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曲がり角ごとに鳥はいて
夜を夜をとまたたいている
青紫の窓がふたつ
甘い手管にひらかれてゆく


うすぐもり
なりひびき
皆なにかを
抱きしめるかたち


昇るもの ....
両手の指のひとつひとつに
小さくやわらかな輪が回り
手を振ると鳴り
息を吹くと鳴る


午後の雲を聴いていると
輪も静かに聴いている
降る言葉に触れ
少し揺れる


握 ....
雪原の風たぐり舞う銀髪にあるはずもない笑みを見ていた




くりかえし光の行方追いつづけ雪の背骨を駆けてゆく子ら




道に棲む{ルビ静寂=しじま}に映る水の笑 ....
かわいいものは
みな食べられて
腹のなかでうたをうたう
とぅあららら ら


なんにも持たずにひとりのものは
なんにも持たずにひとりに生まれ
なんにも持たないうたをうた ....
 純粋は純粋から生まれず、常に混じりもののなかから生まれる。純粋とはまじりもののなかから生まれる本当の混じりものであり、本当の美しさである。あらゆる混合物を超越して輝く強さであり、結晶で .... 花を探しているのに
目に映るのは死体ばかり
戦乱はこうして
新たな緑の苗床となるが
少女はいつも
涙をこらえることができないのだった


ひと続きの岩は
やわらかな苔に覆 ....
伝わらぬ想いは水に成り果ててかたち失くした器かなでる




しあわせの過ぎる時刻もわからずに待てど狂えど来ぬものは来ぬ




冬空の鉄は緑に手は鈍に雪か ....
光の傷の足跡でした
小さくまぶしい姿でした
川はあふれ
流れはくちびるのかたちをして
水と土とを引き寄せるのでした


流れの音は
光の花の緑をしていて
過ぎてきたどこか ....
街のすみの
白い白い花を
夜へと向かう暗がりのなか
したたる滴を追うように見つめる


からだが少しずつ咲いてゆく夜
時間と穴と痛みたちの夜
すべての窓と見つめあいなが ....
窓を閉め忘れ
緑のにおいに
眠れずにいる
空腹の夜


ひとかけらずつ
崩れる街を登りつづけ
眠れずにいる
空腹の夜


触れることさえないままに
気づいたときに ....
    雨ふらす空が
    大きな水に映り
    空ふらす雨が
    大きな水にふる


    おちるのは雨
    おちるのは空
    おちるのは午後

 ....
    あくびする猫
    ふたたび眠りにつく
    あたたかさの支配者

    
    頭上の見えない王冠の
    むずがゆさに目を閉じる




 ....
    そとにあるよ
    みんな みんな
    そとにあるよ


    黄色い光の午後に
    窓のそばで微笑みながら
    少女は世界を宿していた

 ....
    灰色のブリキとトタンでできたふたつの長屋にはさまれた一本道

    ところどころつぶれた家から見える海には朽ちた船が散らばり

    生きたかったのに生きられな ....
家のそばに浮かんでいる
家と同じかたちのふちどり
それがなにかわかりません


晴れた日にも曇りの日にも
空に無数にきらめく粒子
それがなにかわかりません


まじわり ....
かがやく小さな雲の群れが
夜の白をすぎてゆく
河口に 入江に
小さな舟がひしめきあい
薄いむらさきのなかで揺れている
雨を照らす手のひら
雨に照らされる手のひら


 ....
 


    すべての星をつないで  ひとつの星座を作りたい


    火でできた椿の  輪を作りたい


    空に映る地の原に  咲く花を見たい


    海に落ち ....
遮断機が下り
列車は近づき
他の音は止み
鉄路になびく
草の背は蒼
草の背は蒼


薄い曇が
空を覆い
星は絶えず
北へ流れ
呼びつづけても
夜はひとり
月はま ....
たくさんの葉のなかの
ひとつだけが震えていて
どこか見えないやわらかなものへ
届かないくちづけを繰り返している
遠去かる陽がうなずいた草の輪にやがて降り来る雨のふちどり



痛む目となだらかな背を持つものは皆それぞれにぽつんとしている



ひとりだけ此処に居ること奏でれば返る応え ....
春の花ほつれゆくまま雨模様



現し世のなべて二重の涙かな



雨の舌双つの蝶を行き来する



手のなかに生まれ滅びる己かな



留めおく術も失くし ....
波が波に描く絵が
次々と現われては消えてゆく
海を覆う点描が
鳥を照らし点滅する


蒼い光のひとがいて
歌い舞う花のうしろで
草に沈む岩を見ている
海からも声のなかから ....
狭い空き地で
除湿機と空気清浄機と
温風機と扇風機と一緒に
かごめかごめをしている


ここは良い空気
ここはうるさい空気
なまぬるい空気
うしろの正面 空気だけ

 ....
海の底の火のような
風を花を歩むとき
わたしの横をすぎるひとが
空を指しては歌いはじめる


異なる時間が沈む草地に
生まれておいで 生まれておいでと
解けのこる雪 ....
風と鎖の音のむこうに
草木のまばらな原があり
銀と灰のはざまによせて
静かに蒼をしたためている


夜の生きものが見つめあい
互いの光を聴いている
遠く見知らぬ空にまで
 ....
そこには居ないものの影が
たくさんの影に混じっている
やわらかい草と硬い草の境いめを
音はまぶしくかき分ける



紫に囲まれた桜色の道を
ふたりは手をつないで歩い ....
色を伝って
つなわたり
風と窓枠
夕べの衣
水に濡れたままの効能書き



治りたいのでしょう
治りたくないのでしょう
あなたと一緒にいたいのでしょう
木の香りがいいでし ....
朝の虹が
ちぎれた雲の上にだけ見えて
鋼のかけらのようにただよい
光から 光から 離れてゆく



海の亀裂
雨後の花
浪に昇り
空に会う



海と同じ色の岩 ....
9に
縦の線を引いたら
猫になった
こちらを見た



水のかたち
火のかたち
草のかたち
さざめく背



冷たい朝の送信
少し遅れる返信
遠くの遠くの声
 ....
崩れ落ちた家のなかに
階段だけが残っていて
空にささやく
みちびきよ
みちびきよ



夜の路の先の先に
地を照らせない街灯があり
空にささやく
みちびきよ
みちび ....
千月 話子さんの木立 悟さんおすすめリスト(35)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
午後の声- 木立 悟自由詩2007-5-10
ノート(指輪)- 木立 悟自由詩1107-4-27
冬業- 木立 悟短歌1907-1-23
ノート(とぅあららら_ら)- 木立 悟自由詩806-4-15
冷めた水②(1986.12・24)- 木立 悟自由詩406-3-3
鳥の子- 木立 悟自由詩306-2-5
しあわせと冬- 木立 悟短歌705-12-16
けだものと覆われた子- 木立 悟自由詩1305-10-31
いろ_てまねく_いろ- 木立 悟自由詩905-10-4
ノート(42Y.9・25)- 木立 悟未詩・独白405-9-27
ノート(37Y・12.6)- 木立 悟未詩・独白805-9-17
ノート(37Y・1.13、19)- 木立 悟未詩・独白505-9-5
ノート(38Y・7.1)- 木立 悟未詩・独白405-9-5
ノート(28Y・8.31)- 木立 悟未詩・独白305-8-25
ノート(それがなにかわかりません)- 木立 悟未詩・独白805-8-13
遠い窓- 木立 悟自由詩805-7-28
ノート(34Y・3.3)- 木立 悟未詩・独白705-7-8
鉄夜- 木立 悟自由詩605-6-22
ノート(くちづけ)- 木立 悟未詩・独白605-6-15
ノート(窓)- 木立 悟短歌805-6-10
花と涙- 木立 悟俳句1105-6-8
水霊譜- 木立 悟自由詩605-6-1
ノート(ひとり)- 木立 悟未詩・独白405-5-30
原と道(すぎゆくひと)- 木立 悟自由詩505-4-25
想音- 木立 悟自由詩605-4-3
ノート(ふたり)- 木立 悟自由詩804-11-28
ノート(糸色)- 木立 悟未詩・独白704-11-24
ノート(青と灰)- 木立 悟自由詩404-10-20
9の猫- 木立 悟未詩・独白504-10-7
みちびき- 木立 悟自由詩704-9-13

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