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いぇね、たぶん無いと思うんだよね。
生きてるとは思えないからさ。
もし、生きてるなら、水洗トイレでジャァーっと流されて黙ってるはずが無いと思うんだよ。
それでも、こう「意思はある ....
君は控えめに微笑む
今僕がここで笑ってもいいのかなって
君はそぉっと思いやる
おせっかいにはならないかなって
まだ
子どもの大きさしかない君は
その内側で
広 ....
笑ってたんだ
笑ってたんだ
きっと
あったかい土に抱かれて
優しい雨に愛されて
まだ見ぬ地上の風に憧れて
君たち 泥んこぼうず達は
笑って
幸せに
暮らしてたんだ
そして 素直に育 ....
どうしよう なきそうだ
いままで あまえていた
ははの
せなかから
すべりおちてしまった みたいだ
あんまり
ちいさくなっていたから
なでてあげようとした ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから
あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから
永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから
絶え間なく変わり続ける ....
喧嘩でへこんだ時
涙こぼれそうな時
何気なくそばに来て
寝そべっていてくれたね
柔らかい毛の下の
温かいぬくもりは
言葉超えて僕を
励ましてくれた
誕生したのは
僕が先だった ....
ときとき と 痛む胸
憧れなのか
せつなさなのか
見上げたら 空が青かった
冷たくなった風に
私の心がついて行けない
まだ
そんなに確かじゃない
決められない
このまま冬になろう ....
母は時折話して聞かせてくれた
その 夏の日のことを
まるで 昔話を物語るように
淡々と淡々と
話して聞かせてくれた
どこへ行った帰りだったかしら
小さな弟を連れて
畑の中の一 ....
ふりふりふり っと
どれすの すそを
ゆらして
まるい
ぼうるの なか
きのせい かなー
うわめづかい
きのない ふりして
さそってる かなー
そとは
....
あなたの
遠くを見やるまなざしの
その先に
コロン と
僕を置いてきたい
西の空の
あの薄桃色は
今日を
黙って許してくれる
と いうしるし
明日を優しく
連れてきてくれる
と いう約束
大きく大きく
愛されている
ぬくもり
光る機体が
傲慢に突 ....
〜夜明け〜
森の呼吸
白く霞む朝
誰かの声
遠く響く
満たされる
満たされる
静かに濡れた空気
新しい命
〜静かな午後〜
緩く開いた手のひらを上に向けて
目を ....
ちいさく
きらめく おと
つれてって
つれてって
こばこのなかから
なつかしさ こぼれて
ないてもいいよって
いってくれる
らんらんらん と いうほどではなく
ふんふんふん と いうくらいの
ちいさな
ちいさな
おうえんかが
こころのなかで なってます
たぶん
かあさんの こもりうたのこえで
紺色の制服を着て
学校帰り
電車の中で何かが抜け落ちてゆく
降りるはずの駅をやり過ごして
いつもかよった
県境を流れる江戸川の河原
ただ
空が広くて
ただ
風は流れて草の匂 ....
瑞々しい感情など
とうの昔に失くしたと思っていた
ワイシャツの襟汚れに
靴下の泥汚れに
石鹸を塗りつけ
揉み洗いをする手
夕飯の買出しに行っては
20円の値引きに目が留ま ....
じーちゃんは 耳が遠い
ばーちゃんは 歯がなくて発音が悪い
二人の会話は
何度も聞き直し
何度も言い直し
互いの顔を
くっつけるように近づいて
可愛らしくて
仲がいい
ばーち ....
穏やかな平行の視線
温もりのすき間に
優しい花を飾って
大きさの違う手のひら
重ねても埋まりきらない
埋めなくていい
近付いて
震え
離れては
響く
声も
色も
匂 ....
急募であります
性別年齢不問
若干名
明るい人求む
ここんとこ
土鍋が不平不満をたらたら
全然出番が無いジャンって
家に遊びに来てくれる友達
いないのかよって
そうなんだ ....
父さんの革靴に
小さな足 入れて
かかと 引きずりながら
なんだか 笑いながら
庭を歩いていた 私
大きくなることに憧れて
本格的な靴に憧れて
小さな足
かぱかぱの空間
なん ....
確かめる方法はないけれど
ここに記しておけば
君がいつの日か
読んでくれるかもしれないから
ぼくは君が好きです。
仲間の中には
いろんなこと 言う奴もいるけど
ぼくの一番の親友も ....
目が覚めたら
隣の布団は空だった
一階の天井と二階の畳
布団と枕
の むこうから
聴こえてる今日
ああ
私がいなくても
今日は勝手に始まっている
このまますうっと消えてしまったら
....
ゆっくりと水を一杯飲む
カーテンを閉めて
好きな音楽をかける
何をしてもいいし
何もしなくてもいい
鏡に映った自分を見る
左肩を撫でてみる
前髪をかきあげる
電話のベルを無視して
今 ....
心の中の本棚に
私小説が増えてゆく
主人公は
いつも不器用で
哀しいほど
いつもみっともない
誰が読んでくれるでもなく
ただ
収められてゆく
落胆のため息とともに
それは ....
きぃ
きぃ
きぃ
身体ごと
時間ごと
空に放り出される
日常の中で
くすぶった思いを抱えたままの
私を放り投げる
留まろうとする
観念 ....
私が泣いているのではありません
私の中の
どこかが泣いているんです
涙でも泣き声でもありません
私のどこかの
傷みです