すべてのおすすめ
ジャスミンティーって、おいしい。
おいしい、と思って
いっぱい飲んだら おなかがいっぱい
おなかいっぱいで もういらない
もういらない、と思って
捨てちゃった ....
悲しいときは
思いきり泣いていいよ。
なんて、言うやつの前では
絶対に泣いてやらない
反対に
笑ってやるってなもんだ
だからって
嬉しいことがあったからって
無防備に ....
あなたの胸に頬をあずけ
うっとりと夢見心地で
すき、って言おうとしたんだよ
するとなんだか可笑しくなって
よだれがこぼれそうになり
あわてて口をついた 言葉は
しゅき ....
ぺたりと落ちた1円に愛想笑い
いつかお世話になるかもと
いやらしくお辞儀
文房具屋の駄菓子を
思い出せるだけ持って
1円 足りずに
レジ横へお菓子の山を
全部置いてきた夕方の ....
空に標識がないのに
飛行機がぶつからないのは不思議だ
と母がつぶやく
風のはじまりはどこなんだろうねえ
風はどこで終わるんだろうねえ
お母さん
あなたと同じように
私も
いつの ....
ときどき、
弱い自分が、
強い自分より、
強くなります。
弱いくせに、
こいつが案外、
手強いのです。
きのえだいっぱいに
きれいなはながさいていたので
よじのぼって
ごめんねゆるしてね
ちゃんとあやまって
ちいさなえだをひとつだけおって
はなびらがちらないように
ちゅういしてもってか ....
望遠鏡で
月を覗いたら
傷が付いていた
のは
望遠鏡の方で
月は今でも
美しく欠けていて
今日も良い天気
環状8号線から
ちょっと入ったところ
思ったよりも静かな
住宅地
不思議なデザインの
ブルーのマンション
窓からのぞく
子供の顔に
挨拶しようと
手を振 ....
色々と大袈裟に語られることが多いから
一つを信じるにも力が必要で
惑わされないように見ないように
うつむきながら加速していく
こんな時代を
ゆっくりと流れていくのは
夕暮れくらいなのか ....
何気なく
ぶらぶらしていたら
花びらが飛んできた
俺の気に入っている
縦縞のシャツの肩越しに
やっとの思いで
止まっている
薄紅いろの花びら
俺はそっと ....
あそこなら
誰にもみつからない
ツツジの垣根をわき腹で通り抜け
米倉の裏にあるワラの中に
笑いをこらえてうずくまった
しずかに
ばれないように
そーっと
あたりをうかがう
....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
ぼたぼたと
ぼたん雪が降る
ふわふわと
わた雪が降る
暖かい日が続き
このまま春になるかと思えた後に
急ぎすぎた春が
慌てて後ずさりするかのように
灰色の空から
あとからあと ....
鳥のように生きたいと言っても
鳥の悲しみなど
知らないで
薔薇の花のようになりたいと言っても
薔薇の苦しみなど
知らないで
知らず 知らず
ひどい仕打ちをしていることを思って
....
私に風が吹いたので
草が揺れ 花が揺れた
蝶がはばたいたので
私が揺れ 風が吹いた
今が流されてしまった
私は尋ねてまわる
知らない場所から
知らない場所へと
風が通り ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
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