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あたりまえの、キスを、ください


追いかけるたびに 
春はもう
ふりむきざまの、目くばせ
早足にからまるイヌフグリの、青
追いつかないのは
季節のせいなんかじゃ、ない、と


 ....
窓辺を漂っていたスウィートピーたちは
薄れて消えてしまったよ
白いのもピンクのも薄紫のも
いつか行こうなんて云っていた
銀の門のある空中果樹園も
いつのまにかどこへやら消え失せてしまったよ
 ....
空の割れた日は
なんでもない午後の水面が
微風にそっとゆらいだくらいの
静かな頃で
お気に入りの帽子を
どこかに置き忘れてしまった
隙間から、パリンと
音を聞いたのは私だけかもしれない
 ....
これは私のための祈りであって、あなたのためのものではない。

山を歩く。桐の花がそろそろ終わりで、空色だった花は汚れた茶色に変わっている。そのかわり茨が満開だ。真っ白な花は鮮やかな美しさを持たない ....
どうせなら一度くらい殴っておくんだった
そうじゃなければ愛しているとでも言っておけばよかった
見上げたり見下ろしたり
飽きもせずよくそんな遊びを続けていたもので
今になって思い返してみれば 何 ....
笛咥えてピー
真夜中にピー
ひとりでピー

思い出すよ
我が幼き日の思い出

夜に笛吹くとヘビが来るわよ
ってママンが言ってたよ

ところで
昨日
手紙が来たんだ

「落と ....
毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ ....
うん。
そうだ例えばね。

歳の離れた少女に、尊敬の念を感じたり。
歳の離れた、おっさんの人生を心配したり。

また。
そうかと思えば。

歳の離れた青年のケツを、思いっ ....
地をふりかえる
もはや人でないものとして
山に分け入るべき時だ
鼻を濡らして
舌を濡らして
人としての重荷を下ろす
頬を赤らめ
森を通って山の頂上にたどりつく
おしり むずむずする
 ....
いのちの たづなを つかんできみは

あしたへの ベールに またたきする

あのとき かんじた こわい、こわい

きもちを しかい いっぱいに かんじて

せかいの ただ いってんで  ....
何か掴まなければ と
恐れなくてもよいのだ
いつでも繋げるように
私の両手は空いている


嘗て星々に触れたとき
驚きながらも微笑んだ
一秒よりもはやく
私たちは老いてゆくから

 ....
さらり、さらり
さら
さら
さら

もう少しで越えられそうな
海辺の砂の城が
指を折る度に
遠ざかっていく

懐かしい人の声で
ここから離れることのない
耳の奥で鳴り続ける乾い ....
郵便局へ行く方角から
とても苦しい声がして
(と言ってもそれは自分の感情で)
ハンドル ブレーキ みんな操作効かなくなったりして
と言ってもルールはもうすでに
あそこの雲だって知っているはず ....
はじめて詩を読んだ時
若くて とてもかわいいと思った

しかし しだいに冴え
凍るような苦痛 けど
美しさをまして

貴女は 詩を うとんじていた
悲痛な思いを記す事を 嫌悪し ....
自転車にひょっとこ
荷台ボロボロ
俺、激しくペダル
自転車にひょっとこ
走れ
俺号
うおーっ、うおーっと雄叫び
おまえの背中が春に似ていて、俺
自転車にひょっとこ
泣けるねえ ....
たとえば 言葉で

たとえば 眼差しや微笑みで

きみとわたしが 交わしあうのは 波紋

それはあたかも 夢のように
けれど夢よりも息づくたしかさで

波紋は交わされる

たとえ ....
終わりの時には
しっかりと眼を開けていたい
そこに見えるすべてを
記憶に焼き付けて行きたいから

おとといの午後
娘と二人で近所のスーパーに行って
お菓子売り場でかれこれ30分近く
ハ ....
斜体
滑空する
地平は沈黙したままの
全くの木蓮
光/グライド
焼けだされる
きれいな、
春を




{ルビ廻輪=くるま}の中で幸せだった
花の匂いがしていた
四方八方が ....
現れては、消える
どこか遠い宇宙で
星がはじけるように、生まれるように
現れては、消える
深い
深いとだけ言える心の水面の縁に腰掛けて
切るようにしてつま先を遠くへと投げ込めば
それは確 ....
また一つ
約束を破った

夕涼む縁側

うちわ

ねつ

におい

笑うしかないと
娘は知っている
まだ桜に早い頃
木蓮が
花を咲かせる
冬の無骨さを残しながら
樹の先に
花びらだけを
咲かせる
花びら一枚一枚に
名前があるわけもなく
少し高いところの
空気のそよぎに合わせて
 ....
一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい

横顔しか見えない
見せてはくれない

風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて

けれど
目を背けることはなく
 ....
こせぬ めざめ ゆらし
ふすめ はだに まわる

ねがう つどに かぶる
そえぬ みちの むこう

とどめ られぬ くせを
せめる むねの きずを

とおに かくす ほどに
 ....
どこに
どこへ?
見あたらない確かなものって何?

環状線で、きた
絶望のままにか

よれよれのTシャツで
ふらふら歩く
悲惨の影も見当たらない曇り空の遠く
頬がピクピクけいれんす ....
花を摘んだの?

群青に沈んでゆく
風の流れてゆく
窓辺で
聞かれて

君の後れ毛を
遠くに感じて

僕は急に
君の腕をつかんだ
とてもやさしい腕を

君は驚いてそして笑っ ....
なじまずに 赤は 錆びる
焼けて 触れられぬ やすらぎ

いいわけのような 暖かい 風
うつけた雲 てん てん てんつき

投げだされても 守る 思い詰めた大地に
立つ事だけが  ....
  峠には若い糸杉の木が一本生えている
  すっくと立ち、
  天を指差して
  糸杉の木が、生えている


  峠の糸杉から少し離れたところに、
  朽ちかけた切り株がある
   ....
冷蔵庫が空と意味の境目を走る
洗濯機は今日も何かを言いそびれている
昔、電子レンジで猫を乾かそうとした人の話を
聞いたことがある
まさか自分がその当事者になろうとは
炊飯器が黙祷を始めた ....
初夏の夜、首が痛くなるほどに
高い空を見上げて、
あれがかんむり座だよと、
いつかそう教えたのに、

あなたは忘れてしまった。
七つの星でできた王冠を、
あっさりと投げて捨て ....
猫が空風の空き地を歩いている。空耳。夕暮れのネックレスはもうすっかりラピスラズリの感触だ。味わったはずのコーヒーの苦みは、いまやどこにいってしまったのだろう? 透明な連鎖。青ざめたトルソが、臍のあたり ....
千月 話子さんの自由詩おすすめリスト(1787)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あたりまえの、キス- 望月 ゆ ...自由詩9*05-5-17
灰の月- 塔野夏子自由詩11*05-5-17
空の割れた日- 霜天自由詩1405-5-17
私のための祈り- 佐々宝砂自由詩605-5-17
引き出し- 自由詩1105-5-17
ピー- 大覚アキ ...自由詩505-5-17
あなたから生まれる- ベンジャ ...自由詩14*05-5-16
「_うん。_」- PULL.自由詩7*05-5-16
尾のあるもの- 岡部淳太 ...自由詩11*05-5-15
さんびか- 玉兎自由詩3*05-5-15
ソネット(触れている)_(2005.5.15)- 和泉 輪自由詩2505-5-15
少しだけ寂しい音に- 霜天自由詩705-5-15
ハッピーバースデイ- tonpekep自由詩6*05-5-13
月光の花のような詩を書く_貴女へ- 砂木自由詩12*05-5-12
自転車にひょっとこ- たもつ自由詩1705-5-12
波紋を交わす- 塔野夏子自由詩5*05-5-11
ジェイコブス・ラダー- 大覚アキ ...自由詩13*05-5-11
リタルダント- サカナ自由詩10*05-5-10
日々のゆらぎ- 霜天自由詩1105-5-10
ほたる- たもつ自由詩1405-5-10
木蓮- Kaorinko自由詩505-5-9
横顔は- ふるる自由詩13*05-5-9
こう_ね- 砂木自由詩4*05-5-8
寝息は立てない- 石川和広自由詩10*05-5-8
花畑- ふるる自由詩14*05-5-7
夕焼け- 砂木自由詩6*05-5-6
糸杉- 嘉野千尋自由詩8+*05-5-6
家電- たもつ自由詩1105-5-5
かんむり座- 佐々宝砂自由詩2805-5-3
猫が空風の空き地を- 佐々宝砂自由詩1105-5-3

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