集要項(1)
応募資格
高校生歓迎 肺活量に自信があり なるべく息の臭くない方
時間
1台につき 4人(1人6時間程度)のシフト制で働いてもらいます 基本的には24時間ずっと仕事があり ....
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
....
守られる約束なんて
この世にはないから
約束なんて
しないほうがいい
どうしても
約束したくなったら
はんぶん冗談で
すればいい
歯医者の予約程度の
約束を
すれば ....
薄曇の中途半端な昼下がりです
どうにかなるとつぶやいたあなたと
なんとかなると空を仰いだ僕と
いかがお過しでしょう
青混じりの雲は風に流れて
それでも僕等の真上です
少しずつ足 ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
俯きがちという言い方は生ぬるく
人々の首は、方角の違いはあれど
完全に折れています
それぞれに掛かる負荷の為に
多くの頭は地面の方向へ折れています
左や右へ折れている首も ....
あたまのなかが
いやなきもちでいっぱいになって
ねこんでいると
みぎのみみから
たねがころがりおちた
いやいやにわにうえて
いやいやみずをやると
いやなはながさいて
たねがひとつで ....
つぬと白濁した
陶器の茶碗は
夜空を背にし
まっていた
うっすらとヒビでも
はいっていれば
乱暴に使えるのに
小奇麗で妙な古臭さが
いっそう 艶かしく
おしろいを塗り
厚化粧をした ....
すこし苦しんでから反吐が出そうだ。
暗闇の向こうから何かがやってくるに違いない。
よわさなんてもんを知る前に僕は、彼のことを知って
彼のことを知ってからは薄く伸ばすように彼女のことを知る。
....
お前は
あんなに話したことを忘れたか
楽しかった日々も忘れたか
用心深い俺は
なかなか人とうまく関われなかった
お前とは
すぐ
打ち解けたのに
お前は自 ....
風が歩いていきます
夏の薫りを身にまとい
森の上を歩いていきます
風が歩いていきます
雨の匂いをひきつれて
海の上を歩いていきます
時に涙をかわかし
時に私の敵として
時に私の ....
[一階の収納の他にも]
揺り椅子を二階まで運んでくる昔の爺。
じゃあ捨てて。
[部屋の窓が大きくて陽をよく通すなら]
こちらから透けてるとわかったのは13才頃。
部屋中央に揺り椅 ....
かちかちと
音を投げる時計に
埋め込まれた私達
いつもためらいがちになってしまうから
いつまでも流れに乗れなくなってしまうね
間違ってないなんて
そんな言葉は難しくて
傾いて見え ....
冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
押入れに顔をつっこんで
ぐるりと見回したら
天井の端っこに
小さな穴ぼこがあいていました
穴ぼこの向こうは
下から見る限りでは
ただ ただ 暗闇でしたので
なんだか怖くなったぼくは
....
桜散るのは夕日の丘か
日暮れ近づく夕日の丘か
散りゆく桜は薄紅色
薄紅色の十二単
十二もまとった春の衣
一枚脱げば夏の予感
呼んでいるのは母の声か
遠い故郷の母 ....
クローバーの海に沈みながら
流れてゆく雲を見た
雲がちぎれ また別の雲に繋がり 空の色に染まり 風に操られる
疲れ果て
クローバーの海に身を任せ
四葉を探すついでに
忘れていた涙を地球にあ ....
夕暮れ発 明日行き
手をすり抜けた紙飛行機は
いつまでも落ちない
深まる緑の季節も
夕焼けを背景に影になる
傾いていく時刻に
明日を見ながら祈って
紙飛行機を折る
飛ばした ....
『のびたままのかっぷらーめん』
おかあさんは言った
いい?
3分よ、3分たったら目を開けるの
砂時計の上の砂が下に落ちきったら3分だからね
それまでは目を開けちゃだめよ?
分かった ....
玄関を開けると ふっ と
新茶が香る
こんな深夜にも
茶工場はフル操業中で
その明かりだけが夜目に眩しい
工場の前を過ぎる
明かりが背後に遠ざかる
街灯のない土手の草むらで
気の早 ....
こぽこぽこぼれる 透明なグラスに
わたしが点滅するというのは
こういうとき なのだろうか
あふれる濃縮還元ジュースは
せつなくて
地下鉄の降り口をまちがえた
まちがったとわかっても
....
★ ライオン砂漠
あまりの暑さにたてがみを
くるりと脱いでネコになる
そりゃないぜライオン君
★ iシシャモ(しかも子持ち)
スケルトンな
....
張り裂けそうなこの心を
必死に抱えて歩き続けた
誰もが安息の地を求めているのに
どこにも止まることを許されはしない
地下鉄の風に吹き上げられて
薄っぺらい仮面など剥がされた
ただ立ち尽 ....
私が泣いているのではありません
私の中の
どこかが泣いているんです
涙でも泣き声でもありません
私のどこかの
傷みです
一本
二本
三本
指が沈んでる
あなたに触れようとしたら
全部
落ちてしまった
水槽で泳ぐ
さみしそうな指に
ゆらゆらと
水草がからみつく
しょうがないので
エ ....
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす
廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓
眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 ....
しばらくあっていない
ともだちにてがみをかいて
だしにいくとちゅう
みたこともない
かわいいはながさいていたので
てがみのうらがわに
えんぴつでうつしとった
じょうずにかけたので
....
狭い檻に入れられて
ぼうっと人の足を見ている
スリッパの音がうるさく
臭い匂いで頭が痛くなる
おとといシャンプーを
してもらったので
わたしの毛はつやつや
ショーに出る訳でもないわた ....
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