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ベルリンの壁が壊れて産声をあげたわたしに世界が刺さる
誰とでもハローがいえる。誰にでもわたしのせいぎを「愛せ」といえる。
戦争をしらないこども ほんとうの平 ....
{引用=
きみに咲く色を今日も決められず温い水に絵具を流した
六時から弾けた部屋の真ん中でわたしもラジオも終わりを待ってる
利き手から最短距離で触ろうとしているきみ ....
じん じん
蠢いているんだろう
いや、生きている、それ。
わたしのあしにいまだにすみついていたしろへびにあいかわらずなまえはつけてやっていない
ヒューズがとんだ
耳元 ....
{引用=
一年と半年住んでいる七畳の部屋から
331歩
その角を曲がる瞬間にはいつだって
轢かれることを夢みてる
交わることのない飛行機雲
沈丁花の押しつけがましい匂い
片耳 ....
2010年
わたしの21回目の春で
年が明けてからどうにか
一粒の睡眠薬と二粒の精神安定剤を飲まないままに
すこしずつ
からだのなかに春が沁みていく
2010年
きみに出逢ってから八 ....
{引用=
ひとつき
ほど前に買ったまま
カバンのポケット
いれっぱなしだった
甘ったるいイチゴの味は
ストロベリィ、と
呟けば
いっそう上顎にまとわりつく
今日、きみの町に帰 ....
{引用=
絵具を溶く指から香るあなたの匂い。だから時々描けなくなるの。
滲み出す画面の先に春があって たまらなくなるから青色を塗ろう
大好きなふたつのものを区別する、わたしの ....
{引用=
ごめんねとさよならばかりを繰り返し わたしの傍で疲れて眠る
なんでかな、沼のような沈黙は 全部わたしのせいだと思う
20センチ高いとこから見られると おなかのう ....
{引用=翠の眼をした少女が
ふぅわり ふぅわり
と
信号待ちの交差点で空を昇っていくのをみた
だからたぶん、明日は雨が降るに違いないのだ
今は心が浮き立つような白けた曇り空から
じぃっ
....
ハロー。ハロー。現在は午前0時。製氷器の夜の始まり。僕の心の灰色に濁る部分が、とろとろと、どろどろと、流れ出していきます。うつぶせ。あおむけ。寝がえり。どうしたって零れていきます。ハロー。ハロ ....
おかあさんがわたしをうんだので
わたしはおねえちゃんをうんで
おねえちゃんがまっさらなわたしをうんだらいいな
単細胞生物みたいに生きられるわたしを
おねえちゃんにうんでほしいんだ
わたし ....