すべてのおすすめ
種もつ闇の
ちらかる 真昼

夜から じっと
はりめぐらせた

たんたん ひとつぶ あまい 夢
たんとん ひとなみ ふるい 風

かすれた なきごえ
かみきる したあご
 ....
何度目かの電話の奥で
口笛が聞こえた気がする
鼻歌だったのかもしれないけれど
もう遠くて追いつけない

近づいてくる海岸線からは、遠くは見えない
近くなら、というとそうでもない
指先はど ....
プールから上がって
耳の奥に
横丁ができたみたいに
ぼわーんとしていた

頭をかしげて
片足ケンケン
どすんどすんと
足の裏が熱い地面を踏み込んで

ぽわ

耳の横丁は落っこ ....
それは
いまにもきえいりそうに

ふわふわと
ぼくらのまえにあらわれ

ながれにおち

みずいろにひかりながら
ながされていったけれど

あのひ
だれにしられることもなく
ひ ....
散歩は好きだけど
用事を手早く済ますのは苦手
スーパーでも
ドラッグストアでも
人の二倍は時間がかかる
お化粧も
着替えも

普通の基準が年々上がって行って
今年はもうこれが普通
 ....
落っこちたのに
僕は生きていた
確かめるものはなく
暗い陥没点から深く
上空
光の一点を見つめていた

ねじれない空気
透き通る闇
すすけた壁
恐いのにただぼんやりしている

 ....
アルマジロな午後。
僕は転がる。


あるまじき僕は正午。
ごろごろとアルマジロと転がり、
ヒジキを食べている。

ヒジキはあるまじき美味しさで、
もぐもぐとアル ....
ほんの少しピッチのずれた
不安な音楽を

誰のためでもなく
自分のために
野菜の苗を
手に受けて
指から白い
根っこが生えた

「植物の三大栄養素は窒素・燐酸・カリです。
これを8:8:6で配合し、苗を植えつけて行って下さい。」

手に取った苗は
陽の輝き ....
長い眠り
    そして夢
彼は水の底で 海の底で
静かに
雌伏の時を過ごしていた
そして眠り
またも眠り
心地良い水のゆらぎの中で
彼は際限なく眠りつづけていた
動乱の前の
不気 ....
気が付けば、漂流している目覚め
手を伸ばすその先
十センチメートルで
落ちるばかりになっていて
とりあえずここに、漂っている


どうやら
世界の端は滝になっているらしい
落ちてしま ....
電子の気配に
目覚め

点滅する記憶を再生する

あれは 5月だったね
細く開けた小さな窓から
ふたりして夕暮れを眺めながら

またこの季節が巡ってくるといい、と
小声で話した ....
街の上で
朝を 投げている

小さな 丸い 飛沫が
きらきら ころがりながら
あふれかえる

夜よ
よき 友人よ

くりひろげられる
問いの多くを 吸い取り
泣きな ....
  雨が降る日曜日の午後
  雨宿りをした金木犀の木の下で
  電線に連なって揺れる雫を見ていた
  耐えるように震えながら
  世界を逆さまに映した雫が静かに落ちる
  君はその小 ....
自らの愚かな手で
目の前をさえぎる沼を
つくり出してしまった時は
でくのぼうとなって立ち止まり
かけがえなき友の背後から吹き抜ける
風の言葉に耳を澄まそう

私は木になりたかった
幾 ....
やがて、それはゆっくりと始まる

誰も気付かない視点の高さ
から、夜は上昇していく
もう僕らは沈み込んでいる歩幅
もがくよりも深く落ち着いたリズム
呼吸はあちこちで燻っていて
平面に広げ ....
「京都へお嫁に行ったら苦労するよ」
関西にいたら一度は聞く
でも君を見ているときは
そんな言葉はどこかへ飛んでた

カマカマカマカマ カマ カメレオン…

私はアホみたい方向オンチやから ....
さじ の中
盛られた 私の

腕に とどかない
ひくい

止めた 前髪
痛くて はずす
ヘアピン

月明かり まばらな カーテン
さえぎる

みたくないと
あわれむ ....
そのはじまりからすでに
鋭く亡びに縁取られているのが夏で
青空と陽射しがどれほどあかるくても
そのあかるささえ不穏なのが夏で

蝉が鳴き騒いでも
祭の喧噪が渦巻いても
濃密な静寂が深々と ....
なんで ひとりでこなかったんですか

と 会社の玄関からでてきた 年上の男性に
詰め寄ったのは 十八の頃

告白しようと やっとかけた電話で
呼び出して 出かけた友達が
相手は 友人と一 ....
めぐりきた
この日はなぜやら 決まって晴れる 蒼い
冥い中天に垂れなびく布帯 黄 紫 緑
八方の声明 太鼓と鉦 衆生の足は土をたたく
たたく
肉焼くにおい 黒ずみはじめた果実の甘露
巡 ....
からだの曲線にそって
あなたは
かんたんなじゅもんなのだと指を折った
てのひらをそっとひらいて
りゆうもなさそうにわらった時
すこしだけ
えんえんとつづいてゆく
朝の風景を おもいだして ....
たったひとつの日没で
子供の左の手の中の
逆さの野の草の束からすんなりと
午後の初夏は落ちてしまい
子供の左の手は
無数の落胆のうちのひとつとして
野の草の束を、用水路 ....
その日 二人の間にあったのは
「愛」ではなく
「コーヒー」だった
しかしすでに冷めきっているという点では同じだ

彼が口付けたのは
「私」ではなく
「コーヒーカップ」だった
どんな味か ....
横断歩道の真中で
持ち主を失った目覚し時計が鳴っている
この世のどこかにはそんな交差点があって
生きている人間は普通に呼吸しながら
もう生きていけない人間に
静かな止めを刺しているんだろ ....
「寒い」
と君は呟く

君に街外れで告白したのは
怖かったから
君はそんなふうに
すぐ
逃げるから


「寒い」
と君は呟く

僕はその頃
埠頭で潮風の匂いを嗅いでいた
 ....
愛情を持ってことばと向かい合う
簡単なようでむつかしい
誰かの作品を読む
誰かの日記を読む
誰かの声を聞く
誰かの

親しみを込めて私はそこに立つ
私の親しみを
だけどあなたは知らな ....
疲れている

眠ることさえ疎ましく思えるほどに
疲れている

何もする気になれず
ただ
ぼんやりと
椅子に腰掛けている

ダイニングテーブルの下で
犬は
噛むと音のなるオモチャ ....
ちいさく

きらめく おと

つれてって

つれてって

こばこのなかから

なつかしさ こぼれて

ないてもいいよって

いってくれる
思ったよりも駅から近くて
古いけど
コンクリで出来てる
アパート

問う
問う
自分へのいろんな

振り切れれば簡単なこと

電車の音が聞こえて
窓を開けた
見えないけど
 ....
千月 話子さんの自由詩おすすめリスト(1787)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
座る_真昼- 砂木自由詩14*05-6-1
- 霜天自由詩905-5-31
プール- ふるる自由詩5*05-5-31
ほたる- 草野大悟自由詩12*05-5-30
普通の基準値- チアーヌ自由詩605-5-30
たどる- 石川和広自由詩9*05-5-30
「_アルマジロな午後。_」- PULL.自由詩14*05-5-30
不安な音楽- チアーヌ自由詩705-5-30
- ふるる自由詩9*05-5-30
水の中の目醒め- 岡部淳太 ...自由詩9*05-5-29
漂流- 霜天自由詩1005-5-29
リロード- 紫野自由詩8*05-5-29
とべない_鳥のために- 砂木自由詩16*05-5-28
六月の二人- 嘉野千尋自由詩13*05-5-27
羊雲を仰いで- 服部 剛自由詩14*05-5-25
遠浅の日々- 霜天自由詩1505-5-25
京都はきまぐれ- 木葉 揺自由詩13*05-5-25
沈黙- 砂木自由詩9*05-5-24
夏について- 塔野夏子自由詩26*05-5-23
はじめての_メール- 砂木自由詩8*05-5-22
下野- 田代深子自由詩1005-5-22
星めぐり- はな 自由詩39*05-5-22
単なる夕刻- A道化自由詩905-5-21
coffee- 自由詩15*05-5-20
出発- たもつ自由詩705-5-19
無題- ふるる自由詩15*05-5-19
夕焼け前線- umineko自由詩13*05-5-19
犬のいる風景- 大覚アキ ...自由詩305-5-19
おるごーる- さち自由詩6*05-5-18
引越し- チアーヌ自由詩705-5-18

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